【例文テンプレートあり】社風を志望動機にするのはNG?好印象を与える伝え方とは?

社風
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社風を志望動機にするのはよくない?

ミーティング

あなたは、履歴書やエントリーシートに志望動機を書くとき、どんなことを理由にしていますか?「経営理念に共感した」や「将来のキャリア形成に繋がるスキルを学ぶため」と書く人がおそらく多いか、あるいは「志望動機が書けない」という人もいるのではないでしょうか?

近年、経営理念への共感やカルチャーフィット、職場の雰囲気などの社風が自分に合うかどうかで企業を選ぶ就活生が増えています。しかし、「社風が合う」という志望動機は、企業によってはマイナスに受け取られてしまう可能性があるのです。

そもそも社風とは?

考える男性

「社風」という言葉は誰もが一度は耳にしたことがあるかと思いますが、そもそも「社風」とは一体何を指すのでしょうか?簡単に言ってしまうと、「社風」とは企業の文化や価値観のことです。

「社風が合う」「この会社は風通しが良い」などの表現がありますが、これは企業が長い歴史の中で積み上げてきた会社の雰囲気や価値観が自分に合うかどうか、ということなのです。

しかし、企業の理念や価値観に共感できない場合は、「思っていたものと何か違う」「自分にはあまり合わない」などと自分自身の考え方とのギャップが生まれてモチベーションが下がってしまうかもしれません。結果的に、それは「社風が合っていない」ということになるでしょう。

社風を志望動機にする場合の例文

ゼミ

それでは早速ですが、社風に惹かれた場合、どのように書けば面接官たちの心に刺さるのでしょうか?履歴書やエントリーシート、面接で役立つ例文をいくつかご紹介します。

例文1

「若くエネルギッシュな御社(貴社)のチームのパワーに、強い魅力を感じたことが志望動機です。会社説明会に参加した際、登壇した社員の方が『全社員一丸となって○○をするのが目標だ』とおっしゃっていました。

その話を聞いて私は、チームで目標を成し遂げようという決意、そして、社員の方々から感じた明るく活気あふれる雰囲気に強く惹かれました。

私は、小中高とサッカー部に所属しておりました。選抜メンバーに選ばれることはほぼなく、試合に出場できた回数は数える程度でした。最初はメンバー個々のモチベーションが低く、練習もダラダラとしていました。

しかし、時間を意識した練習と積極的なコミュニケーションにより、チームの団結力が増していきました。チーム一丸となって頑張ってこそはじめて、目標を達成できます。

チームの力が、どれほど大きな力をもたらすのかを部活動を通して肌で感じることができました。 そうした理由から、社員がお互いに励まし、高め合いチームとして戦う御社(貴社)に魅力を感じ、応募いたしました」

 

例文2

「年齢や立場に関係なく、皆が真剣に意見を出し合いながら目標を成し遂げようとする、御社(貴社)の社風に惹かれたことが私の志望動機です。

私は以前、貴社の短期インターンシップに参加させていただきました。その際、同じ職場のひとりの先輩社員が後輩に対してあるとき、『立場は違っても、思うことはきちんと教えてほしい。意見を言わないのなら、存在していないのと一緒だ。誇りを持って発言した意見は、愚痴でも反抗でもない。ちゃんと受け入れたいと思ってるから』と力説している場面に遭遇しました。

そのやり取りを間近で聞いたことで、とても印象に残りました。 また私自身もよく、先輩社員の方から『君は○○についてどう思う?』と聞かれることが多々ありました。

スキルも実績も何もない私の意見を歓迎してくれ、『それは○○だから適切じゃないと思う』と指摘もしてくださり、キャリアのない新人でも責任感と緊張感を持って働ける職場なのだと実感しました。そうした経験から、自分に誇りをもって働ける環境で私も働きたいと強く思い、志望いたしました」

 

「社風に惹かれました」という志望動機は弱い?

職場の雰囲気が自分に合っているかどうかは、実際に働いてみなければわからないもの。

また、もし社風が合わなかった場合「すぐに辞めてしまうかもしれない」と、面接官に不信感を与えてしまうことがあります。

そのため「社風に惹かれました」という志望動機だけでは、どうしても入社への意欲が伝わりづらいのです。社風というのは目に見えないものなので、企業の理念やビジョンに絡めながら話すと、より説得力が生まれますよ。

社風を知る方法とは?

考える男性

社風が自分に合うかどうかを知るためには、

・インターンシップに参加する

・OB・OG訪問をする

・会社説明会に参加する

といった方法があります。ホームページで「何でも意見を言い合えるフラットな社風」「風通しの良い会社」と書かれていても、本当に自分に合っているものなのかどうかはわかりません。したがって、職場の雰囲気を一番に感じられる「インターンシップへの参加」が特にオススメです。

実際に現場で働くことで、職場の雰囲気やそこで働く人と共に仕事をする感覚を肌で感じることができます。その上で「この会社の社風は自分に合う」と感じられて、それを志望動機にする場合は、事業内容や業務の特徴、経営ビジョンなどをそこに加えてみましょう。そうすることで、より説得力のある志望動機になります。

さらに、仕事で達成したい目標、実現するために必要なことなど、さらに掘り下げた内容も絡めることにより、面接官たちに興味を持ってもらえるかもしれません。

社風が理由の志望動機をより魅力的にするためには?

パソコンをいじる女性

上でもお話をしましたが、「社風に惹かれた」という動機だけでは、面接官の心には響きません。では、一体どのような内容にすれば、魅力的な志望動機として好印象を与えられるのでしょうか?

応募企業の「代表挨拶」をよく読んでおく

企業のホームページを見てみると、「社長挨拶」や「企業理念について」といった項目が必ずあります。ここには、社長挨拶には創業当時についてや経営をする上で大切にしていることなど、社長の思いが細かく綴られているはずです。

社長挨拶を読んでおくと、これまでの歴史の中で企業が大切にしてきた価値観、文化、雰囲気などを読み解くことができます。特に、応募先の企業が大切にしていることが何なのかを文面からしっかりと読み取り、自分の中に落とし込みましょう。

なぜ社風が合っているのか理由を述べる

面接

物事には必ず理由があります。まずは応募先の企業の事業内容、サービス内容、経営理念、ビジョンなどをきちんと把握しておきましょう。それらを踏まえた上で、「御社の○○な部分に共感し、目標を達成できると思った」「御社の○○な部分に強く惹かれた」など、より具体的な共感部分を挙げて志望動機を伝えることが大切です。

企業研究を行うときは、なぜ良いと思ったのか、興味を持ったのか、具体的な理由を紙に書き出しましょう。

どのような観点で「社風」を見れば良いのか?

考える男性

社風と一口に言っても、その捉え方は人によってそれぞれ違います。社風を志望動機にする場合、どのような観点から判断すれば良いのでしょか?

自由に意見を交わすことができる

年齢や立場に関係なく、自由に意見を交わすことができる会社はとても魅力的な環境だと言えるでしょう。なぜなら組織がうまく機能するためには、チーム内でのコミュニケーションが円滑であることがとても大切だからです。

新入社員とベテラン社員とで立場が違う間柄だと、どうしても物怖じしたり、気を遣ったりして意見が言い出しづらくなってしまうもの。しかし、上司だから、部下だからとすることなく、自由に意見を取り交わすことができる会社は、エネルギーに満ちあふれていて、雰囲気も明るいのです。

さっぱりとした人間関係

上司 書類提出

あまり干渉しすぎない、プライベートなことをズケズケ聞かないといった、いわゆる適度にドライな人間関係を「社風が合う」と判断する人が多くいます。

「プライベートなことは聞かれたくない」「あまり干渉されたくない」と、仕事とプライベートをきっちり分けたがる人は割と多くいるのです。もちろんこれは、就活生だけではなく、社会人の多くが感じていることだったりもします。

月1で飲み会が開催される、飲み会やランチへの参加を強要されるなど、職場の人間関係が面倒に感じると、心の底から仕事を楽しむことができません。

ただし、面接で「お互いに干渉しすぎない人間関係に惹かれた」と言ってしまうのはかなりリスキー。面接官によっては「職場になじめなかった場合、すぐに辞めてしまうかもしれない」と警戒心を与えてしまうかもしれません。

「社風」にプラスαをした志望動機を心がけよう!

今回は、社風を志望動機にする場合の気をつけるべきポイントについてご紹介しました。「社風」とは抽象的な言葉であるため、応募する企業の事業内容やあなた自身の過去のストーリーを絡めて話すことで、より魅力的な志望動機が完成します。

「社風が合う」「風通しが良いフラットな社風」という言葉の真意、企業が持っている価値観をきちんと理解し、面接官に興味を持ってもらえる志望動機を意識しましょう!