
前編で紹介したSTARTBARを経営している鈴鹿さんにインタビューをしてきました。鈴鹿さんのSTARTBARにかける想いや大学生の就活感への危機感など、熱く語ってもらいました。
目次
若くしてDeNAを辞め、起業を選んだ鈴鹿さんってどんな人?
〈主な経歴〉
2008年
株式会社ディー・エヌ・エー入社
新規営業開拓部署で1年目でチームマネージャに就任
その後BPR・アライアンス・マネジメントを経験
2010年
新卒採用グループへ異動
プロジェクトマネージャーとして採用戦略立案から採用要件定義まで幅広く経験
2014年
株式会社ライトマップ設立
代表取締役社長に就任
-鈴鹿さんはどのように大学生活を過ごしていましたか?
1年目はね、ひたすらバイトしていました。バイト5、6個掛け持ちして、とにかくお金を稼ぎたくて、20万ぐらいは月に稼ぐ生活をずっと続けていました。
バイトばっかしてても、「これ以上稼げないな」って天井まできて、自分でお金稼ぐために、起業したのが大学2年生ぐらいのときです。
最初は家庭教師のマッチングサイトを作りました。でも最初はホームページなんて作れなかったから、BOOKOFFに行って本10冊買ってきて、2週間ぐらい寝ないで自分で勉強しました。それで2週間で作れるようになって、運営していましたね。
-起業していながら、なぜDeNAに就職することを選んだのですか?
起業してて、20人ぐらい増えたときに会社がつぶれちゃいました。そのときがちょうど就活の時期だったから、就活やってみるかなという経緯です。
あとまだまだ自分には力がないということも痛感して、ちゃんと0から経験してもう一度起業しようと思っていました。
会社を選ぶうえで
・モバイルに事業ドメインを置いてる
・優秀な人たちが集まってる
・圧倒的な裁量がある成果主義の会社
という3つの軸で選びました。
-営業を経験してから人事を希望された理由は何ですか?
人事を希望した理由は2つあります。
1つは、自分がやったら絶対もっといい人事をやれるっていう想いがあったからです。
就活の時にいろんな会社の人事と会って、なんかあんまりピンとこないなって思っていました。
会社の見せ方や、学生からの質問対応も??って感じで。
あと自分が学生起業していた時に、人を見極めるフィルタリング機能が自分の中に全くなかったからです。
それで組織が崩壊したって背景があって、人事的なスキルセットとして欲しいなと思い、人事を選びました。
何も考えずに聞いたことがある企業に行く学生に問題意識を感じて起業
-DeNAを辞めて起業をする際に、今の事業の方針をいつどのように決めたのですか?
人材ドメインをやるっていうのは起業を決意した段階で決めてました。
特に新卒に対してです。学生が何にも考えずに先ずは大企業目指します。とにかくでっかいとこだったらいいだろみたいな、ここに対しては問題意識を抱えていました。
人事のときに、これがなんで起きてるのかを、よーく考えたんだけど、いきなり就活が始まって、ここのタイミングまでに人生の意思決定を短期間で決めてって急に言われます。
まず、非常に時間が短い中で、大手もベンチャーも内定を一杯取るんですよね。
その中からいきなり決めてって言われて、考える余裕もないから不安になるんですよね。それで不安が増大すると不安を払拭するために知ってる企業に行こうとする。
これが学生が訳も分からず大手を目指す心的構造だと思っています。
就活の時期を遅らせることはできないけど、学生がもっと早くから自分の人生について考えるということはできる。これを引き延ばしていったら、不安に思うタイミングが早くて、それを解消する時間もある。
だから、無思考に大手に行きたいって感覚が無くなるなって思いました。
単純に何やりたいか、どういう環境で働きたいかとか、どうなりたいかみたいなところから逆算した一歩目が踏み出せると思う。考えたうえで大手だったら別にいいと思っているので、大手に行くこと自体が悪いとは思わないんですけどね。
知る事によって解決できる情報を、ちゃんと開示してあげる場でありたい
-STARTBARのような学生と社会人が出会える場を作った背景や理由を教えてください
やっぱり学生に対して機会を作らなければなと思っていました。
それで、全部無料のモデルが良くて、学生が来れて、いろんな人たちが入れ替わり立ち代わりそこで話せてる状態って、どうやったら実現できるかなってときに、協賛モデルってのを思いついて、やってみようと思いました。
でも結構なお金が必要で、本当に集まるかどうかわかんなかったけど、資料作って「協賛してください!」って営業したら、すぐに共感してくれて集まったので「想像より早く集まっちゃったよ!」みたいな感じでした。
集まらなかったらやらないですよ、集まったらやりますって営業してたので、それから物件探すみたいな感じでした(笑)。
-STARTBARにどのような学生に来てほしいですか?
欲しい情報はあるんだけど、近くにその情報を持ってる人がいないとか、相談できる人がいない学生が利用してくれたらうれしいです。
分からない人同士で相談してないでどんどん来てほしい。そういう人たちって、たまたまその情報を知ってる人に出会うと解決することっていっぱいあって、会うこと、知ること、聞くことによって解決できる情報を、ちゃんと開示してあげる場であったらいいなと思ってます。
-START BARに来た大学生はどのような学びを持ち帰っていますか?
話してる中で、とにかく自分の視座の低さに気づいたりとか、とにかく追いつけなさそうな感じを覚えたりとか、無駄な社会に対する不安感みたいなものもなくなったりとか…
そういった虚像を現実のものにしていくっていう作業は結構できていると思っています。
例えば、仕事って何やるかよくわかんないから想像できませんって人いっぱいいるんですよね。
「仕事ってさ、俺の今日の一日のスケジュール言うと…」みたいな感じで話してあげると、ちょっと安心したりとか、仕事ってなんかヤダって思ってたかもしれないけど、仕事って楽しそうって思ったりとか、なんかそういう変化はあると思います。
自分足で情報を取りに行って、自分の意志で人生を切り開いてほしい
-学生にこうあってほしいみたいな考えはあったりしますか?
こうなってほしいっていうよりは、自分らしい人生を送ってほしいです。
自分らしい人生っていうのは、人と同じ色の人生じゃなくて、自分の色の人生。
皆と違うことをやろうとすることをやっぱ拒絶しようとするので。でも、自分がホントに納得のできる、楽しいと思える人生を送ってくれたらいいなと思っています。
その人生の大きな意思決定って就活とか、転職とか、仕事のきっかけのことが多いから、そのためにを運営しているという感じです。
-最後に新しい出会いや挑戦をしようとしている学生に対してメッセージはありますか?
やっぱり知らないこととかわからないことって不安なんですよね。それで、不安になると人間って動物的本能から足を止めるんですよね。
だから不安になってるときってのは、動くのを止めてる時だと思ってて、安心してるときっていうのは楽しく動いてる時だと思います。
就職活動とかキャリアのことについては確実に不安なんだよね。でも、こういう状態になってる時はその分チャンスだってことに早めに気付いてほしいです。
自分が「どうしたらいいんだろうわかんない、怖い怖い。」って思ってる時って、ほぼ間違いなく100%周りの人も同じように思ってる中で、いかに早く正しい情報を自分が取りに行けるかっていう勝負だけなので。
正しい情報を持ってるやつが世の中勝ちます。不安な時ほど情報を取りに行くっていう作業を、まず徹底的にやった方が良いです。
それで、情報さえ手に入れば後は安心するから、行動を必然的にできるので、まずは知ることに全力を注いだ方が良いと思っています。
やってはいけないのは、他人がやってるからっていう、自分の意思がないところで行動すること。皆がやってることに追従しようとするんだけど、それをやってるようだと、まず不安を払拭できない。
やっぱり不安を払拭するためには、自分の意志で決めないと、周りと同じように内定とれなくて、同じように苦しんで、同じように何も考えずに企業に入って、ホントにつまんない人生送るよっていう。
だからそこは他人と自分っていうのをちゃんと切り分けて、自分の意志で、間違っててもいいから、情報を取りに行く。その中で決めたところにまず向かってみる、っていうのが一番いいと思います。
まとめ
STARTBARは、学生に対して素敵なビジネスパーソンとの出会いを提供してくれるBarでした。
とてもおいしいお酒を飲めましたし、全然緊張する必要はないし、初めて知ることも多くモチベーションも高まりました。
そして何より本音で社会人と1対1で話せることは貴重な体験になりました!
なにか挑戦したいと思っている人、新しい何かと出会いたい人は行ってみるのが超おすすめです!!