就活のスーツって何色が一番いい?選ぶポイントと着こなしルール

スーツ姿の女性
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就活スーツは第一印象にすごく影響する

携帯をいじる若い男性

スーツを新調するうえで一番悩んでしまうのが、「何色が一番いいのだろうか」という色問題。

“第一印象はたった3秒で決まる”とよく言われますよね。清潔感に溢れて上品な装いの着こなしができていると、それだけで第一印象が良くなるんです。

反対に、スーツが肩幅や体型にフィットしていなくてブカブカ、ヨレヨレ、シワシワだとそれだけで好感度が下がってしまいます。

面接官に好印象を与えて面接を有利に進めるためには、就活生の戦利品とも言えるリクルートスーツの色選びは重要な要素です。

というわけで今回は、スーツを選ぶ時におさえておきたいポイントを男性編・女性編と分けてご紹介します。スーツ専門店で買う時の参考にしてみてください。

就活スーツは何色がいいの?(男性編)

ネクタイを触る男性

就活スーツの色は黒、濃紺、グレー、この3種類の中からチョイスするのが基本です。

着ているスーツの色は「容姿や体型に似合っているのかどうか」「きちんとしている人かどうか」と判断する基準でもあります。

もし仮に就職活動中の学生がド派手な色のスーツを着て来たら、面接官はどう思うでしょうか。

「入社してからきちんと規則を守れるのだろうか」「協調性にかけているのかも」とマイナスに捉えられてしまう場合があるかもしれません。

スタイリッシュに見えて、尚且つ着る人を選ばない黒、濃紺、グレーを着るのが一般的です。

なぜ黒色が多いのか

就活スーツは、絶対に黒でなければならないと決まっているわけではありません。

しかし、2003年ころから就活スーツ=黒という認識が世の中に定着し、現在では9割近くの人が黒を選ぶようになりました。

それは、”服装で目立つ”ことをリスクととらえる人が多いからです。

先ほどもお話しましたが、9割近くの就職活動生たちが黒を選んでいる中で、一人だけストライプや光沢感のあるスーツを着た場合、かなり目立ってしまいます。

しかも場合によっては、いい意味での目立ちではなく、面接官たちから“目をつけられる”対象となるリスクが考えられるんです。特に銀行員や公務員のような固い業界を目指す人は、避けたほうがいいかもしれませんね。

とは言え、何も無難であることだけが黒が選ばれる理由ではありません。黒色のスーツは最もフォーマルな色のため、冠婚葬祭でも着回しできるというメリットがあります。

そのほかにも、黒は落ち着いている、清潔感がある、キリッとしているなど、真面目な印象を持たれやすい色合いでもあるのです。

濃紺やグレーがを選ぶとどうなる?

面接官個々のセンスにもよりますが、外資系やアパレル業界の場合は、より好意的に見てもらえる可能性もあります。

まず濃紺ですが、日本人の肌色によく馴染むため、顔色をパッと明るく見せてくれるんですよ。また、上品で洗練された雰囲気が漂い落ち着きのある印象になります。

一方グレーの場合、黒や濃紺に比べて柔らかく優しい色合いが物腰柔らかい空気感を醸し出してくれます。深みのあるチャコールグレーよりもライトグレーの方がより明るい印象に。

また、髪の毛から落ちたフケやホコリが目立ちにくいため、清潔感が出やすく、手入れが楽というメリットもあるんです。

グレーのような明るい印象のスーツは、内定が決まって入社した後も社会人生活で重宝するでしょう。

つまり、濃紺やグレーのスーツは柔らかい雰囲気と捉えられるか、目立ちたがり屋だと思われるか、ある意味「勝負の色」でもあると言えます。

ストライプはあり?なし?

ストライプのスーツは、これまで紹介した黒、濃紺、グレーに比べると遊び心がありカジュアル度がやや強めです。そのため、ストライプはあまりオススメはできません。

ストライプの良さとして、全体的にシュッと引き締まるので、スマートな雰囲気があり、洗練された感じに見せてくれます。

しかし、人によってはカジュアルすぎる印象を与え、「目上の人に対して失礼だ」「スーツの着こなしもわからないなんて非常識だ」とマイナスに受け取られてしまう場合もあります。

けれどアパレル、外資系、ベンチャー企業といった個性やセンスを重要視される業界においては、「小慣れている」「センスがある」と好印象になるケースもあるんです。

シャツの色は?

雑談する男女

スーツのジャケットに合わせるワイシャツの色は、基本的には白を選んでください。どのスーツとも相性が合う定番カラーの白はもっとも無難で清潔感があり、当たり障りがありません。

アパレル業界や外資系企業の場合は淡いブルーや細いストライプでも「センスがある」と思ってもらえるかもしれませんが、白が一番安定で好印象を与えられます。

ちなみにワイシャツと一口に言っても、レギュラーカラー、ワイドカラー、ショートポイントカラーの3種類があるのはご存知ですか?

まず1つ目のレギュラーカラーはもっともポピュラーなカラーで、金融機関や公官庁などのお堅い業界の場合はこちらを選ぶといいでしょう。

2つ目のワイドカラーは、左右の襟の開き具合が広めのワイシャツです。昔スポーツをやっていたとかでがっちりとした体型の人は、ワイドカラーがおすすめ。

最後3つ目のショートポイントカラーは、襟が短くて開きが小さいタイプ。体のラインがスッキリしていて、スリムな体型の人に似合います。

このように、ワイシャツの色だけでなく種類によって体と襟のバランスをよく見せ、さらにスマートな印象を与えてくれるんですよ。

面接の前はしっかりアイロンをかけるか、それが面倒な場合はクリーニングに持って行ってパリッパリの状態にし、さらに清潔感をアップさせましょう。

ネクタイの色

ワイシャツとネクタイと手帳

スーツとシャツを選んだら、次はネクタイです。面接直前ともなれば、緊張で顔色が悪くなってしまうこともあります。けれど、選ぶネクタイの色・柄によっては、より明るい顔色に見える、引き締まった印象になる、といった効果も期待できるんです。

まずはじめにネクタイの代表的な4種類についてご説明しましょう。

・レジメンタル

右上に向かう斜めのストライプ柄。

・リバース

レジメンタルの逆で、左上に向かうのがリバース柄。

・小紋orクレスト

和風や外国風の小さな柄が入ったもの。

・大剣、小剣

太い方の剣先を「大剣」、細い方の剣先を「小剣」。

黒スーツの場合は、紺・エンジ・黄色のレジメンタルがよく合い、表情を明るく見せてくれます。

グレーのスーツであれば、淡いブルーの小紋、紺色のリバースを選べば引き締まった印象に。

濃紺は、グレーもしくはエンジの小紋、青チェック、水色チェックが柔らかいイメージを与えてくれますよ。

ネクタイを選ぶ際、くれぐれも原色を使った派手な色合いや大柄、季節外れのもの、キャラクターがプリントされたネクタイは避けてください。

また、白もしくは黒のネクタイはNGです。ネクタイを選ぶ上での常識として、白は結婚式などの慶事、黒は喪服用になるということを頭に入れておきましょう。

就活スーツは何色がいいの?(女性編)

携帯を眺める女性

続いては女性編です。女性の場合も男性と同じく、黒もしくは限りなく黒に近いダークグレーが一般的。

ライトグレーは確かに仕事ができてかっこいいイメージがありますが、面接官からは「個性を主張しすぎ」「生意気だ」と思われてしまう可能性は否定できません。

やはり黒が多い

女性の場合も変わらず、基本的には男性と一緒で黒が鉄板です。

人事を担当している人の多くが未だに男性面接官なので、ストライプやライトグレーのスーツでおしゃれさをアピールするより、清楚で真面目な女性を採用したがる傾向があるんです。

個性的で目立つ女性よりも、清潔感があり奥ゆかしい雰囲気を演出できるそれらしい格好の方が無難です。

就職活動中は個性やオリジナリティを出すことよりも、相手にいかに好印象を与えられるかどうかを考えてスーツを選びましょう。

初対面からグイグイ来る人が好きな面接官もいれば、控えめな人が好きな面接官もいます。服装もそれと同じで、面接官にスタイルを合わせることが面接突破の近道ですよ。

グレー

こちらの場合も男性とほぼ同じで、知的、誠実、落ち着つきあがるといった印象を与えてくれます。

また、グレースーツなら汚れやホコリ、フケといった白い汚れが目立ちにくいため、扱いやすく手入れが非常に楽というメリットがあるんです。

略礼服として、冠婚葬祭でも着用できるので、機会を選ばないという特徴もあります。

面接や会社説明会で着るスーツの選び方として、色は黒かグレーがおすすめです。

スーツの着こなしはどうすればいい?

笑顔の女性

スーツをサラリと着こなしている人は、誰から見てもかっこよく見えますよね。

肩幅はパッパツで袖丈がやたら長い、腕は余裕があるのに背中はピッタピタなど、一歩間違えると大変なことになりかねません。

スーツって、私たちが考えているよりも、実は細かいルールが意外とあったりするんです。

スーツに着られることなく、上手に着こなすためには必要な重要ポイントをお教えします。スーツを新調する時、ぜひ参考にしてみてください。きっと役に立つはずです。

男性の着こなし編

本を読む学生

・肩幅で選ぶ

男女共通ですが、ジャケットのサイズを決める時は肩幅を基準に選びましょう。肩から脇、背中にシワが寄っていたらサイズがマッチしていない証拠です。

・ボタンの留め方

基本的には3つボタンのスーツを選びましょう。上2つは留めて、一番下を外します。

・袖丈

袖丈の長さの目安は、シャツの袖ボタンが1.5cm程出るのが理想です。

・ベスト

ベストの着用はあまり好まれません。理由は「偉そう」「格好つけている」と思われるから。少し前までは、ベストはある程度年を取った人が着るイメージの服だったので、まだまだ若者が着ることに違和感がある人は多いそうです。

・ベルト

黒が一番無難です。また、太すぎるもの、ステッチが付いているものは避けましょう。ベルトと靴の色を合わせると清潔感がアップし、さらに印象がよくなります。

・靴下

当然、無地の濃紺や黒がベストです。間違っても白、柄もの、キャラクター物は履かないようにしてください。

・女性の着こなし編

ワイシャツの女性

・パンツ

活動的なイメージが強いパンツスタイルは、広告、アパレル、ベンチャー、営業職では好かれやすい傾向にあります。相手が女性面接官の場合は「生意気だ」と思われる場合があるので、注意が必要。

・スカート

「真面目」「清楚」「フレッシュ」な印象を持ちやすいスカートの方が、どの面接官からも印象は良いでしょう。

・袖丈

腕を真下に下ろした時に、手の付け根が見えるくらいの長さが理想。袖口から中のシャツが出ないよう注意しましょう。

・シャツ

ボタンを一番上まで留めた時、襟と首の間に指1本が入る程度の隙間がある状態がベストです。指が入らない場合は、サイズが合っていない証拠。息苦しく窮屈そうな印象を与えないよう、サイズ選びは慎重に。

・パンツの裾丈

地面から2〜3cmほど、ヒールが見える長さに整えましょう。また、着席した時にくるぶしが見えない方が良いため、座って試着し履き心地を確かめてくださいね。

・スカートの丈

スカート丈は、イスに浅く腰掛けた時に膝丈が10cm以内でおさまる長さがベスト。あくまでも真面目さと清楚な雰囲気を意識し、お色気路線はやめましょう。

・スカートの形

スカートの形は、ウエスト周り、ヒップラインがゆったりしたサイズの「セミタイト」がおすすめです。立った時に足がすっきり見え、全身のシルエットもバランスが取れて美しい印象になります。

おしゃれか、内定か

 

様々なカラーやシルエットのスーツが数多く販売されていますが、結局重要なことは目的とリスク管理だと言えます。

就職活動におけるスーツ選びは、あなたという人物を印象づける上で良くも悪くも大事な判断基準となるのです。

敢えて冒険し、ストライプスーツや原色カラーの着こなしで個性をアピールするのか。それともおしゃれは完全に封印して「真面目」で勝負しに行くのか、どちらを選ぶかはあなた次第と言えるでしょう。

しかし、どうしてもおしゃれがしたくて、やりたいことをやって不合格になるのなら、そもそもその企業は向いていないのかもしれません。

なにはともあれ、就職活動を成功させるためにはスーツ選びや自分の体型に合った着こなしがとても大切です。

新しく新調しようと考えている方は、ぜひとも店員さんに頼んで自分に一番フィットする1着を選びましょう。