【面接対策】面接官に好印象を与える言葉遣いのマナーとは?

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面接での正しい言葉遣いとは?

女性

面接では、いつもより丁寧な言葉遣いが求められます。使い慣れていないことや緊張などから「めっちゃ」や「了解です」など、普段の口癖がつい出てしまうもの。普段から心がけていないと、いざという時にボロが出てしまいます。

敬語を使いこなすことができれば、相手への敬意を表すことができるほか、誠実な印象を与えることができます。そこで今回は、面接で気をつけるべき言葉遣いについて解説していきましょう。

言葉遣いが雑だとマイナス評価になる?

悩む女性

たとえば、リクルートスーツをビシッと着こなして颯爽と歩く男性の言葉遣いが雑だった場合、あなたはどう思いますか?見た目の印象が良いだけに、言葉遣いひとつで一気に評価は下がってしまうかもしれません。面接の場合も同じです。

たとえ、どれだけきれいな格好、清潔感のある髪型で気合を入れていたとしても、言葉遣いに品がないと「最低限のビジネスマナーも知らないのか」「こんな人に仕事を任せて大丈夫なのだろうか」と不快感を与えてしまう可能性があります。

そもそも、面接官が考える正しい言葉遣いとは?

Q&A

「面接では言葉遣いが大切」と言われていますが、そもそも面接官が考える正しい言葉遣いとは一体何でしょうか?言葉遣いによって、面接官が何をチェックしているのかさえわかれば、面接にふさわしい話し方とは何なのか、おのずとわかるはずです。

言葉の使い分けの目的を理解できているかどうか

面接

面接官は、完璧な敬語やかしこまった言葉遣いを求めているわけではありません。そもそも言葉とは、相手に自分の考えや気持ちを伝えるためのコミュニケーションツールであり、すなわち自分という人間をアピールするものでもあります。

面接では、応募者の人柄を知りたいと考えている面接官にとって、必ずしも「きれいな言葉遣い」が正解だとは限らないのです。また、使い慣れていない堅苦しい敬語を無理に使っても、「普段の話し方ではないな」とすぐに見抜かれてしまうかもしれません。

面接官が何を求めているのかをきちんと理解した言葉の使い方を意識することも、とても大切なんですよ。

間違いやすい尊敬語と謙譲語をおさらい

ミーティング

間違いやすい尊敬語

誤った敬語を使っていると、それだけで幼稚な印象を与えてしまいます。日常的に使っている人も多いと思われる言葉ですが、使っていると「学生気分が抜けていない」と思われてしまい、大変印象が悪いです。

また、リラックスしてくると「◯◯なんですよね」と同調を求める言い方にもなりがちですが、相手からしたら「押し付けがましい言い方」「慣れ慣れしい」と思われてしまう可能性があるので、そういった言い方にもならないよう、気を引き締めて話すように意識しましょう。

・言う → ◯おっしゃる ×言われる

・思う → ◯お考えになる ×思われる

・見る → ◯ご覧になる ×見られる

・教えてもらう → ◯ご指導いただく ×教えていただく

・行く → ◯いらっしゃる ×行かれる

・する→ ◯なさる ×される

 

間違いやすい謙譲語

謙譲語と尊敬語をうまく使いこなせていない人は多くいます。そもそも謙譲語は、自分をへりくだるときに使う言葉。尊敬語は、相手に敬意を払い、尊重しているという気持ちをあらわす言葉として使います。

「する」「言う」「行く」などは特に間違えやすいので、きちんと使い分けましょう!

・言う → ◯申す、申し上げる ×おっしゃる

・思う → ◯存じる ×思われる

・見る → ◯拝見する ×ご覧になる

・教える → ◯お伝えする ×ご指導

・行く → ◯参る、伺う ×行かれる

・する → ◯いたす ×なされる

・頑張る → ◯努力させていただく ×頑張らせていただく

 

面接時の言葉遣いと受け答えのマナーのポイント

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面接では、以下のポイントに気を付けて受け答えするようにしましょう。これらのポイントは、面接のときはもちろん、普段、目上の人と話すときにも好印象を与えられるもの。誰から見ても常識的な言葉遣いを心がけてください。

一人称は、わたし?わたくし?

面接に限らず誰かと話すとき、一人称の使い方でその人の印象は大きく変わるもの。たとえば、一人称が「僕」であれば少し幼稚な印象を与え、「俺」を使うとやや偉そうな印象を与えます。ビジネスシーンでの一人称は、男性が自分のことを僕や俺と話すことはほとんどありません。

大体が「わたし」か「わたくし」です。「わたし」に比べると、「わたくし」の方がよりきちんとした印象を与えられるので、面接はもちろん目上の人と話すときは「わたくしは◯◯だと思います」と話すのがベストでしょう。

自分のことを「自分」や「うち」などと言うクセがある人は、大学の先生やゼミの教授と話すときに「わたくし」と言う習慣を必ず身につけるようにしてください。

「です」「ます」の丁寧語で話す

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話すときは、必ず語尾は「〜です」「〜ます」で終わらせましょう。
正しい言葉遣いに自信がなかったとしても、ですます調で話せば、ある程度印象良く聞こえるもの。間違っても、「◯◯だと思う」「◯◯だった」など、友人と話すときのような話し方にはならないように注意してください。

日頃から丁寧な言葉遣いに慣れていないと、ふとした拍子でボロが出てしまいます。話の途中で自分の感情が高まってきたときなどは要注意です。目上の人と話をするときは、語尾を特に意識してみてください。

ゆっくりと大きな声で話す

受付での挨拶や面接の質疑応答、入退室の際にお礼をするときなど、日常会話よりもゆっくりと大きな声で話すようにしましょう。お腹に力を入れて大きな声で話すことにより、面接官が話を聞き取りやすくなるほか、自分自身の緊張をほぐす効果も見込めるのです。

インターホンや電話で受付をするときは特に、緊張のせいで早口になりがちですが、早口だと相手はあなたの名前をうまく聞き取れなかったり、なんだか急かされているような気分になってしまうかもしれません。

また、声が小さいと何を話していても自信がなさそうに見えてしまうため「この学生は本当に大丈夫なのかな?」と思われてしまう場合もあります。反対に、元気良くハキハキと話せていると意欲的に見え「覇気があるな」と思ってもらえるはずです。普段から、相手が聞き取りやすいスピードで話すように意識してみましょう!

語尾は伸ばさない

考える男性

「◯◯です〜」「◯◯なのですが〜」など、語尾が伸びるとそれだけで品がなくなります。もし、あなたが面接官だったらどう感じるでしょうか?「◯◯なんです〜」「◯◯も〜」と、語尾を伸ばした話し方をしている人に対して「仕事ができそう」とか「一緒に働きたい」と思いますか?きっと、思わないはずです。

言葉は同じでも、語尾が伸びているかいないかで印象はだいぶ変わってしまいます。面接官はあなたの友達ではありません。「この人と一緒に働きたい」と思える人を探しているのです。常日頃から語尾を短く切った話し方を意識してください。

質問が終わってから回答をする

面接官の質問が終わってから受け答えしましょう。まだ話し終えていないのに、「はい、わたくしは◯◯です」と、話の腰を折って話し出すのは非常に失礼な行為です。

また、話し終わり直後にすぐ話し始めるのも、急かしているような印象で相手に不快感を与えてしまう可能性があります。相手の話が終わったら、心の中で1秒数えてから話し始めましょう。

面接でNGな言葉遣い

インターン

稚拙な表現

面接官が話しているときに、相槌を打ったり頷いたりすることはとても大切なこと。「あなたの話をちゃんと聞いています」というアピールにもなり、相手への興味や仕事への意欲を示すポーズにもなるからです。ただし、相槌を打つときは「はい」と言うようにしましょう。

よく、「うん、うん」と相槌をする人がいますが、これは上から目線だと思われてしまうことがあります。面接での相槌は必ず「はい」を徹底しましょう。

「かなり」「えっと〜」「あの〜」「あ〜」など普段のクセ

落ち込む女性

面接官からの予期せぬ質問に困惑して、つい「あの〜」「え〜っと……」などと言ってしまった経験ってありませんか?それまでは丁寧な受け答えができていたはずなのに、こういった稚拙な言葉遣いひとつで、日頃あなたがどんな人たちと一緒にいるのか、どんな人間なのかを見透かされてしまうでしょう。

質問に答える前に一度「はい」と前置きすることで、丁寧な印象を与えられるほか、少し間をおいている間に自分の頭の中を整理することもできます。

「めっちゃ」「っていうか」

自分の想いを伝えたいと熱くなるあまり「めっちゃ勉強しました」などとうっかり学生言葉をつかってしまう人は案外多くいるもの。

アルバイトやインターンをしているのであれば、上司とのやり取りのなかで丁寧な言葉遣いを意識することで擬似面接の練習をしてみるのも良いと思いますし、テレビのニュース番組でキャスター同士のやり取りを参考にするなど、丁寧な言い回しができる習慣を作りましょう。

「先ほども申し上げましたが」

さっきと同じことを言っていると思われたくないという理由から「先ほども申し上げましたが」と前置きをしてから話し始める人がいます。

しかし、面接官個人の考え方にもよりますが、わざわざ前置きすることに対してカチンとくる場合もあるのです。「先ほども申し上げましたが」という前置きはなくても支障がないので、使わないようにしましょう。

クッション言葉を使おう

ゼミ

クッション言葉とは、その名の通り、言葉の前に添える言葉のこと。相手に何かを依頼するとき、あるいは相手の提案を拒否したいときなど、直接的な表現を避けてやわらかく、丁寧に伝えることができます。面接のときはもちろん、ビジネスシーンでは頻繁に使うので覚えておくと役立ちますよ。

・恐れ入りますが(恐縮ですが)

・よろしければ

・差し支えなければ

・申し訳ございませんが

・お手数をおかけいたしますが(ご面倒をおかけいたしますが)

・ご迷惑をおかけいたしますが

 

日頃から丁寧な言葉遣いを意識しよう

コート姿の女性

面接官たちは間違った敬語を聞いただけで、「この学生は◯◯な人なのだろう。敬語も使えないなんて非常識だな」などと感じてしまいます。

成績が優秀でどれだけ意欲の高い人であっても、言葉遣いひとつで思わぬ低評価をされてしまってはとても損ですよね。反対に、言葉遣いが素敵な人はやはりそれだけで人柄の良さを感じさせるもの。

基本的なマナーをきちんと身につけて、相手に良い印象を与えることでぜひ面接を勝ち抜きましょう!

【編集:岡冨 りさ】