大学の授業、休みたいけど単位は欲しい!何回までなら欠席できる?

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できることなら休めるだけ休みたい!

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たまには恋人とゆっくり遠出したり、何もせずダラダラする日が欲しいもの。ですが、何も考えずに休みまくっていたら、もしかしたら大学を卒業できない……なんてことになりかねません。

そこで今回は、単位に影響する休みの回数や、大学の授業を欠席するときの理由や連絡の有無についても見ていきましょう!

何回まで休んでいいの?

男女

実は2006年に文部科学省と厚生労働省より、「大学や短大・専門学校の授業は、1科目につき、最低でも必ず15回以上授業を行うこと」という取り決めが発表されました。

また、「15回のうち、10回以上出席した学生にのみ単位を与えること。出席回数が9回以下の学生には、出席不足として単位を与えないこと。出席回数が9回以下にもかかわらず、試験やレポートの内容が良いので単位を与える、ということは禁止する」とあり、
「何らかの理由で、授業の実施回数が15回を下回る場合は、補習を行い、必ず15回以上になるよう調整する。休みとなった授業の分、学生にレポートを提出させ、授業の代替えとする」とされています。

つまり、基本的には15回ある授業の中で4回まで休むのはセーフ、5回休むとアウトになってしまうということです。また、単位を落としてしまった場合は、補習授業を受けたり、レポートを提出したりとペナルティがあります。

補習授業は、夏休みや春休みなどの長期の休みを利用しておこなわれることがほとんど。まわりが休みを満喫しているとき、自分だけ授業を受けなければならなくなってしまうのです。最悪の場合、単位を落とすと留年になったり、卒業できなくなったりするので、やむを得ない事情がない限り授業には出席するようにしましょう。

出席しなくても単位がもらえる科目がある

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大学の単位は、「授業への出席の回数」「テストの点数」「レポートの点数」の3つの点数を合計して単位が取れるかどうかが決まります。

たとえば、あるひとつの科目では出席率が30%、レポートの提出率が40%、テストの合格率が40%で評価され、すべての合計が65点以上になった場合、単位が認められるようになっているんです。

授業を5回欠席したら単位が取れなくなるということに先ほど触れましたが、科目によっては1回も出席しなくても単位を取れるものがあります。それは3つの科目の点数を教授が決める場合です。

出席率が0%、レポートの提出率が0%だったとしても、テストの合格率が100%以上だった場合は単位をもらうことが可能であるということ。学生のなかには、授業に一回も出席しないでテストで満点を取って単位だけもらう、という人もいます。

もし休みすぎて単位がギリギリになった場合は、この方法で対処することも場合によっては可能です。ただし、テストで点数を取るためには授業に出て話をしっかりと聞くことが大切なので、やはりできる限り授業には出席するようにしましょう。

大学の授業を休むときにありがちな理由

カップル

大学を休む理由は人それぞれ。「高熱や腹痛などで体調が悪い」というやむを得ない理由や「寝不足だから休みたい」というものまで千差万別。そこで、大学生が授業を休むときの理由を口コミとともにご紹介します。

風邪で体調が悪い

やはり一番は、風邪による高熱や腹痛などの体調不良によるもの。「絶対に単位を落としてくない」「体力には自信がある」と思っていても、こればっかりはどうしようもありません。

万が一インフルエンザや胃腸炎などのウイルス性の病気にかかって無理に出席した場合、まわりの人にうつしてしまって被害を拡大させてしまう危険性があります。単位を落としたくない気持ちはわかりますが、まわりへの配慮を忘れないことも大切です。

「無遅刻無欠勤を目指していましたが、季節の変わり目や冬場は体調を崩しやすくて、大学を休んでしまいました。

しかも運悪く胃腸炎にかかってしまったのでなかなか登校できずに、単位もギリギリでした。単位が取れなくて補習授業を受けるなんて、絶対に嫌なのに……」(21歳・女性)

 

疲れていて体がしんどい

落ち込む女性

明け方まで友達の家で飲んでいた、テスト勉強の追い込みで徹夜をしたなど疲れパターンもさまざまですが、特に多いのが連日のバイトでの疲れ。仕送りがなく、アルバイト代だけで生計を立てている学生は多くいます。

そのため、アルバイトの時間が多くなり、疲れが取れなくなってしまうのです。昼と夜が逆転して生活リズムが不規則になると、体がだるくなってしまうので、学校に行くのを面倒に感じ、休みたい気持ちになってしまうのでしょう。

「私は以前、朝はスーパーで軽作業をし、夕方からは居酒屋で、と2つのバイトを掛け持ちしていました。さすがに連勤が続くと疲れがたまってきて、朝起きるのが辛くて、大学の授業を3回ほど休んだことがあります。

4回までだったら休んでもギリギリセーフだとサークルの先輩たちから聞いていたので、休んだ日数はスケジュール帳にメモをしながらカウントしていました」(22歳・女性)

 

家族で旅行に行く

共働きの夫婦が増えているなか、家族で過ごせる時間はとても貴重です。また、土日に比べると平日はどこも空いていて、航空券も数千円近く安くなります。

したがって「家族で海外旅行に行く」と言う理由で休む人は案外いるもの。学生時代、「明日から家族で旅行に行くのでお休みします」と言っている人は結構見かけました。

「私の父は医者、母は歯科衛生士だったので、家族全員がそろう食事はそれほどありませんでした。あるとき父親が「有給を申請したから、せっかくだし◯日はどこか旅行にでも行くか」と言って、大学を3〜4日休んだことがありました。

単位に影響するとはわかってはいるものの、家族水入らずの時間も大切だと思い二つ返事で誘いにとびつきましたね」(22際・女性)

 

大学の授業を休むときに連絡は必要なの?

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結論から言ってしまうと、授業を休む場合、基本的には大学に連絡をする必要はありません。もちろん、教授にも伝えなくても大丈夫です。そもそも、大学の授業は百人単位でおこなわれることがほとんどで、出席する学生ひとりひとりの事情について把握しきれません。

ゼミや講義を休む場合の連絡方法は?

授業をを欠席するときは必ずメールなどで連絡を入れてください。メールを送る際は、友達同士で気軽にやりとりするような簡単なものではなく、相手に不快感を与えないよう言葉遣いや休む理由の伝え方などに注意しながら、最低限のマナーはきちんと守って丁寧に書きましょう。

最初に宛名を書く

イヤホンをしながらパソコンをいじる男性

大学の講師や教授は、自分よりもはるかに目上の人です。欠席の連絡をするときにいきなり本題から書き始めるのではなく、最初に宛名(たとえば◯◯ゼミ ◯◯先生など)から書き始めましょう。

件名は必ず書く

忘れがちなのが「件名」。メールを受け取った相手が、パッと見ただけでどういった要件のメールなのかをすぐに判断することができます。これは、相手への配慮や気遣いです。教授の元には、学生からはもちろん、多くの人とのやり取りのメールが送られてくるため、件名(メールの内容の要件)が明記されていた方が見落としを防ぐことできます。

理由はダラダラ書かず、休むことを簡潔に伝える

メガネの男性

欠席の連絡を入れる場合は、「結論」→「理由」の順番で書きましょう。どうにか大目に見てもらおうと、言い訳や経緯をダラダラと書いてしまいがち。ですが、何を言いたいのかなかなかわからず相手に不快感を与えてしまうかもしれません。

余計なことは言わずに、「最終面接の日程と重なってしまったため、申し訳ありませんが本日◯時〜のゼミを欠席させてください」という具合に、シンプルに説明しましょう。

「単位をお願いします」アピールはしない方がいい

体調不良で出席できない、就職活動でどうしても授業を休まなければいけないなど、やむを得ない事情は長い大学生活のなかでは誰しもあると思います。

しかし、その授業を休むと、単位を落とすかもしれない……そんなギリギリの状況になってしまったら、切羽詰ってつい教授に単位をお願いしたくなってしまいますよね。だからと言って休む連絡をするときにメールで単位を懇願するようなアピールをするのだけは、絶対にやめましょう。

もし単位についての相談があるのであれば、別途日程を設けてもらうなど、空いている時間を確認して、教授に直接相談してみましょう。

所属先と学籍番号までしっかりと記入する

バッグから荷物を取り出す女子大生

本文の最後は、学科や氏名だけではなく所属しているゼミの名前や学籍番号もしっかりと記載しておきましょう。教授が生徒の名前を検索するとき、名前のみだと同姓同名の人がいて混乱することがあります。

学籍番号であれば検索にヒットしやすく、人物の特定も簡単です。したがって所属先と学籍番号もきちんと記載するようにしましょう。

例文

件名:体調不良のため、本日3限のゼミを欠席させてください
◯◯ゼミ ◯◯先生
いつもお世話になっております。
法学部法律学科◯◯ゼミ◯年生の◯◯◯◯(あなたの名前)です。本日3限のゼミについてですが、昨晩より具合が悪くなり、熱が38度を超えているため、欠席をさせていただきたくご連絡いたしました。私の体調管理不足により、ご迷惑をおかけして申し訳ございません。本日提出分のレポートについては、取り急ぎメールにて添付させていただきます。次回ゼミ出席時に、原本をお渡しさせたいただきます。お手数をおかけしてしまい大変恐縮ですが、、よろしくお願いいたします。

もし次回のゼミまでに別途課題やレポートなどなにか必要なものがある場合は、ご教示いただけますと幸いです。

法学部法律学科 G29-1111 ◯◯ゼミ ◯◯◯◯

 

欠席扱いになってしまうケース

雨

気を付けるべきなのが、休むつもりはなくても、欠席扱いになってしまう場合があります。欠席にならないと自分で思い込んで、うっかり貴重な単位を落としてしまっては、卒業だけではなく就職活動にも影響が出てしまう可能性があるのでできれば避けたいですね。

電車の遅延

車両点検や信号トラブルなどによる電車の遅延によって授業に出席できない場合です。前もってゼミや講義を担当する教授に連絡を入れておきましょう。そのうえで、遅延証明書を提出すれば「出席扱い」として認めてもらえることがあります。

インフルエンザ

こめかみを押さえる女性

インフルエンザや胃腸炎など、感染する疑いのある病気のケースも欠席扱いとなってしまいます。だからといって無理をして出席するとその教室の生徒に集団感染する恐れがあるため、潔く諦めて治すことに専念しましょう。

ただし、なかには診断書を提出すれば「今回は出席にしておく」と配慮してくれるやさしい教授もいます。感染症にかかってしまった場合は自宅で安静にして、後日大学に診断書やレポートを提出したり、教授に直接相談をするなどしましょう。

よほどのことがない限り、大学の授業は休まないようにしよう

笑顔の女性

テスト勉強の追い込みで寝不足な朝や体の疲れを感じたとき、「今日休もうかな」と感じてしまうのは自然なこと。ただ、休みすぎてしまうと大学を卒業できない、なんて可能性もあります。休んだ日数をノートにメモしたり、仕方のない事情で休むなど、キャンパスライフを楽しみましょう!

【編集:岡冨 りさ】