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面接で「自己PRをお願いします」と言われたら?
面接で必ずと言っていいほど問われる自己PR。あなたなら、どう答えますか?与えられた時間は限られているため、時間内に精一杯自分を売り込まなければなりません。急に聞かれて戸惑ったり、頭が真っ白になったり、しどろもどろになってしまう人が多いのではないでしょうか?
そうならないためには、事前に準備は整えておきたいもの。でもどうやって?ということで今回は、面接官の質問にタジタジにならないための例文や方法についてご紹介します。
面接官が自己PRを求める理由
新卒に限らず、転職やアルバイトの面接でも振られる「それではまず、自己PRをお願いします」という問いかけ。自分を売り込む最大のアピールチャンスだと頭ではわかっていても、何をどう伝えれば良いのかわからなくなってしまうもの。面接官たちが、あなたという人物を知ろうとしていることは間違いありません。
志望動機を知りたい
やはり一番は、あなたの志望動機を知るためです。星の数ほどある企業の中から、どうしてその企業を選んだのか、自己PRを聞けば大体はわかります。例えば、座右の銘や自分のこだわりポイントを織り交ぜた自己PRは、なぜこの企業に応募したかの判断基準になるのです。
客観的な自己分析能力
自分のことをどれだけ俯瞰で見られるか、客観視できるかを見て、あなたの自己分析能力をチェックしています。会社に入ると、自分で仕事を探しながら業務を進めていかなければなりません。
当然、問題なども起こるでしょう。その時に客観視できる能力があれば、自分で原因を分析しながら解決策を導き出せるのです。これは、結果的に自走できるかどうかということにもつながります。
応募者と企業のマッチング
あなたと企業とのマッチングです。あなたの価値観やこれまでの経験、得た知見やスキルが企業の求める人材や経営理念とマッチしているのかどうかを判断します。企業では、応募者をひとり採用するために何百万ものコストをかけています。
もし、内定者が即戦力ではなかったとしても、企業の社風や理念とフィットする人であれば十分に伸び代はあると言えるでしょう。したがって、企業とのマッチングをはかるうえで、自己PRは必要不可欠の項目なのです。
プレゼンテーション能力
全ての企業がそうだとは言い切れませんが、プレゼンテーション能力をチェックしている場合もあります。与えられた時間の中で、自分がこれまで経験してきたこと、学んだことを結びつけてどれだけ自分を表現できるか、整理できるのか、ということを面接官たちは厳しく見ています。
面接で効果的な自己PRとは?
どうせなら、面接官にインパクトを与えたいですよね。自己を最大にアピールできる場で、より魅力的なプレゼンテーションをするためには、下記の内容を意識しましょう。
企業が求める人物像に合う強みをアピールする
「○○ができます」「○○の経験もあります」とただ淡々とアピールをしたとしても、それが必ず面接官の心に響くとは限りません。先ほどもお話をしましたが、面接官は企業と学生がマッチするかどうを確認しています。ここで効果的な自己PRの方法は、企業が求める人物像に見合った能力やスキルをアピールすることです。
これまで味わった困難や辛い経験
仕事では、辛いことに直面することや課題が幾度となく訪れます。これまでの人生で壁にぶち当たった経験や困難、そして、そこから学んだことをアピールしましょう。
どれほどの困難にぶち当たろうとも、自分で問題を解決しようとするその力は「根性がある」「ガッツがある」と熱意を買ってもらえる可能性が高いのです。自分のこれまでの過去を振り返って分析して見ましょう。
具体例を組み込む
自己PRをする時は、自分がこれまで実際に体験したエピソードを必ず盛り込みましょう。そして、それを具体的に話すことで真実味が帯びて説得力が増すもの。その話を聞いている面接官たちも、あなたがこれまで歩んできた人生を垣間見ることができるため、興味をひきつけられるのです。
未来への視点で話す
「成長したい」「学びたい」など就職することがゴールではありません。その企業に何のために就職をするのか、成長した先に何を求めているのかといった未来の視点で話すようにしましょう。
自分が組織の中でどう働くのかではなくて、会社の成長のために自分には一体何ができるのか、高い当事者意識を持ったプレゼンテーションを心がけてみてください。面接官たちはきっと、前のめりになりながらあなたの話に聞き入るでしょう。
結論→理由→結論の順番
自分がこれまでの人生経験の中で得たこと、その理由、そして結果的にそれをどう活かしていきたいのか、「結論」「理由」「結論」の順番で話すことを意識しましょう。
遠回しな言い方だと、何を言いたいのかがうまく伝えられないほか、「退屈」「もうわかったから」と飽きられてしまう可能性があります。経験とそれに基づく根拠、企業で活かせる点を簡潔にまとめて自分をアピールしましょう。
「1分間で自己PRをしてください」と言われたら?
どこの企業でも、自己PRの時間を設定しています。特に多いのが1分間。「1分間で」と具体的な時間を指示された場合は、必ずその時間内でまとめましょう。
1分間を最大限に使ってPRする場合、文字にするとおおよそ300文字程度となります。事前に時間を告知する場合もあれば、当日になって指定する企業もなかにはあります。
したがって、いつ振られても大丈夫なよう、自己分析をするクセをつけたり、作文用紙に書き出してシミュレーションをするなど、事前にきちんと準備をしておくことが大切です。応募者全に対し、平等に与えられた時間で自分を端的に表現しましょう。
例文1
私の強みは、向上心が強く、目標実現に向けて努力ができることです。私の通っていた高校は、サッカー部の強豪校で部員数は100名強と大所帯で活動をしており、常に競争の激しい環境でした。
同学年の選手がすでにAチームで活躍していたことや、これまでのサッカー人生で初の2軍という経験に焦りと悔しさを感じていました。そこで私は、Bチームの試合を観戦して自身の課題をノートに全て書き留め、毎試合後の自己評価を必ず行うようにしました。
また、上のチームに昇格したいだけの自己中心的な気持ちを捨て、チームの勝利を第一に考えるようにし、自分の役割である統率を生かすことにマインドチェンジしました。
そして、サッカー部の行動規範である「直向き・はつらつ・戦え」を心がけて日々の練習に取り組み、自らの力で困難を乗り越え、チームで得点王となり夏の大会ではAチーム昇格という念願を果たしました。この強みを生かして、御社の営業の仕事に貢献したいと考えています。
例文2
私は、目標のためには努力を惜しまない泥臭い人間です。例えば、質問に答えられなかったことが悔しくて、たった10項目の英文法を自分に落とし込むために朝から晩まで勉強をしたり、ビジネスコンテストで企画を潰されるたびに10倍以上の企画を提案したり、とにかく泥臭いやり方で生きてきました。
しかし数ヶ月前、とあるベンチャー企業の経営者とお話をする機会があり変化が起きました。今までは、ただがむしゃらなだけで物事の本質を全く理解できていませんでした。
以降、「考動」を心がけるようになりました。以前の私であれば、アイディア勝負に躍起になっていましたが、論理性と戦略性を重視するようになりしました。
徹底したマーケティングに注力した結果、ビジネスコンテストで優勝することができました。そこで学んだ論理性と戦略性を御社の事業で活かしていきたいと思います。
時間をオーバーしてしまったら?
1分間と指定されていたのに時間をオーバーしてしまった場合は、その場で話を中断しましょう。それが直接合否に影響するわけではありません。しかし、冒頭でもお話をした通り、決められた時間内でどれだけ自分を表現できるのかを判断しています。
例えば、打ち合わせや商談などで先方から「すみません、このあと会議があって10分しか時間がないんです」と言われた場合、時間内で要点をかいつまんで話を終わらせなければなりません。相手は忙しいなか、時間を作って話の場を設けてくれています。
相手の気持ちを考えた気配りも大切ですよね。時間をオーバーしてしまったら、その時点で潔く終わらせてください。与えられた時間をより強く意識し、中身のあるプレゼンテーションを目指しましょう。
自己PRを高めるための練習法とは?
それでは、自己PRの力を高めるための具体的な方法についてご紹介します。これは自己PRだけではなく、就職後に仕事の生産性を上げるうえでも非常に役立ちますよ。
時間をはかる
練習をする時は、必ず時間をはかりましょう。1分間は非常に短く、その感覚を体に叩き込むためにはタイマーで時間を計測する方法が一番効果的です。
話している内容のボリューム感、話すスピード、声の大きさなど、このトレーニングを繰り返すうちに感覚が身につきます。そして、次第に「セリフ」ではなく、自分の言葉として話せるようになるのです。
表情に気をつける
鏡の前に立って行うとより効果がアップします。人は、真剣に話をしている時や暗記したことを思い出しながら話している時、自分では気づかないだけで険しい表情になりがちです。
口が半開きになっていたり、頭をポリポリ掻いてしまったり、日頃のクセが出てしまうもの。鏡の前に立って練習をすることで、自分が話している時の表情やクセを再認識し、改める機会にもなるのです。ぜひ、試してみてください。
面接官を自分の世界に引きこもう
自分の経験や強みを一方的にダラダラ話すのではなく、企業が求める人物像に見合っているかどうかを意識することが大切です。
そして、自分の世界に面接官を引き込めるよう、躍動感のあるプレゼンテーションを意識してみてはいかがでしょうか?具体性や未来への視点を織り交ぜながら、1分間で自分を存分に表現して面接官にインパクトを与えましょう。