バイトの時給の平均はいくら?時給が上がらない4つの理由と対処法!

アルバイト
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もしかしたらバイトの時給低いかも?

バイト中の男性

お金が欲しい、洋服が欲しい、旅行に行きたいなどバイトを始める理由は人それぞれ。

ところで「他の人はどれくらいの時給で働いているんだろう?」「自分の時給が高いのかどうかわからない」「バイト期間はそれなりなのに全然時給が上がらない」と感じることってありませんか?

私が以前働いていたバイト先では、自分よりも後から入ってきた人の方が時給が高かった、なんていうことがありました。

そこで今回は、大学生のバイトの時給について調べてみようと思います。

大学生のバイトの平均時給

一万円札と電卓

某メディアがまとめたアルバイトの平均時給調査によると、首都圏の平均時給は前年比より22円増の999円という結果が報告されています。

職種ごとで見てみると、販売やサービス系は前年比の+29円、事務系では+23円、製造や清掃系も+18円と、明らかに少しずつ時給が上がっています。

職種別、エリア別のバイトの平均時給

笑顔を見せる女性

大学生に多いバイトの平均時給を見てみましょう。某メディアの調査結果を元に、首都圏の平均時給についてまとめてみました。

職種 時給
コンビニ 1,003円
カラオケ 1,008円
飲食店ホール 1,067円
カフェ 1,053円
ファストフード 998円
塾講師 1321円
家庭教師 1,938円
イベントスタッフ 1,031円

このように、ほとんどのバイトの時給平均額は1,000円を超えています。

もっとも高い時給額をマークしている家庭教師は、時給2,500〜3,000円台はザラです。

もちろん高い時給が発生するのは、偏差値の高い国立大学や医学部の学生がほとんどで採用されやすいという傾向にあります。

また、肉体労働を必要とするイベントスタッフ(ステージの設営、撤収、会場案内)も高い金額をマークしていますね。

下記はエリア別の平均時給です。

エリア 時給
関東エリア 1,081円
関西エリア 984円
東海エリア 970円
九州エリア 843円
北海道エリア 834円

首都圏は住居などの固定費用や物価が他の地方よりも高いことから、平均時給もやや高めのようです。

バイトの最低賃金は法律で決まっている

説明会

東京労働局は平成28年10月、東京都の最低賃金を25円引き上げ932円に改定することを発表しました。

それまでは、最低賃金制度によって最低賃金(時間額)は907円と定められていましたが、平成28年10月1日より932円で施行されています。

つまり、バイトの時給はどんなに安くても932円だと定められているということです。この最低賃金制度は住んでいる県やバイトしている都道府県ごとで異なります。

自分のバイト先の最低賃金について調べて見るといいかもしれません。

バイトの時給計算について

手紙を書く女性

バイトの場合は企業に勤める正社員とは違い、時給によって給与が計算されます。

その時給の計算方法についても、各バイト先によって違いがあるようです。

ちなみに、休憩時間については、労働基準法によって下記のように定められています。

労働基準法34条1項

「使用者は、労働時間が六時間を超える場合においては少くとも四十五分、八時間を超える場合においては少くとも一時間の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない」

「使用者は、第一項の休憩時間を自由に利用させなければならない」

とされています。これを踏まえた上で計算しましょう。

まず、時給が1,000円として、8時間のシフトで勤務した場合。

労働基準法に法り、1時間の休憩を入れると実労働時間は7時間です。時給1,000円に7時間を掛けると、1日で算出される時給は7,000円となります。

出勤日数が20日間で同じ勤務時間でシフトインしているのであれば、7,000円に20日を掛けると1ヶ月あたりの時給がわかります。

ここで問題なのが、「ちょっと忙しくなって10分間残業した」「なかなか上がれなくて20分残業した」などの残業や遅刻をした場合です。

残業代や遅刻した時間の計算の仕方については、1分単位、5分単位、10分単位、15分単位とバイト先によってバラバラ。

入店時に記入した契約書を見直してみるか、給与明細書を持って労働基準監督署に行って相談してみるといいでしょう。

また、スマホの無料アプリやエクセルでも簡単に計算できるので、ダウンロードしておくと便利ですよ。

バイトの時給が上がらない!

パソコンの前で考える男性

求人情報には「1,000円〜能力に応じて時給アップ!」と書かれていたものの、勤務期間が長いのにも関わらずなかなか時給が上がらない、なんてことありませんか?

交渉をしたいと思っていても、「時給を上げてください」とはなかなか言い出しづらいもの。

しかし、厚生労働省が定める労働基準法第6条では、「事業主は、パートタイム労働者を雇い入れたときは、速やかに、「昇給の有無」、「退職手当の有無」、「賞与の有無」を文書の交付等により明示しなければならない」と記されています。

つまり、求人情報だけではなく入店後に記入した契約書に「昇給あり」と明記されていた場合、店側はこの法律に法って昇給を行わなければならないのです。

しかしながら、時給のアップを申し出て店側とトラブルになることを恐れて躊躇し悩んでいる人は結構います。ここでいくつか事例をご紹介します。

事例1

「私は以前飲食店でアルバイトをしていました。入店当初は時給が1,000円で能力に応じてアップするという話で、契約書にも書いてありました。

そのバイト先では、厨房で料理を提供するために設けられた認定資格というものがありました。

私ともう一人の人は研修を受けて認定資格を取得したのですが、時給が上がらないんです。事前に『資格をとれば時給が50円上がるから』と言われていたのに。

それで、それについて店長に聞いてみたところ『わからないから社長に確認する』と言ったままそれっきりです。

ボランティアで働いているわけじゃないし、時給って大切な問題ですよね。でも、バイト先の雰囲気が悪くなってギクシャクするのが嫌なので、今も1,000円のまま働いています」(20歳・女性)

事例2

「前に働いていたバイト先の社長と口げんかになったことがありました。

週5で毎日8時間、忙しい時は休憩なしで朝から晩までぶっ通しで働き続けていました。人手が足りなかったこともあり、しばらくしてから何人か新しいアルバイトが入ってきました。

私は、備品の管理や発注、他店舗への応援などで明らかに他のアルバイトに比べて仕事量が多いのに時給は同じ。

それに納得がいかなくて、社長に直談判しました。すると『与えられた仕事すらきちんとできていないのに、労働者の権力ばかりを主張するな』と怒鳴られてしまいました。

他の社員の人からは『いつも本当に助かってる』と慰めの言葉をかけられましたが、冗談じゃないです。

いいように使われるだけだと思い、即効で辞めました」(21歳・女性)

事例3

「現在スーパーで品出しをしています。基本的には大学の授業がない日や休日は、ほぼ出勤しています。後輩もできました。

働き期間が長くなるにつれて仕事量は増えるのに、一向に時給が上がりません。契約書に昇給ありって書いてあったのに。

それで、仲が良いパートのおばちゃんに昇給について聞いて見ると『私は7年ここにいるけど、昇給なんて一度もないよ』と言っていました。これっておかしくないですか?

夏には友人とアメリカ旅行に行くからお金を貯めないといけない。店長に相談したいけど、すごく可愛がってもらっているので言い出せません」(20歳・男性)

バイトの時給が上がらない理由

スマホをいじる女性

求人情報や契約書への記載があっても、時給が上がらない場合は下記の理由が考えられます。

バイト先の基準

バイト先、もっというと店舗責任者の意向によって昇給の有無を決定されることもあるようです。

勤務中の態度がその判断基準となる場合があります。

何度注意されても髪の毛を結ばない、私語が多い、無愛想な受け答え、指示がなければ動こうとしないなど。

こうした勤務態度を厳しくチェックし、昇給にふさわしい働きぶりかどうかを判断しているのだと言えます。

欠勤や遅刻が多い

時計を見る女性

高熱や吐き気による欠勤、交通機関のトラブルに巻き込まれた、店に向かう途中で怪我を負ったなど、予期せぬアクシデントは致し方ないことです。

しかし、こうした欠勤や遅刻は店舗側に多大な迷惑をかけるとともにマイナスな印象を植えつけてしまいます。

事前連絡があれば状況を理解できるため、何かしらの対策を講じることができるでしょう。

しかし、何も連絡がないまま「遅れてすみません!」の状態が続くようでは、店側は不信感を抱き、たとえ勤務期間が長くても昇給を躊躇してしまうのだと言えます。

まわりからの評価がイマイチもしくは低い

「遅刻も欠勤もないし、勤務中だってキビキビと働いてるよ」と自分では思っていても、周りからの評価が必ずしも良いとは限りません。

接客業でお客様から何度も指摘を受けた場合はそれは決定打となるでしょう。

また、入店しても挨拶をしない、無愛想、機嫌が悪いと八つ当たりするといった態度は一緒に働くスタッフへの評価を下げることに繋がります。

同じ職場で働いている以上、気持ちよく業務を遂行したいもの。

店舗の経営状態

雨粒

店舗の経営が厳しい場合、どうしてもアルバイトの昇給は難しくなってしまいます。

仮にひとりのアルバイトの時給が1,000円で100円アップしたとしましょう。

週5日毎日8時間で合計20日間シフトインしている場合、一ヶ月の給与は154,000円。時給1,000円の場合は140,000円。

つまり、1ヶ月で5万円の差が出るため、経営危機に追い込まれている店舗にとっては痛手となってしまうのです。

ここ数ヶ月お客さんの数が激減して暇な日が続いている、という場合は別の

アルバイト先を探した方がいいかもしれません。

どうしても店側が時給を上げてくれない!

考える女性

店側の事情があったにせよ、契約書にサインしているにも関わらず時給を上げてもらえなかった場合は、労働基準監督署に相談にいきましょう。

出勤頻度がわかるシフト表、給与明細、契約書といった証拠品は必ず持って行ってください。

また、可能であれば昇給のやり取りに関する会話を録音したレコーダーがあると、あれこれと事情を説明せずに済むため、話がスムーズです。

ただし、労働基準監督署には法的な強制力はないためあくまでも相談という形となります。勤務状況を説明すれば、あなたにとって最善の方法を提案してくれるはずです。

もし「労働基準監督署に行くのは時間がかかるし面倒」という方は、別のアルバイト先を探すことをおすすめします。

仕事内容を選ばなければ、時給がいい仕事や働きやすい職場はたくさんあります。

「昇給しないからどうしよう」「時給のことで職場の人と揉めたくない」などとあれこれ悩むのであれば、サクッと次のステップに進んでも良いのではないでしょうか?

自分のライフスタイルに合ったバイトを探そう

女子大学生

単純にお金を稼ぎたい、欲しいものがあるから、海外旅行に行きたいから、恋人のプレゼントを買いたいからなど、バイトを始める理由は人によって様々です。

しかし、本当にその働き方と業務内容にバイトの時給が見合っているのかどうかを考えることも大切なのではないでしょうか。

契約書には書いてあるのに時給が上がらない、相談しても突っぱねられた、という場合は労働基準監督署に相談に行くか、新しいバイト先を探すなどして、より有意義な大学生活を送ってください。