大学生のうちにプログラミングを学べば就活で有利?近年プログラミング教育が話題になっているワケ

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あなたはどんな風に働きたいですか?


あなたは「働き方改革」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか?
昨今は外国人が日本について知っている言葉のひとつとして「過労死」と挙げるほど、日本人は働き過ぎだということが兎角大きな問題として取り上げられるようになってきました。
その一方で、女性の社会復帰の壁となっている待機児童問題など、働きたくても働けない人もたくさんいます。
それらの問題を解決するために政府や企業が今積極的に取り組んでいる活動が、いわゆる「働き方改革」といわれるものです。しかし「働く」を考えるのは、大人だけで良いのでしょうか
就活の現実にうんざりして疲れてしまったときこそ、将来を覗き見れば、もっとワクワクする「働く」が見えてくるはず!
ということで今回は、実は未来の「働く」と密接に関わっている近年プログラミング教育が話題になっているワケについて考えていきましょう。

プログラミングを学べば将来安泰?


近頃は子供向けのプログラミングスクールが次々と開校するなど、プログラミング教育の重要性が話題になっていますが、大学生もプログラミングを勉強しておくべきなのでしょうか。

そもそもプログラミングとは、コンピューターを動かすためのプログラムをつくることをいいます。プログラムをつくることによって、Webサイトが動作したり、ゲームやアプリをつくることができたり、リモコンを操作することができたりします。
そう、今や私たちの生活に欠かせないありとあらゆるものに、プログラミングの存在が密接に関わっているのです。

中学生は既にプログラミングが必修

2020年から小学校でプログラミング教育が必修化されるというニュースが記憶に新しいところですが、これは新しい試みというわけではなく、実は既に2012年から全国の中学校の技術家庭科の授業で「プログラミングによる計測・制御」が必修科目となっています。

プログラミング教育は経済政策ともいえる

ではなぜ小中学生のうちからプログラミングを学ぶべきと政府は考え、施策を打ったのでしょうか。
その理由として何より大きいのは、ITの発展で日々便利になっていく世の中にあります。
つまり、この先私たちが仕事を選ぶ上で、ITビジネスは今後増加の一途をたどります。それに伴い、ITスキルを持った人材=IT人材も相当数必要とされるためです。
そこで早々にIT人材を確保すべきと考えるのは各企業だけではありません。企業の発展は国の経済成長を大きく左右しますから、ここで国としてIT人材の育成を支援することはもはや必要不可欠なのです。このことは経済産業省によるIT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果にも書かれています。

プログラミングで人間力が身に付く?

とはいえ、「プログラミングなんて小難しそうなことには興味がわかない」という人もいるでしょう。
細かい数字の羅列に苦手意識を感じている人は「プログラミングなんて無理……。」と抵抗を感じることもあると思います。ですが、プログラミングを学ぶことは技術的な側面を身に付けるだけではありません。

プログラミングとは、いわばモノづくりです。モノづくりにおいて大切なことは創造力。
小中学校で学ぶプログラミングは、モノづくりの楽しさや創造力の向上を主な目的としているともいわれています。
将来クリエイティブな仕事に就きたいと考えている人にとって、類まれなる創造力は必ず持ち合わせておきたい能力ですよね。
また、プログラミングの特性としてトライアンドエラーを繰り返しやすいことから、それによって課題解決能力が養われることも。
さらには、プログラミングの構想による表現力の向上。順序立てて仕組み作りをするなかで論理的思考も必要になるため、より合理的で論理的な思考力が身に付くことも期待できるといいます。

仮にこれら全てを持ち合わせていたら…就活におけるアピールポイントとしては十分すぎるといえるのではないでしょうか!?

プログラミングを学べば、AIに仕事を奪われない?

ここで、現代人が悩まされる「働く」に関する問題としてもうひとつ、避けては通れないのが、AIによって将来的に人間がおこなう仕事がなくなると噂されていること。一生懸命就活して内定を勝ち取り入社しても、その仕事を取って代わる存在が現れて、あなたの価値が損なわれてしまうかもしれません。この問題において鍵となるのが、単純作業ではない仕事であること。その選択肢のひとつとして、プログラミングを用いたエンジニア職は、決して単純作業ではないので、この先も人間がおこなう可能性が高い職業のひとつです。

プログラミングを学ぼう!と思ったらまずどうする?


ここまでで、プログラミングの必要性及びプログラミングの注目度が年々増加するワケは理解できたかと思います。さて、興味がわいたところで第一歩を踏む出すにはどうしたら良いのでしょうか。

プログラミングは無料で学べる

プログラミング教育に政府が乗り出したことで話題性や需要が高まり、さまざまなプログラミング学習のためのサービスが提供されている昨今。さぞ高額だろうと尻込みする人も多いようですが、探してみると、無料のものも多いようです。大学の授業でも教養科目などでプログラミングを選べる場合もありますし、ネットでも無料でプログラミングの動画を見られます。
とりあえず気になったのであれば、あれこれ考え込まずにチャレンジすべきだと思います。

実際、大学生はどう思っているのか聞いてきた

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ーずばり、プログラミングの勉強はしておくべきだと思う?

今後どんな仕事にもプログラミングの知識がそれなりに必要になってくると思うし、そもそもITリテラシーが低いから学びたいけど、プログラミングをちゃんと身に付けるのって大変そう。そう考えると費用対効果が低そう。それよりもビジネススキル、例えばリーダーシップとかアントレプレナーシップとか、人間力を大事にしたい。
(X大学 経済学部3年)
人によると思う。その人が将来、研究職とかに就きたいなら、必要だとは思う。仕事の全部が全部、プログラミングが必須ではないと思う。
(B大学 システムデザイン学部1年)

調査してみると、プログラミングに対して偏った認識を持っている大学生も多いようで、まだまだ大学生の間ではそれほどプログラミングに対する必要性を見いだせていない人もいるようです。でもこれは就活において、競争優位性が高い事象といえるのではないでしょうか。

まとめ

「プログラミング教育が話題になっているワケ」は今後ITビジネスが拡大していくからだけでなく、本来の義務教育の目的である「人間力」が身に付くものであるいう発見にありました。
私たちの敵でも味方でもあるAIが苦手とする仕事は、創造性や人間性が必要な仕事だとも言われています。プログラミングを学ぶことで技術の習得と人間力を兼ね備えておけば、就活は怖いものなしかもしれません。
こうして迷っている間にも、もう今の中学生はプログラミングを技術家庭科で習っています。
長期インターンで、大学の講義で、動画で、セミナーで、一刻も早く大学生もプログラミングを習得した方が良いかもしれませんよ。

【編集:岡冨りさ】