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最近はソロ充な学生が増えているらしい
SNSが普及し、簡単に多くの人とやり取りすることができるようになった一方、やり取りが増えたことに疲れを感じて「ひとりでいる方が楽」と感じている人は一定数いるもの。以前はリア充という言葉が定着していましたが、最近では、ひとり焼肉、ひとりカラオケ、ひとり映画、ひとりディズニーなど、ソロ充を楽しむ学生が増えています。わざわざ友達をつくる必要性は低くなっているようなのです。
そこで今回は、今増えているソロ充にありがちな特徴と生態に迫ってみようと思います。
そもそもソロ充とは?
最近増えているソロ充とは、他人の目を気にせずに趣味や外食をひとりでも楽しめる人のこと。現実の生活(リアル)が充実している人のことを指す「リア充」という言葉から派生したもので、同じような意味の言葉として「おひとりさま」や「一匹オオカミ」などがあります。
友人を誘うのが面倒、人と一緒にいると気疲れしてしまう、相手のペースに合わせるのがしんどい、と考えるマイペースタイプの人に多いのが特徴です。
ソロ充とぼっちに違いはある?
「ぼっち」とはいわゆる「ひとりぼっち」の略語で、友達がいない、あるいは少なくてかわいそうに見える人のことを指す場合が多いです。一方で「ソロ充」は、友達はいるけれどずっと一緒にいるのではなく、基本的に一人で行動している人を指します。「ソロ充」は、周りの目を気にすることなく、あえてひとりでいることを選び、自由な時間を楽しむことができます。
つまり、ぼっちとソロ充の大きな違いは、ひとりでいることを楽しんでいるかどうかなのではないでしょうか。ソロ充のようにひとりでいる自分を肯定することができれば、必要以上に自分と他人を比べたり、「友達がいないと思われたらどうしよう」と周囲の目を気にしたりして卑屈になることもないはずです。
ただし、単純にひとりでいることをフラットな意味合いで、ぼっちと表現する場合もあるので、必ずしも卑屈なイメージがあるわけではありません。
ソロ充は女性に多いらしい!
某メディアが100名の男女を対象におこなったアンケートによると、「ひとりで行動する」と回答した女性の割合はなんと6割強!ソロ充を楽しむ人の割合は女性が圧倒的多いようです。
その理由に「同調」「共感」「仲間意識」を大切にする、女性特有の付き合い方が関係している模様。「◯◯の方が良いと思わない?」「彼氏に◯◯って言われたんだけど、ひどくない?」など、女性同士のやりとりには、相手に共感や同調を求める心理が働く傾向が強いと言われています。
また、「彼氏と会う約束がある」と誘いを断った場合、ジェラシーを燃やされてしまったり、付き合いが悪いと思われてバブられたりするなどのやり取りが特に面倒だと感じる人が多いようです。
ちなみに学生時代の私の友人は、こうした女性同士の人間関係が嫌で、今は他人の目を気にすることなくひとりランチ、ひとりカラオケ、ひとり居酒屋とソロ充を満喫しています。周りに合わせて気を遣うよりも、ひとりでいた方が気楽ですよね。
ソロ充な人の特徴
実はリア充でもある
ひとりと聞くと少し寂しい響きですが、あえて仲間と群れずに、ひとりで好きなものをを食べたり、ふらりと旅に出かけたりと、自分の意思で行動して楽しんでいる人が多く、それはリア充とも匹敵します。
本当はコミュ力が高い
ぼっちの場合は、人見知りや、コミュ力(コミュニケーション能力)が低い人が多いようですが、ソロ充の人は「人は人、自分は自分」という考え方の人が多く、誰かに合わせなければならないというプレッシャーを感じていないため、誰とでも分け隔てなく付き合うことができ、結果的に友達がたくさんいます。
友達からの誘いも自分が行きたければ行くし予定があれば行かない、ときちんと明確な自分の意思を持って断ることができるため、「付き合いが悪い人」というイメージを持たれにくいのです。
大学の講義では前列に座る
教室の前列に座ると「意識高い系」と思われがちですが、全員がそうとは限りません。後列にいる人たちが騒いでいるのでうるさいという単純な理由で、ただ空いている最前列に座る傾向にあります。
真ん中の席は誰かが隣に座る可能性が高いため、ひとり静かに集中できる席を選んだ結果、前列にいるということです。
ソロ充の過ごし方
ひとりファミレス
割と難易度が高いのがひとりファミレス。しかし、たとえ女子高生やママ友に囲まれていようとも、ソロ充の人は全く気にしません。周りの目を気にすることなく、好きなものを食べ、粛々と課題やレポート作成、ブログ作成などをこなし、自分の思うように時間を過ごします。
ひとりランチ
女性は特に、どうしても仲の良い人と固まってランチしがちですが、ソロ充はカフェや学食、お弁当を持参してのひとりランチも平気です。最近は仕切りで囲んだ半個室や「おひとりさま」専用のランチも展開されるなど、ひとりでもフラッと入れる工夫をしている飲食店が増えています。
ひとりカラオケ
数年前までは、仲間と楽しくワイワイ歌うのが定番でした。しかし、ここ最近はひとりのカラオケ、通称「ヒトカラ」を楽しむ人が増えています。大手のカラオケチェーン店でも「ヒトカラ」向けの割引を積極的に導入したり、ひとりカラオケ専門店も登場したりしているほどです。
ひとり居酒屋
大衆酒場や落ち着いた雰囲気のバーなど、場所はさまざまですが、ひとりでも食事やお酒を楽しむことができるお店はいまたくさんあります。ひとりで飲みに来ていた異性とそこで意気投合することや、同じ趣味を持つ人と知り合うこともあり、出会いのきっかけが生まれていることも。
ひとり焼肉
従来では家族連れやカップルでの利用が多かった焼肉屋ですが、年々増加するひとり焼肉の顧客に配慮してか、半個室の空間を設けている店が増えています。
お肉も1枚単位で頼むことができ、用紙への記入もしくはタブレット端末に入力して注文可能で、店員からの声掛けは極力避けるなど、ひとりの時間を快適に過ごせる環境が充実しています。
ひとり旅
難易度がとても高いのはひとり旅。大勢でアクティビティを満喫するのも、旅の楽しみのひとつです。けれど、行きたい場所やお店がすでに決まっている場合は、ひとりの方が他人に気遣うことなく自由気ままに見て回れるのでより有意義な時間を過ごすこともできます。
ひとりディズニー
Twitter(ツイッター)やInstagram(インスタグラム)などに、「♯ひとりディズニー」というハッシュタグをつけて投稿しているソロ充は結構多くいます。大勢で行くと、自分のペースで好きなように好きなところを回ることはなかなかできないもの。
ですが、ひとりでなら、好きなアトラクションに何度も乗る、アトラクションよりもキャラクターに会いに行く、お土産ショップに行くなど、誰にも気を遣わず自由気ままに楽しむことができるのです。ひとりディズニーにハマる人は意外と多く、飲まず食わずでひたすらアトラクションに乗る人なんかもいるようです。
ソロ充でいるといいことばかり?
無駄な飲み会に誘われない
特定のコミュニティに属していると、「今晩打ち上げしよう」「宅飲みしよう」などと事あるごとに飲み会に誘われます。内心では「あまり参加したくない」と思っていても、断ると付き合いが悪いと思われるかもしれないと不安に感じるため、なかなか断りきれないもの。
でも周りからソロ充だと認定されると、あまり飲み会に誘われなくなります。仮に誘われたとしても断りやすくなるのです。
自分の時間を増やせる
無駄な飲み会に参加しなくて済んだ結果、その時間にアルバイトのシフトを増やすことができたり、資格取得のための勉強の時間にあてることができたりと、有意義な時間を過ごすことができます。
人間関係で悩まなくて済む
必要以上に他人に気を遣わなくて済むので、面倒な人間関係に悩まなくて済みます。人に合わせて気疲れすることや、行きたくもない集まりに付き合いで顔を出さなければならないなど、人付き合いに頭を抱える大学生は多くいます。
特に女性の場合、嫉妬から影口を言う傾向にあり「嫌われたくなくて自分らしく振る舞えない」と悩んでしまうことが多いのです。ソロ充の場合は、こうした煩わしさから解放されるので、周りの意見に振り回されて大変な思いをすることはありません。
大学に必ずいる!イケメンなのにソロ充なのはなぜ?
あなたの大学にも必ずいる、どこか近寄りがたいオーラを放ち、他と一線を画しているイケメンなソロ充。調べてみたところ、彼らには自分なりのこだわりやブレない軸があるようです。
実現したい明確な目標がある
「将来は◯◯になる」「在学中に起業する」など、高い志を持って勉学に励んでいるというパターン。将来の明確な目標があり、実現に向けた行動に集中しているため、周りの誘惑になど見向きもしません。大勢でワイワイ過ごす時間も好きだけれど、淡々とひとつのことに打ち込む時間を何よりも大切にしたいと考えているのです。
顔で寄ってくる女性にうんざりしている
イケメンであれば当然モテるでしょう。大学内だけに留まらず、他校からも「カッコイイ」という理由だけで寄ってくる女性は山ほどいます。そうやって、顔だけに惹かれて寄ってくる女性にうんざりして、疲れてしまっているのです。
将来のキャリアビジョンが明確になっている人にとっては特に、「カッコイイ」という黄色い声を鬱陶しく感じてしまうのかもしれません。
そもそもひとりが好き
ほとんどが答える理由はほぼこれです。そもそもひとりでいることが好き、というパターン。他人に合わせて自分のやりたいこと、言いたいことを我慢するよりも、ひとりでいた方が気楽だと考えているのです。
ソロ充を直撃!ソロ充だと恋人ができない!?
ということで、ここからは都内の大学に通うソロ充(Y.Mさん・女性)にお話を伺っていこうと思います。現在就職活動中ということもあり、匿名・モザイク写真で取材をしてきました。

はじめまして、ライターの渡辺です。それでは早速ですが、Y.Mさんはこれまでどんな場所にひとりで行ったことがありますか?

そうですね。居酒屋、焼肉屋、ボウリング、カラオケ、岩盤浴、銭湯、旅行とか…大体はひとりで行ってます。あと、音楽が好きなので夏になるとよくフェスにもひとりで行きますよ。

やっぱり、ひとりで行く方が楽ですか?

楽ですね、はい。昔から集団で行動するよりも、ひとりで行動する方が性に合ってたというか。だから高校生の頃から、みんなとお泊まり会をするよりも自宅で読書とか、ひとりで映画を観に行ったりとか、結構ひとり行動することが多かったですね。

確かに、ひとりなら自分のペースで自由に動けますもんね。ちなみに、ソロ充だと恋人ができない、なんていう話を聞いたことがあるんですけど、実際はどうですか?

その通りかも。大学に入りたての頃に付き合ってた彼氏がいたんですが、放課後や休日の度にデートしたがる彼が鬱陶しくなって、別れちゃいました。

そうなんですね……。男性側も自立した人であれば、お互いを尊重し合う関係でいられそうですね。

本当にそう思います。当時、彼に「俺っていてもいなくても一緒じゃない?」って言われました。私が彼を完全に放置してひとりの時間を優先していたので……。

そうですか……。先ほど音楽フェスに行くとおっしゃっていましたが、共通の趣味を通して……なんていうこともありそうですよね?

私の友人はそのパターンで彼氏ができましたよ(笑)。私の場合、目的はあくまでも自分の時間を楽しむことだから、そこまで考えが及んでいないんです。でも、いい人がいたらまぁ……。

お互いに自分の時間を楽しめる人との出会いがあるといいですね!本日はありがとうございました!!
ひとりの時間も大切で、ときには集団行動も大切!
ひとり焼肉やひとりカラオケなど、自分ひとりの時間を楽しむソロ充は、自分自身を見つめ直すきっかけにも繋がります。しかし、何らかのコミュニティに触れているからこその発見や自己成長もあるもの。
自分に必要なコミュニティとそうでないものを正しく判断し、ときには断る勇気も持つことが重要なのではないでしょうか。本来の目的や目標から外れないよう、ある程度のつながりは持っておくことでさらに充実した大学生活を送ることができるはずです。
【編集:岡冨 りさ】