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面接官から「何か質問はありますか?」と聞かれたらどうする?
就活でもバイトでも、面接の最後に、面接官からこんな風に聞かれるってありませんか?
「それでは最後に、何か質問はありますか?」と。
面接官からのこの問いかけに対して、あなたならどう答えますか?
ここで一番やってはならないのが「特にありません」とシャットアウトしてしまうことです。
反対に、積極的な「逆質問」は、自分を売り込む絶好のチャンスだと言えるでしょう。
今回は、面接官をうならせる逆質問の例と逆質問をするときのコツ、それから気をつけるべき点についてご紹介しましょう。
面接官たちの質問の裏に隠された意図とは一体、、、?
「最後に何か質問はありますか?」と聞く意図とは?
そもそも一体なぜ、面接官は応募者に対して「最後に何か質問はありますか?」という質問をするのでしょうか?その意図さえきちんと理解しておけば、戸惑うこともなくなるはずです。
会社にどのくらい興味があるのかを知りたい
企業に面接を受けるからには、他の企業にはない大きな魅力や特別な思い入れがあったりと、自然と興味が湧くもの。そうなれば当然、面接官たちは応募者からいくつも質問が出てくるものだと考えています。
すなわち、会社に対してどのくらい興味を持っているのか、知ろうとしているのか、応募者の入社意欲の高さを判断しているのです。
他の応募者がしないような突っ込んだ質問ができるのかどうか、企業への本気度や企業研究がどれくらいできているのかを見ているのだと言えます。
質問力を試す
質問力の高さを試している場合もあります。
社会に出ると、自分が知らないことだらけで戸惑うときもあるでしょう。
そういった場面に置き換え、わからないことを放置するのではなく、今何を検証しているのかを理解して適切な質問ができるのかどうか、という質問力があるのかどうかを判断しています。
的を射た質問ができていれば、相手からより有益な情報を引き出すことができるため、仕事の生産性も上がり成長スピードも非常に早いのです。
ただ質問するだけでは何の意味もありませんが、企業のことを深く知ろうとする姿勢は、質問内容にも現れるのではないでしょうか。
ミスマッチをなくす
もし採用になったとして、「聞いていた話と違う」「思っていた業務内容とズレがある」「やりたい仕事ができない」など、入社してからの応募者と企業とのミスマッチを防ぐという目的があります。
求職者1人を採用するために、おおよそ○百万円という膨大な採用コストがかかるため、企業としては入社直後の離職はどうしても避けたい。
また、応募者も入社○カ月で退社、なんていうことになったら履歴書に傷がついて、その後の転職活動に大きな影響を及ぼします。
こうしたことから、両者の認識のズレをなくすためのすり合わせ、という意味合いでも逆質問は非常に重要なことなのです。
「逆質問」をするためのコツ
面接官が「何か質問はありますか?」と尋ねる意図については理解できたのではないでしょうか。続いては、面接官に逆質問するためのコツを見ていきましょう。
事前に質問を用意しておく
よほど頭の回転が速く機転がきく人でない限りは、具体性のある逆質問はとっさには出てこないはずです。
むしろ、どれだけ臨機応変な対応ができる人であったとしても、面接という緊張感がマックスになるシチュエーションでは、誰でも頭が真っ白になってしまうもの。
自分が面接を受ける企業の事業内容、経営ビジョン、数年間の業績の推移、現場で働く社員の取材記事などを読み漁り、企業研究をしっかり行いましょう。
そこで発見した疑問は、箇条書きでも良いので紙に書き出して質問内容をまとめておくと、頭の中が整理できスムーズに逆質問ができるようになります。
具体的に聞く
逆質問をする際は、相手が答えやすく尚且つ深い情報を聞き出せる具体的な質問を心がけましょう。
たとえば、「配属先の部署では、どのような流れで1日の業務を進めているのか教えていただけますでしょうか?」や「きちんと結果を出せる社員とそうでない社員とでは、どんなところに違いがあるのでしょうか?」など、面接官がこれまで経験してきた記憶をたどるような具体的な質問は、相手に強い印象を与えます。
また、こうした逆質問はスキルアップへの意欲を高く評価してもらえる可能性が非常に高く、「ぜひ一緒に働いてみたい」と採用につながるケースもあるのです。
言葉のキャッチボールを意識する
これは上でお話した内容と少し似ていますが、具体的な質問には具体的な答えが返ってきます。
面接官の返答に対し、「ありがとうございます」と答えるだけではなく、さらに深堀りした逆質問を投げかけると「ここまで興味を持ってくれているのか!」と、接官からは大変ウケが良いようです。
これまで何千人もの応募者の面接を行ってきた超ベテランの面接官に対し、突っ込んだ質問をできる機会はそうそうありません。
求人情報には掲載されていない内容を何としてでも聞き出す、くらいの意気込みがあっても良いのではないでしょうか。
形式的な質問だけで終わらせないよう、言葉のキャッチボールを意識したやり取りを心がけてみてください。
面接官によって質問を変える
「人事担当者」「現場責任者」「役員」と相手の立場によって、質問内容を変えましょう。
たとえば、人事担当者に「案件の受注から納品まで、どのようなスケジュールで業務を進めていますか?」などと聞いても、欲しい情報は得られません。
立場に合わせて質問内容を変える、という臨機応変さや配慮も忘れないようにしましょう。
面接官が興味を持つ「逆質問」2パターン
面接官が興味を持つ「逆質問」には2パターンあります。これさえ頭に入れておけば、自分が何について、どのように逆質問をするべきなのかが見えてくるはずです。
やる気を見せるパターン
「私と同年代で入社した社員の方で、活躍されている人の働きぶりについて教えていただけますか?」「採用していただいた場合、どこの部署に配属されますでしょうか?」「入社までに身につけておくべきスキルや、経験しておくべきことはありますか?」など。
自分が入社したと想定しながら配属先部署の社員の構成、1日の主なスケジュールなどを具体的に聞くことで、意欲の高さをアピールできます。
また、こうした積極性や意識の高さが買われて内定獲得につながるケースは結構多いようです。
自分の長所をアピールするパターン
「在学中に○○の資格を取得したのですが、御社の実務で活かせますでしょうか?」「学生時代○年間○○部に所属しており体力に自信があるのですが、御社の実務でも役に立ちますでしょうか?」など、スキル、健康面、粘り強さ、向上心といった性格面を含め、自分の売りや強みをアピールできる逆質問は、面接官に興味を持ってもらえます。
自分自身を売り込むときにポイントとなるのが、協調性、積極性、責任感の3つです。
よく、中高年の男性社員が「最近の若者は根性がない」「仕事への責任感や危機感がまったくない」と愚痴をこぼしていますが、責任感や積極性、粘り強さなどをアピールするのはとても大きな評価ポイントとなります。内定獲得への近道になるのではないでしょうか。
面接官をうならせる「逆質問」の質問例
面接官ウケする逆質問を下記にまとめてみました。今後、面接官から「最後に何か質問はありますか?」と聞かれたら、これらの内容を逆質問の参考にしてみてください。
・採用していただいた場合、具体的にどういったスキルを身につければ、御社の今後の仕事に役立ちますか?
・御社が今後予定している、海外での営業戦略について教えていただけますでしょうか。
・面接官の方々がこれまで業務にあたるなかで、苦しかったこととうれしかったことを教えていただけますでしょうか?
・御社で働いていらっしゃる社員のうち、女性社員の方は何名いらっしゃいますか?また、年齢層を教えていただけますでしょうか?
・採用していただいた場合、入社後はどのような仕事を任せていただけるのか教えてください。
・私と同年代で入社した社員の方で、現在活躍している方々の働きぶりや強み、求められる能力について教えていただけますでしょうか?
・採用していただいた場合、入社直後の業務内容と配属部署が決定されるまでの流れを教えていただけますでしょうか?
・募集されている○○部署では、どのような能力やスキルが求められますか?
・入社当日までに身につけておくべきスキルや知識、経験しておくべきことがありましたら教えていただけますでしょうか?
・大学在学中に○○と○○の資格を取得したのですが、入社後御社の実務で活かすことは可能でしょうか?
・現場で働く社員の方々は、どういった部分を大切にしながら日々仕事を進めていらっしゃいますか?
タブーな逆質問とは?
逆質問をするときは下記の項目に注意しましょう。質問をすることで、積極性の高さや探究心がある人だと好印象を持ってもらえます。
しかし、相手の立場を考えずに自分本位の質問をした場合は、不快な気持ちにさせてしまうかもしれません。
給与や福利厚生に関すること
給与やボーナス、住宅手当や交通費などに関する福利厚生、就業時間、残業時間、休日出勤、残業代の有無についてのデリケートな内容は聞かない方がいいでしょう。
就業規則について、入社前にきちんと把握しておきたい気持ちはとてもよくわかります。
しかし、採用が決まっていない段階であれこれズケズケ聞いてしまうのは、面接官の気分を損ねて印象を悪くするばかりか、非常識だと思われて内定への道が閉ざされてしまうかもしれません。
インターネットで調べれば、その企業の待遇についての情報収集はできるので、事前にチェックしておくといいでしょう。
クローズドクエスチョン
「はい」「いいえ」で会話が終わってしまうような質問は避けましょう。
また、「御社の戦略はなんですか?」というような抽象的な質問は、ふんわりしすぎていて面接官は答えようがありません。
どういう質問をすれば面接官が答えやすいのか、有益な情報を聞き出せるのか、常に相手の立場に立って考えながら、オープンクエスチョンを心がけてみてください。
「逆質問」に「質問はありません」と答えるのはNG
面接官から「質問はありますか?」と聞かれ、準備不足や緊張から「ありません」と答えてしまう就活生は思いの外いたりします。
しかし、これは誠実な返しだとは言えません。その理由は下記の通りです。
応募者の入社意欲の高さを判断しているから
繰り返しとなりますが、面接官は応募者たちがどのくらい企業に興味を持ってくれているのか、本気で志望しているのどうかといった入社意欲を判断しています。
したがって、「特にありません」と返答した場合、「なんとなく受けに来ただけか」「とりあえず応募しただけなのか」と不快感を与えてしまうリスクは避けられません。
コミュニケーション能力の高さを判断しているから
「あなたの強みはなんですか?」「学生時代にもっとも打ち込んだことはなんですか?」など、面接官から次々と質問される状況から一変。
最後の質問はありますか?タイムでは、応募者の自発的な発言や臨機応変さが求められます。
応募者の質問内容に対する面接官の返答にまた逆質問を行う、、、というやり取りによって会話が成立するのかどうか、コミュニケーション能力があるのかどうかを判断しているのです。
自己PRできる最後のチャンスだから
先ほどもお話をしましたが、最後の質問タイムは自分を売り込む最大のチャンスの場。
「質問はありません」=「自分のアピールポイントはありません」とマイナスに捉えてしまう面接官も中にはいます。
もし自分が入社したらどれくらい会社に貢献できるのか、利益につながる活躍ができるのか、悔いのないよう正々堂々と自信を持ってアピールしましょう。
逆質問は最低でも3つは用意しておこう
逆質問は、最低でも3つは用意しておくといいでしょう。
面接を進めていく中で、用意していた質問内容が解消されたり、直前になって面接者の人数が増えたりと、想定外のケースも考えられます。
したがって、質問は3つ以上は用意しておき時間があれば2つ質問する、くらいの心積もりで面接に挑んだ方が安心です。
次の候補者の面接スケジュールなどもあるため、もし時間がオーバーしてしまいそうな場合は「あと1点お伺いしてもよろしいでしょうか?」と企業側への配慮も忘れずに。
逆質問の内容次第で内定獲得につながる
応募者の企業に対する興味や本気度、質問の高さやコミュニュケーション能力を知るだけではなく、入社後のミスマッチを防ぐ目的として面接官は「最後に質問はありますか?」という質問を投げかけてくれています。
面接会場の独特な空気にのまれ、緊張で頭が真っ白になったり、話している途中で着地が見えなくなってしまうのは当然です。
しかし、自己PRできる場を提供してくれているのだとプラスに考え、面接官に入社への強い意欲が伝わるように精一杯アピールしましょう。
面接前にこの記事をチェックして、逆質問の引き出しを増やしておけば内定への道が開けるはずです。