人事関係者に聞いた!バイト経験がない学生は就活で不利になりやすい!?

バイト
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多くの学生はバイト経験がある

大学生

家庭教師や塾の講師のバイトは「就活に有利」と言われていますよね。お小遣いが欲しい、お金を貯めたいなど、バイトをする理由は人それぞれですが、バイト経験があるだけで面接ではネタにしやすいのです。

では、そもそもバイト経験がない場合はどうでしょうか?バイト経験があるかないかで就活にどう影響するのか見ていきましょう。

バイト経験なしだと就活が不利になる!?

女性

部活やサークルに参加しなかった学生にとって、バイトの経験もないのは、就活で内定を勝ち取れるのか不安に感じてしまうもの。たとえば、「アピールポイントが少ない」「話のネタがない」など。確かにバイト経験があると、働くことやお金を稼ぐ大変さが身に沁みてわかるので、得た学びや知見をアピールできます。

しかし、バイト経験がないからと言って「就活に不利になる」わけではないんですよ。企業の募集条件にバイト経験者と書かれているでしょうか。いないですよね。もちろん、面接官のなかにはバイト経験者の頑張りを評価する人もいると思いますが、必ずしも不利になるとは限らないのです。

面接官が知りたいこととは?

面接

応募者の性格

そもそも面接は、応募者の人となりを知ることが目的です。「会社選びは恋人選びと同じ」と言われている通り、直接話をして会社に合う人かどうかを判断しています。それを判断するために面接官は色々な質問をするわけですが、バイトの有無はそこまで重視されているわけではありません。

会社への理解や志望度

企業は長く働いてくれる人がほしいと考えているので、志望動機や辛かった経験を深く掘り下げて話を進めます。

バイト経験があるかより、自社の仕事で力を発揮してくれる人かどうか、またチームメンバーと分け隔てなく業務を進めていけるかどうかを大切にしているんです。面接官は、会社への理解や志望動機からこれらを考察しています。

これまで何を学んできたのか

学校生活もしくはバイト経験を通して「何を学んだか」を知ろうとしています。社会に出れば理不尽な思いをすることや、思い通りにいかない状況は多々あるでしょう。

そんなとき、「1番辛いときにどんなアクションを起こしたか」「辛い状況をどう乗り越えたのか」という過去の経験が生きてくるのです。面接官たちはそうやって、応募者の忍耐力や向上心などをチェックしています。

バイト経験があると話を膨らませやすい

女性2人

学生時代にバイトをしていた経験があると、電話応対、ビジネスメールのやり取りなど基本的なマナーを身につけることができます。これ以外にも、就活に役立つことはたくさんあります。その一部をご紹介します。

a バイト経験はネタにしやすい

やはりなんと言っても、就活のネタにしやすいということが挙げられます。面接では、バイトを通して何を学んだのか、その学んだことをこれからの業務でどう生かしていきたいのかなど、深く聞かれることが多いです。バイト経験は面接でのネタにしやすく、話を膨らませることができます。

b  自己アピールにつなげやすい

上の内容の結果として、自己アピールにつながります。ひとつひとつの業務から得たスキル、たとえばパソコンスキルやプレゼンテーションスキルなど。このほか、「コミュニケーション能力の高さ=どんな人とも仲良くできる」というアピールポイントにもなるんです。

バイト経験よりも「学んだこと」が重要

虹

繰り返しになりますが、バイト経験があるかどうかが面接の合否に影響するとは限りません。履歴書に書かれている内容をもとにさまざまな質問が投げかけられます。「好きな小説家は誰ですか?」や「学生時代に頑張ったことは何ですか?」など。

なかには、「自分を飲み物に例えると何だと思いますか?」と言った不思議な質問もあります。もちろん、バイト経験がある人の方が語れるトピックも多くなりますが、あくまでも学生生活で学んだことをアピールしましょう。

部活動やサークル活動での経験でアピールする

野球

学生生活で学んだことを語るなら、部活動やサークルでの活動もアピールポイントになりますよ。どちらも、忍耐力や協調性、最後までやり遂げる根気、スケジュール管理能力など、実際の業務に生かせるポイントはたくさんありますよね。

アルバイト経験がないからと言って不安に感じたり、後ろめたさを感じる必要はありません。自信を持って自分をアピールしましょう!

バイトもサークルも両方ともやっていない場合は?

考える女性

バイト、サークル、ゼミ、部活動どれもやっていないという人も一定数いるでしょう。この場合は、やっていない理由をきちんと伝えることが重要です。たとえば、「授業に専念するため、バイトやサークル活動はしませんでした」や「ボランティア活動に専念しました」などです。

ここで注意したいのがきちんと目的を伝えること。やらなかった事実をただ述べるだけではマイナス評価になる可能性があります。それを避けるためには、「学業に専念したいから」「自分の視野を広げたいから」「ビジネスに役立つ資格を取るため」といった理由が大切です。一言添えるだけで経験自体はなくても意欲の高さをアピールすることができます。

バイト経験がないのに嘘をついたらどうなる?

Q&A

何も経験がないこと、バイト経験がない自分に引け目を感じてつい嘘をついてしまう人もいるのではないでしょうか?これを「実績盛り」と言います。が、嘘は必ずバレます。深堀りされたときに話に一貫性がなかったり、目がキョロキョロしたりして動揺してしまうものです。

面接官は年間何百人以上もの採用に携わっているので、嘘は簡単に見破られてしまいます。経験がなくても話を盛ったり自分を大きく見せたりせず、ありのままでいることが大切ですよ。

人事に聞く!バイト経験の有無は採用に響く?響かない?

面接

ここからは某企業で採用に携わるTさんにお話を伺います。

ー早速ですが、バイト経験があるかどうかは採用に影響しますか?

Tさん:いえ、あまり関係ないですよ。面接官の考え方にもよると思うんですけど、バイト経験の有無だけでは判断材料にならないですから。

ーそうなんですね。でも、バイト経験があった方が話のネタにしやすかったりしませんか?

Tさん:もちろんそれはあると思います。バイト経験があると、お金を稼ぐ大変さだったり、人との付き合い方だったりがなんとなく分かる。そういう意味では気づきを得られるキッカケになりますよね。だからそうですね、話のネタというよりも自己アピールにつなげやすくなるとは思います。

ー確かに、バイトを通して得た学びや気づきってアピールポイントになりますね。バイト経験がない場合は、何を自分のセールスポイントにすればいいですか?

Tさん:部活、サークル、ゼミ、勉強とか何だってあるじゃないですか。たとえば「◯◯のスキルを得るため在学中は、資格の勉強に力を注いでいました」でも良いし、あるいは「長期のインターンシップに参加してメディア運営に携わっていました」とかも十分話を膨らませるキッカケになりますよね。

ーそこから会話のキャッチボールがはじまって、最終的に自己アピールにつなげていけば良いんだ……。

Tさん:そうです。面接官は自分が興味を持ったことに対して必ず「どうしてそう思うの?」「どうしてやろうと思ったの?」など質問をします。「協調性がある」「タイムマネジメントスキルが高い」とか、自分をプレゼンしながら答えるのがコツです。

ーなるほど。「バイト経験がない=就活が不利」ではないんですね。

Tさん:はい。バイト経験があるから仕事ができるとは限らないですから。経験よりもむしろ「何を学んだか」の方が大切だと僕は思っています。

ー実際の面接でも、「何を学んだか」を重視していますか?

Tさん:もちろんです。今回のお話でいうと、バイト経験はないけど自分の目標実現に向けて頑張っている人の方が「うちの会社でも意欲を持って働いてくれそうだな」って思います。目標実現っていうと大げさに聞こえてしまいますけど、TOEICや秘書検定などの資格をとるとか何でも良い。目標は仕事に結びつくものが良いと思います。

ーありがとうございました!

バイト経験がないからといって就活は不利になるわけではない!

笑顔の女性

「自分のアピールポイントがない」「面接での話のネタがない」と悩む人は多くいると思います。けれど、バイト経験がないことが採用に響くとは限りません。経験よりも「どんな学校生活を送ったか」「何を学んだのか」の方が重要です。自信を持って自分をアピールしましょう!