就活がうまくいかないのはなぜ?失敗したら人生そこで終わり?

コートをハンガーにかける女性
Pocket

就活における失敗ってなに?

頬杖をついて考え事をする女性

就活に失敗してしまう人は一定数います。「応募した企業の内定をもらえなかった」「面接での受け答えにことごとく失敗した」など、失敗したと感じる定義は人それぞれ。

特に最近では「ブラック企業」という言葉が一般に定着しているため、「企業選びに失敗したくない」と強く考える学生がとても多いです。あなたの考える「就活の失敗」とは、一体何でしょうか?

第一志望に入れたからと言ってそれが「成功」とは限らない

スーツ姿の男女

ファーストキャリアを考えるうえで、企業選びがとても大切なポイントであることは間違いないでしょう。自分のキャリアステップに繋がる望み通りの企業に入れることに越したことはありませんが、だからと言ってそれが必ずしも「成功」とは限りません。

就活シーズンに入ると、多くの学生が熱心に企業研究をおこなったり、長期インターンに参加して社会人経験を積んだりします。

しかし、就職先の企業が自分に本当に合うかどうかは実際に働いてみないとわからないもの。事前に応募先の企業について一生懸命調べたとしても、どんな人がどんな風に働いているのかまではなかなかわかりません。

実際に働いてみたら「思っていた業務内容と違った」「自分が将来やりたいことと結びつかない気がする」など、ギャップを感じてしまう人は多くいるのです。つまり、たとえ第一志望の会社に就職できたからと言って、それが「成功」と決めつけるのはまだ早いのではないでしょうか。

より深く企業研究をするためには?

イヤホンをしながらパソコンをいじる男性

どんな人が働いているのかさえわからない段階でもっとも重要なのは、応募先企業についてより深く研究することです。

代表のインタビュー記事を読む

代表が過去に受けた、インタビューやセミナー内容についての記事を片っ端から読み漁る方法です。会社説明会でもらったパンフレットやサイトの代表挨拶だけでは、どんな経営理念のもとビジネスを進めているのか、どんな人材を求めているのかなど、その全ては把握しきれないもの。

インタビューされた過去記事やセミナーで語られた内容からは、代表の会社に対する想いを読み取ることができるはずです。会社を立ち上げるまでのストーリーや一緒に働く人に何を求めているのかなど、会社説明会では語りきれない想いがわかるはずです。これを毎日繰り返すうちに企業への理解が深まっていき、他の応募者との差別化にもつながります。

OB・OG訪問をする

社会人の話を聞くことにより、現場のリアルを知ることができます。また、現場で働いている人たちの雰囲気や仕事をしている様子などから、自分が働いている姿をイメージしやすくなるのです。

就活に失敗してしまう人には特徴がある?

後ろ姿

「ブラック企業からしか内定をもらえなかった」「1社も内定が決まらなかった」など、自分が望むような会社に入ることができない人には特徴があるようです。

「ブラック」という言葉に敏感になりすぎている

過酷な長時間労働、残業代が出ない、休日出勤手当が出ないなど、社員を追い込むブラック企業の実情について日々ニュースで取り上げられている昨今。こうした言葉に敏感になりすぎるあまり、そもそも選択の幅がどんどん狭まってしまっているということがあるようです。

受ける企業を絞りすぎている

スマホを眺める女性

上で触れた内容の結果として、受ける企業を絞りすぎているというパターンです。「名の知れた大手企業だけを受ける」「○○業界だけにしか興味がない」など、やりたいことや受ける企業を絞りすぎてしまうのはあまり良いとは言えないでしょう。

もちろん、就活スタイルは人それぞれではありますが、最初から決めつけてしまうのは将来の自分の可能性をもを狭めてしまう危険があります。

志望動機が面接官の心に響かない

「会社の成長に貢献したい」「キャリアステップにつながるスキルを学びたい」など、志望動機は人それぞれ。けれど、それが模範回答を言っているだけのように聞こえてしまって面接官の心に届いていないというパターンです。

以前、ある企業の代表がセミナーに登壇した際「自分が会社でどうなりたいかよりも、自分が会社をどうするかという気持ちが大切」ということを言っていました。

「成長したい」「社会に貢献したい」という受け身の気持ちだけではなく、自分が会社を成長させるというオーナーシップをアピールすることが、面接官の心をより動かすのではないでしょうか。

自己PRがうまくできていない

面接

自己PR、きちんとできていますか?面接で必ずと言っていいほど聞かれる内容のひとつに「あなたが学生時代に一番頑張ったことはなんですか?」という質問があります。

これは、あなたの過去の体験談やそこから何を学んだのかについてを知り、応募者の意欲や姿勢を見ようとしているのです。つまり、いかに自分が企業にとって必要な人材かどうかをアピールできるかで、内定への道は開けるということ。

「うちの企業で活躍してもらえそう!」そう思ってもらうためには、より具体的なエピソードを絡めた自己PRをすることが重要です。

自己PRの詳しいポイントについては下記の記事で紹介しています。ぜひ、参考にしてみてください。
【例文あり】面接官を惹きつける魅力的な自己PRの方法とは?

失敗を改善できていない

一度した失敗を改善できていない、あるいは自分の失敗を把握できていないパターンです。面接を受ける回数が増えていくと「今日の面接は微妙だった」とか、反対に「なかなか手応えがあった」などと面接官の反応やその場の雰囲気からある程度手応えがわかるようになります。

しかし、なぜうまくいったと思っていたはずの面接の結果が不採用だったのか、受け答えに原因があったのか、などの問題を解決できていない状態のままでは望み通りの会社に入ることはできません。

就職すれば、イレギュラーな問題が発生したり、仕事がうまく進まなかったり、さまざまな問題に直面します。常に疑問を持ちながら、目の前の問題を解決するクセをつけたいものです。

入社はしたけど「失敗」だと感じてしまったら?

ビジネスマン

上では「内定が決まらなくて失敗」という人の特徴についてお話をしました。ここでは、「入社はできたけれど失敗した」と感じた場合の改善策についてご紹介しましょう。

働きながら転職活動をする

第一志望ではない会社だった場合や希望する部署で活き活きと働けないのであれば、思い切って転職してしまう、というのもアリなのではないでしょうか。

「石の上にも三年」ということわざがありますが、苦痛を感じる職場で我慢して働き続けるよりも、将来のキャリアを考えて、より良い職場を探すという決断をすることも大切です。

ただ、離職期間が長くなったり、転職回数が多くなりすぎたりすると印象が悪くなることもあるので、現職を辞めてしまう前に、転職先を慎重に検討するようにしましょう。

現在の職場にやりがいを見出す

社風

一番現実的な方法はこれです。まずは、任された業務やプロジェクトをきちんとやり遂げて、その中にやりがいを見出すというもの。

今目の前にあることに必死になるうちに「結構楽しいかも」「この分野についてもう少し勉強したい」など、思いがけない部分で興味が湧いてくることは意外とあります。

部署移動を申し出てみる

内定をもらった時点では、自分がどの部署に配属されるのか、どんな業務を任せてもらえるかどうかは分からないことが多いです。

それに、どんな人と一緒に働くのかもわかりません。もし、「部署の人間関係が合わない」「思っていた業務内容と違う……」と感じた場合、部署移動を申請してみる、というのも現状を打開するひとつの方法です。

別の働き方を考えてみる

考える男性

近年、起業をして何千万円もの利益を出す人や、フリーランスという形で特定の場所にとどまることなく働く人が増えています。日本では以前より、一括新卒採用が基本的な採用スタイルではあったものの、最近はこの考え方に疑問を持つ人が多く、採用方法も徐々に変わりつつあります。

組織の中で右にならえして働くワークスタイルが合っていないかも、と一度考えてみるのも良いのではないでしょうか?

企業規模にこだわらなければ選択の幅が広がる

メモをとり将来の目標を決める女性

「大手企業」「知名度が高い」など企業規模にこだわらなければ、選択の幅はグッと広がります。冒頭でもお話をしましたが、大手企業に就職できたからと言って、必ずしもそれが「正解」「成功」とは限りません。

むしろ、ベンチャーやスタートアップなどの成長速度が速い企業では、積極的に採用をおこなっているため内定のチャンスが高いのです。

企業側の採用意欲はとても高いので、自己PRで自分をうまく売り込みつつ、前向きな姿勢を伝えられれば内定を獲得できる可能性は十分にあると言えるでしょう。

就職してからでも自分に合った仕事は選べる

ファーストキャリアに固執するのは得策ではありません。繰り返しとなりますが、そもそも働いたことのない最初の企業で「まったく想像通りだった」と感じられることはそうそうありません。

中高年の人のなかには「一度会社に就職したのだから3年は続けなさい」と言う人も未だにいますが、苦痛に耐えながらただ過ごす時間は無駄になってしまいます。自分が本当にやりたいことをここで実現できるのか、ということを考えながら、自分に合った仕事を選ぶという姿勢も大切です。

就活に失敗したからと言って人生そこで終わりではない

太陽とひまわり

「望み通りの会社に就職できなかった」「入社したけど思っていたのと違った」など、人によって失敗の感じ方はさまざまです。けれど、就活に失敗したからと言ってそこで人生が終わるわけではありませんよ!

ファーストキャリア選びは、これから続く人生の第一歩でしかありません。踏み出した一歩がたとえ失敗だったとしても、そこで諦めて立ち止まらずに、働きながら正しい方向、目的地を模索していきましょう。