ハガキでもOK!インターンシップのお礼状を出す時のポイントを紹介!

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感謝の気持ちを伝えるお礼状

ひまわりと空

インターンが終わった後、お世話になった企業に出すお礼状。先に言っておくと、お礼状が採用に関係するわけではありません。実際、企業のなかには「お礼状は出さなくてもいい」「出しても出さなくてもどちらでも構わない」という意見もあります。

しかし、人に何かをしてもらった時って「ありがとう」と言いますよね?常識的な観点から見たら、感謝の気持ちを伝えるのが誠意というもの。というわけで今回は、お世話になった企業に出すお礼状についてお話をします。

インターンシップのお礼状は出すべき?

女子大学生

結論から言ってしまえば、インターンのお礼状は出した方がいいでしょう。企業側は、膨大な時間とコストを使い、就業体験の場を提供してくれています。最近は有給インターンが増えているので、当然時給も発生しますよね。特に長期インターンの場合は、裁量のある業務を任されることが多く、責任が伴う分、超実践型でスキルアップできるチャンスを得ることができます。

このような経験ができるのは長期インターンならではです。そうした環境や機会を提供してくれた企業に対してお礼を言わないとなると、誠意がないと思われてしまう可能性があります。したがって、インターンシップを終えたらきちんとお礼状を出して、感謝の気持ちを伝えましょう。

お礼状はいつまでに出せば良いの?

お礼状を出すタイミングは、インターンが終了した2〜3日以内に送るのがベストです。もっと言うと、インターンを終えたその日もしくは翌日に送ると尚良し。ビジネスシーンにおいて、メールの速さと仕事の速さは比例していると言われています。お礼状も同じで、いつまでに送るかで仕事ができるかできないかを判断されることも。

ちなみに、インターンのお礼状に関するより詳しい内容については、下記の記事で紹介しています。ぜひ参考にしてみてください!

学生必見!インターンのお礼状は出さない?書き方と封筒のアレコレ

お礼状はハガキで出してもいいの?

インターンのお礼状を出す時、ハガキでも問題ありません。手書きの場合は封書が一般的だとされていますよね。それは、封書は目上の人にお礼状を出す時のマナーだとされているからです。しかし、最近では、ハガキでお礼状を出すことを受け入れる企業がどんどん増えています。

メールに比べて、用件を端的にまとめられるほか、丁寧さや感謝の気持ちを伝えやすいのです。もちろん、封書で出すことにこしたことがありません。しかし、残念ながら、企業の人がその手紙を隅から隅まで丁寧に読んでいる時間はあまりないかもしれません。パソコンの前に張り付いていることはほぼなく、打ち合わせや商談、会議などで席を外していることが多いからです。その点、ハガキであれば、開封する手間が省けて忙しい時でもサッと目を通してもらえる可能性が高いのです。

お礼状をハガキで出す時の書き方

Q&A

ビジネスシーンにおいて、出張先や営業先、顧客にハガキでお礼状を出すケースが多々あります。学生のうちから正しいお礼状の書き方を覚えておくと、「若いのにしっかりしている」と好印象を持ってもらえるはずです。

例文1

拝啓

○○の候、貴社ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。この度は、○ヶ月(○週間)に渡るインターンシップで貴重な体験をさせていただきまして、誠にありがとうございました。初めてのことが多く緊張ばかりで至らない点が多い私に、○○様をはじめ社員のみなさまはとても温かく指導してくださいましたこと、大変感謝しております。

○○業界はもともと大変興味がありました。実際の業務を経験させていただき、想像していたものとは違い、忙しいなかでも高い意識とプライドを持って働いていらっしゃる皆様の姿に大変刺激を受けました。

また、貴社の職場の雰囲気に触れることができましたことは、就職活動中の私にとって大変貴重な経験であったと感じています。そして、こうした貴重な体験をさせていただいたインターンシップを終えた今、残り少ない学生生活で自分が何をすべきなのかがより明確になりました。

あらためて、このような貴重な体験を与えていただきました職場のみなさま、心より感謝申し上げます。貴社のご発展と○○様のますますのご活躍をお祈り申し上げます。ありがとうございました。

敬具

例文2

拝啓

時下ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。この度はインターンシップにて大変貴重な体験をさせていただきましたこと、心から感謝申し上げます。

○○様より、2日目に教えていただいた細かな身だしなみのチェックについては、私生活で大事な人に会う時などにも十分に活用でき、私の一生もののスキルとなりました。

○○○○株式会社のような、ひとりひとりがしっかりと意見を持ち、発信ができる場があるという企業風土は本当に素晴らしいと思いました。私も、いつでも発信できる意見を持てるように心がけながら仕事をしていきたいと思っています。

忙しい時間の中、貴重な体験をさせていただき心から感謝しております。貴社のご発展と○○様のますますのご活躍をお祈り申し上げます。ありがとうございました。

敬具

 

例文3

拝啓

○○の候、皆様におかれましてはますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。この度は、○○日間にわたり、大変貴重な体験をさせていただきましたこと、心より感謝を申し上げます。

以前より○○業界に興味がありましたが、実際に働かせていただいたことにより、学生とは全く異なる社会人としての責任の重さを知り、仕事の大変さとやりがいを感じることができましたこと。温かく指導してくださった○○様をはじめ社員のみなさまには、心より感謝いたしております。

また、お昼休憩の際、みなさまのお話を聞かせいただき、さらには活き活きと活躍しておられる姿を拝見できましたことで貴社で働きたいという思いがより一層強くなりました。とり急ぎお礼を申し上げたくお便りいたしました。忙しい時間を割いてご指導を賜りましたこと、心より御礼申し上げます。本当にありがとうございました。

敬具

 

例文4

拝啓

時下ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。このたびは○○日間にわたり大変貴重な体験をさせていただきましてありがとうございました。○○課長をはじめ社員のみなさまには大変感謝しております。

実際に業務の一端を経験してみると、頭の中で想像していたものとは全く異なりました。自主的に動いて業務を生み出す積極性や自ら問題を分析する批判的思考力など、働くという意義を知ることができました。

インターンシップに参加させていただき、日々の成果を明確にし、課題をクリアしていくことの大切さが良くわかりました。忙しい時間の中、貴重な体験をさせていただき心から感謝しております。貴社のご発展と○○様のますますのご活躍をお祈り申し上げます。ありがとうございました。

敬具

 

覚えておきたいハガキの基本的なマナー

ハガキ

ハガキの書き方にはマナーがあるということをご存じですか?なんとなく書いてしまっているけど、実はその書き方は間違っているかもしれませんよ。正しいマナーを身につけて、社会人レベルをあげましょう!

色は白

お礼状として出すハガキは白を選びましょう。桜や雪など、日本の四季折々の風情が感じられるプリントは、ビジネスシーンでは良しとされています。しかし、インターンのお礼状として出す場合は白が基本。自分のセンスや好みで選んでしまうのは、「非常識な学生だ」「失礼な人だ」と思われてしまう場合があります。目上の人に出す正式なハガキは、「白」と覚えておきましょう。

宛先はやや内側に寄せて書く

意外と失敗してしまうのが、宛先の位置。きれいに書くコツは、書き出しを1文字分空けることです。また、書き出す位置は郵便番号の未尾2桁の間を目安にすることです。この時、郵便番号のます目と同じ大きさで書くとバランスが良く見えますよ。

住所はできるだけ1行にまとめる

書き物をする人

住所はできれば1行で書き切りましょう。しかし、ビル名やマンション名などが入ると2〜3行になってしまうことがほとんどだと思います。もし、そうなった場合は番地の部分で改行しましょう。2行目は、1行目よりも1文字分空けて書き出します。また、番地や数字は全て漢数字て書いてください。

宛名は中央に書く

宛名(担当者名)はハガキの中央に大きく書きましょう。目安としては、宛先よりもひと回り大きいサイズ感。郵便番号の最初の2つの間くらいを中心線にすると、全体的にバランスが良くなりまとまりが生まれます。尚、この時に気をつけるポイントは下記の3つです。

・会社名と所属部署名、役職は名前の右隣。宛先と同じ大きさで書く

・会社名と役職の間は1文字分空ける

・宛先→会社名→所属部署名→(肩書き)→宛名

差出人の住所、氏名は小さめに書く

差出人、つまりあなたの住所や氏名は、宛先、宛名よりもひと回り小さめに書きます。住所は、ハガキを半分にした時に1cmほど上から書き出しましょう。また、住所と名前の末字の高さがそろっていると、全体が整って見えますよ。

上下左右1~1.5cm程度の余白を空ける

裏面にお礼の文を書きます。この時、上下左右1〜1.5cm程度の余白を空けて書くのがポイントです。ハガキの紙面いっぱいに書くと稚拙な印象を与えてしまいます。

ブラックのボールペンで書く

考えるかわいい女子大生

毛筆や万年筆で書くのが好ましいとされていますが、黒のポールペンでも問題ありません。ただ、水性ボールペンの場合、書いている途中に手で擦れて滲んでしまったり、ダマになってハガキが汚れてしまう場合があります。そうなると書き直しが必要となるため、油性ボールペンの使用をオススメします。

時候の挨拶

書き始める前、文頭に時候と言って四季折々の気候を挨拶文として入れるのがマナーです。この時候の挨拶は季節で大体決まっているため、お礼状を出す時期に合わせた言葉を選びましょう。尚、通年使える時候は下記の通りです。

・拝啓 ○○の候、貴社ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。

・拝啓 ○○の候、貴社におかれましてはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。

・拝啓 ○○の候、皆様におかれましてはますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。

月ごとの時候

パソコンと女性

春は桜、夏はひまわり、秋は紅葉、冬は雪といった具合に、日本には四季折々の風情があります。ハガキや手紙の冒頭の時候の挨拶は、気候の変化や季節の移り変わりを表すだけではなく、相手の健康を気遣うという意味があるんですよ。

季節ごとの時候を組み込むことで、「心遣いができる人」と思ってもらえることもあるかもしれませんよ。時候の挨拶は、今後のビジネスシーンでも活躍するはずなので、覚えておいて損はないでしょう。

4月・・・陽春の侯、桜花の候、春暖の候、惜春(せきしゅん)の候

5月・・・新緑の侯、薫風の候(くんぷう)、立夏の候、晩春の候

6月・・・梅雨の侯、入梅の候、紫陽花の候、向暑の候

7月・・・盛夏の侯、猛暑の候、大暑の候、炎暑の候、夏祭の候

8月・・・残暑の侯、秋暑の候、晩夏の候、立秋の候、処暑の候

9月・・・初秋の侯、野分の候、白露の候、秋分の候、秋桜の候

10月・・・秋冷の侯、菊花の候、霜降の候、紅葉の候、仲秋の候、灯火親しむ候

11月・・・晩秋の侯、向寒の候、立冬の候、落葉の候、深秋の候

12月・・・初冬の侯、師走の候、歳末の候、冬至の候、大雪の候

1月・・・厳寒の侯、初春の候、大寒の候、新春の候、小寒の候

2月・・・余寒の侯、立春の候、春寒の候、節分の候、春浅の候

3月・・・早春の侯、春暖の候、浅春の候、春寒ゆるむ候

 

よく使われるお礼の言葉

・「お心遣いに感謝いたします」

・「この度はお力添えをいただき、ありがとうございました」

・「貴重なお時間を割いていただき、ありがとうございます」

プライベートなことは書かない

ハガキは封筒に包まれていないため、いつ誰の目に触れるかわかりません。仕事以外でもお世話になったことについて、あれこれ書きたくなる気持ちはとてもよくわかります。あなたをかわいがってくれた人であれば尚更。しかし、あくまでも仕事上のやりとりであることは忘れないようにしましょう。どうしても個人的にお礼が言いたいのであれば、個人メールを送るか約束を取り付けて外で合うなど、いくらでも方法はあります。

簡潔に書く

インターンに参加させてもらったお礼、学んだことや成長を感じた点、得た知見を今後どう広げていきたいか。これらを簡潔にまとめましょう。ハガキの場合、便箋やメールとは違って書ける量が限られています。お礼の言葉とともに自分自身の具体的な感想を盛り込むと、受け取った側は大変嬉しく好印象を持ってくれるはずです。

ハガキは縦書き?それとも横書き?

目上の人に送るハガキは、縦書きで送るのがマナーです。横書きは、縦書きに比べて非常にカジュアルな形式となるため、礼儀的なお礼や挨拶にはふさわしくありません。結婚式の招待や年賀状といった挨拶であれば問題はありません。封書に比べてカジュアルな分、横書きは避けて縦書きで統一しましょう。

書き損じた場合は修正ペンは使用可能?

よくやってしまうのが書き損じ。お世話になった企業へのお礼状で書き損じた場合、修正液や修正テープの使用は厳禁です。お礼状に限らず、謝罪や年賀状、何かを依頼する時、招待状、お祝い、お悔やみの場合も修正液や修正テープの使用は不可。

二重線で消すのも非常識だと思われてしまう可能性があります。よって、書き損じた場合は面倒ではありますが、潔く書き直しましょう。自分が受け取ったらどう思うか?ということを常に意識し、相手の立場に立って考えるようにしましょう。

切手の貼り方にもルールがある?

寝転ぶ笑顔が可愛い女性

実は、何気なく貼っている切手にもルールがあるんですよ。内国郵便約款という規則で定められています。切手を貼る位置は、ハガキの『左上部の縦7.0㎝×横3.5㎝』の範囲内に貼りましょう。切手を貼る位置に余白がない場合は、どこに貼っても良いようです。

ただし、仮に横書きで書いてしまった場合のみ、『右上部の縦3.5㎝×横7.0㎝』の範囲に貼ってください。万が一、決められた範囲からはみ出したとしても、郵送されないというわけありません。こうした細かなマナーも身につけておいて損はないはずです。

マナーを守って感謝の気持ちを伝えよう

礼儀正しさや社会人マナーが問われるお礼状。文字の大きさや時候の挨拶、書き出しは1文字空ける、切手は左上部の縦7.0㎝×横3.5㎝に貼るなど、意外と細かなルールがあります。インターン参加を快く受け入れてくれた企業へのお礼状は、基本的なマナーを守り、終了後2〜3日以内に速やかに送りましょう!