就職後に行う研修とは? その実態を解説

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研修は会社の事業内容理解やOJTを行うもの

そもそも研修期間とはどういったことを行うのでしょうか? 企業にもよりますが、入社直後の研修は下記のような目的で行われます。

  1. 社会人としての心構えを身につける
  2. 最低限のマナー、コミュニケーション方法を知る
  3. 業務内容や会社独自の理念、ルールを理解する

新入社員の研修目的のひとつには、社会人となった意識を持ってもらい、基本的な知識や常識を身につけてもらうことがあります。研修の内容としては、会社の組織の一員としてどのような意識や責任感を持つべきか、講義を受けながら勉強していくスタイルが多いでしょう。業務上知り得たことを口外しない、時間や締め切りを守る、仕事に関することをむやみにSNSなどに書き込まない、など基本的な事項を確認していきます。

また必要なコミュニケーションや最低限の礼儀・接遇、名刺の受け渡し、電話やメールのマナーなど、社会人として働く上で不可欠な内容を勉強します。社外のマナー研修に参加する企業もあるでしょう。

さらに仕事を進めていく上で必要な知識や技術はもちろんのこと、業務内容や風土・理念、社員規則などのルール、ステークホルダーとの関係などが説明される機会があります。ここでは事業部の現場社員によるプレゼンや、職場見学・OJTが行われることも。入社する前には教えてもらえなかった、財務状況や未公開案件など、社外秘の内容についても知る機会があるでしょう。

こうした初期研修はだいたい、講義形式で行われます。受身で聞く内容が多いため疲れるかもしれませんが、きちんと聞いておかないと後で困ることになります

研修期間は企業によってさまざまですが、大体1~3ヶ月間であることが多いようです。長い企業によっては1年近くかけてじっくり行うところもあります。

就職後の研修は給料が出る

就職後の研修は業務の一環のため、研修中でももちろん給料は出ますので安心してください。新人合宿などの形式で、休日や深夜に行われる場合は社内規定に沿った割増賃金が支給されます。
また社外での研修に参加して、交通費がかかった場合は経費として会社から支払われます。例外的に、休日に行われ、自由参加とされる研修の場合は、労働とみなされない場合もあります。その際は給与は支給されません。

なお会社によっては、試用期間中の給与を初任給とは別に定めているところもあるため、入社前によく確認しておきましょう。

研修中の服装は、職場に応じたものを

就職後の研修中の服装は、男性も女性も就活中と同じスーツであれば間違いはありません。とはいえ、企業によってはスーツを着る必要がない会社もありますね。そのような職場では、先輩社員の服装に準じてオフィスカジュアルで研修を受けてもかまいません

とはいってもラフすぎる格好新人のうちはNG。は先輩の服装よりも、気持ちフォーマル目にしておくほうが無難です。自分らしい服装に変えるのは慣れてきた頃にしておきましょう。

研修中に辞める場合は人事に連絡しよう

さて働きはじめたあとは、誰にでも多かれ少なかれ、入社前とのギャップを感じることがあると思います。就活で十分企業研究したつもりが、「実際に入ってみると予想と違った」ということもありうるでしょう。

悪い方向のギャップを感じて、もしかすると研修の段階で「辞めたい」と感じてしまうこともあるかもしれません。環境の変化についていけないことは誰にでもあります。勢いで辞めてしまわず、じっくり考えた上で決断してほしいのですが、それでも辞めたいと思った場合、どのような手順を踏めばよいのでしょうか。

いきなり退職願を渡すのではなく、まずは人事部に連絡しましょう。多くの企業には新人研修担当の人事部員がいるはずです。その人に退職の意向を伝えて、指示を仰ぎましょう。多くの場合は理由を聞かれ、引き留めにあうはず。そのため、「この会社ではやっていけない」と感じた具体的な例など、辞めるのに値する、納得してもらえる理由をあらかじめ考えておいてください。

万が一、新人研修担当者から上に話が通っていない場合は、人事部長などさらに上の人に直談判しましょう。慰留したり、中には怒ったりする人もいるかもしれませんが、退職の意思が固いことを伝えましょう。それでも会社が取り合ってくれない場合は最終手段として退職届を提出してその後会社に行かないということも可能ですが、そうなる前に円満に辞められるよう努力を惜しまないでください。