なぜ意識高い系は嫌われるのか

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最近話題の「意識高い系」って?

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どうもこんにちは。突然ですが、あなたは高い意識を持ってキャンパスライフを送っていますか?高い意識っていうのは、たった1回セミナーに参加しただけでわかった気になってるような、ちょっと勘違ってる人たちのことではありませんよ。

最近なにかと「意識高い系」が話題になっていますよね。意識高い系というのは、やたらと自己啓発本を読みあさってそれをひけらかしたり、SNSに投稿して自分を過剰にアピールしたりと、言葉ばかりで行動がまったく伴っていない、なんだかちょっとイタイ人たちを比喩した表現です。

たとえば、「1回は語学留学したほうがいいよー、価値観が変わるマジで」と完全にかぶれてる人、「日本の経済はやばいね」って話をふっておきながら、核心に迫ろうとするとそらす人。どちらも、なんでもわかった気になってるんですよね。

そもそも意識高い系とは

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それではまず、意識高い系とはなんなのか改めて復習しましょう。

意識高い系というのは、一般的に「自分の経歴や人脈を過剰に演出しているが、実際にはその中身が伴っていない若者。また、聞いてもいないことを自らアピールしている人たち」の俗称とのこと。

演出しているとか中身が伴っていないとか、もうこの時点でネガティブ感たっぷりですね。でもいつから、「意識が高いこと」が悪いことのように言われ始めてしまったのでしょうか。

ウィキペディアによると、2000年代半ばまでは「意識高い」というのは「能力が高く、知識や経験が豊富で優秀な人材」という本来の意味合いで使われていたそうです。

ところが、その後のリーマン・ショックによる影響で日本は就職難の時代に突入。なんとか就職を勝ち得ようと学生たちが講演会や団体を立ち上げるなどして活動に勢力を注ぎ、SNSをフル活用して企業への売り込みに必死になっていました。

がしかし、世間はしらけムードで「パフォーマンスだけで中身が伴っていない」といった批判的な意見ばかりが目立つように。さらには、ただ自己顕示欲を満たしたいだけの学生たちまでもがこの流れに乗ってしまい、口先だけの人というマイナスイメージを生んでしまったんです。意識高い系という言葉がネガティブな意味を含んでしまった理由には、こういった時代背景が絡んでいたみたい。

では、実際に企業側は「意識高い系」についてどう思っているのでしょうか。ことの発端は企業へのアピールから始まったとされる、意識高い系の自分語り。企業側が「意識高い系」をどのように見ているのか、気になるところです。

起業は意識高い系をどう思ってるの?

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Q意識高い系の学生についてどう思われますか?

A.意識高い系は他社との違いを主張しすぎる

「意識高い系」の人たちは、その他大勢のなかにうもれないようにと自分をアピールする自己顕示欲がとても強いんです。また、自分のやりたいことと、今行っている仕事に違和感を感じるから、モチベーションを持ちづらくキープしにくい。

私たちは、面接を何度もクリアしてきているので、薄っぺらい中身のない発言はすぐにわかってしまいます。しかも、「自分はほかの人とは違うんだ」という強いその意識を崩すところからスタートしないといけないから、マネジメントコストがかかりやすいんです。

つまり企業側からすると、自己をアピールする自分軸の人よりも、言われたことや聞いた事を受け入れて吸収できる素直さ、そして一生懸命働いてくれる人と一緒に働きたいと思う。一概には言えないけど、面接で変に取り繕ってセリフを並べてしゃべる人より、背伸びしないで素直に挑んだ方が案外うまくいく場合が多いんですよ。

 

Qなぜ嫌われてしまうのでしょうか?

A.意識高い系の行動には明確な目的がない

意識を高く持つことはとってもいいことです。しかし、明確なビジョンを持たずに「高い意識を持つ」ことを目標にしてしまうことが問題なのです。よく、「学生団体を立ち上げる」、「人脈を広げる」などを目的として行動している学生を見かけます。しかし、大切なのは「なぜ」そうするのかという点です。なぜ学生団体を立ち上げるのか、なぜ人脈を広げたいのか。この「なぜ」がない人こそ「意識高い系」といわれてしまう人たちなんです。

中身がないのに自分を大きく見せようとしている人は、外から見ると滑稽に見えてしまいます。意識が高い人というのは、明確な自分の目標を持ってそれに向かって行動しているから、他の人とは違ってキラキラ輝きを放ちかっこよく見えるんですよね。

彼・彼女らの姿に憧れた「意識高い系」と呼ばれる人たちは、意識高い行動をしている自分に酔って満足てしまいます。その結果、自分はすごいんだと勘違いし、実力も伴なわず、ただただ人を見下してしまう。

だから、まわりの人たちに「あいつなんかイタイ」と思われないためには、まずは明確な目標をしっかり決めましょう!そして次に、それを成し遂げるために必要な「目的」を持つことが大切なんです。

結果、中身が伴っていれば歓迎される

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大企業ともなれば、あなたが立ち向かうのは勤続年数何十年の超ベテラン。そこでいくら自分を取り繕っても、数秒で見抜かれてコテンパンにやられてしまうでしょう。

意識を高く持つことと、意識高い系はまったくの別物ということです。
企業側が知りたいのはシンプルに、あなたが何を目標とし達成するためにどんな目的が必要だと考えているのか。つまり、ひたむきにがんばるその姿勢こそが、企業が求めている人材なんです。

意識が高いことは決して悪いことではありません。発言と行動が伴ってさえいれば「意識高い系」だからと嫌われることはないはずです。

意識高い系が使いがちなワード6選

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それでは最後に、勘違いしちゃってる「意識高い系」が使いがちなワードを紹介しましょう。きっと彼・彼女たちは会話の要所要所で、どこかしらのタイミングで、これらの言葉をしれっと放り込んでくるはずです。

・バイアス

よく「バイアスがかかってる」とかっていう人がいます。これは、ものの考え方や思考に先入観があり、偏った見方やとらえ方をするという意味。そもそも意識高い系の人自体に「バイアスがかかってる」んですけど、ね。

・ゼロベース

物事がうまく進まず行き詰まったとき、原点に戻り頭をクリアにして考えようという意味です。これこそ、意識高い系の人にのしを付けてそのまま返してやりたいセリフ。「一旦ゼロベースで考えてみー」って。

・プライオリティー

優先順位や優先度が低い、という意味を現す言葉。ビジネスシーンで使われる機会が多い用語のひとつでもありますね。友達と約束をしていて、あれもしたいこれもしたいとなったとき「それはプライオリティー低い」発言が出たら、意識高い系認定でしょうね。

・フルコミット

直訳すると肩入れ、委託という意味だけど、噛み砕くと一生懸命、全力投球というニュアンス。ビジネスシーンでは「次のコンペはフルコミットで頼むぞ」なんて使い方が多いみたい。人脈を広げたい意識高い系はいついかなるときでも、フルコミット。

・アジェンダ

ビジネスでは会議の議題、検討課題、行動計画を意味するこの言葉。ようはスケジュールですね。予定って言えばいいのに、意識高い系は「明日のアジェンダどうなってるっけ?」とか言っちゃう。むしろ、あなた自身の将来のアジェンダの方が心配なんですど。

・ペンディング

ものごとが未決定のままで、保留の状態という意味のペンディング。きっと、いや、必ず意識高い系は「あれっ?そのアジェンダってペンディング中っしょ?違ったっけ?」と、すきあらばねじ込んでくるでしょう。

便利な言葉もあるけれど

いかがでしたか?知り合いに一人ぐらいはこういう言葉が口癖の人いますよね。
意外と便利な言葉もあるので、あなたも使ってみてもいいかもしれません。ただ、あまり使いすぎると誤解されちゃうので気を付けて!