「仕事をする上で大切なことはなんですか?」どう答えるのが正解?

カップル
Pocket

「仕事をする上で大切なことはなんだと思いますか?」と聞かれたらどう答える?

オフィスビル

面接の際、必ずといっていいほど聞かれる質問のひとつに、「仕事をする上で大切なことはなんだと思いますか?」というものがあります。この質問に正解はありません。それだけに、「どう答えたらいいんだろうか」と悩む就活生は多くいるはずです。

そこで今回は、もし面接官に「仕事をする上で大切なことはなんだと思いますか?」と聞かれた場合に好印象を与えやすい答え方をご紹介します。

「仕事をする上で大切なことはなんだと思いますか?」と聞く面接官の意図とは?

大学生 勉強

面接のときに「仕事をする上で大切なことはなんだと思いますか?」という質問を実際にされた経験がある就活生は多いのではないでしょうか?まずはこの質問の意図をきちんと理解しておくことで、自分がどのように答えるべきなのかがわかるはずです。

(1)仕事への意欲をチェックしている

面接官が1番知りたいことがこれです。履歴書やエントリーシートを見ただけでは、応募者の仕事へのポリシーや大切にしていることが何なのかまでは読み取ることができません。

応募者と直接会って話をすることで、その人が仕事に対してどれだけ意欲を持っているのかを確認しています。もし一緒に働く仲間として迎え入れた場合、どのような働き方が期待できるのかを知りたいと考えているのです。

(2)応募者の価値観が知りたい

スーツ姿の男性

「自己実現」「自己成長」「スキルアップ」「安定した仕事に就きたい」「仕事を通じて人の役に立ちたい」など、仕事への価値観は人によってさまざまです。仕事をする上で大切にしていることを聞くことで、自社の社風に合うかどうかのマッチングを図っています。

(3)コミュニケーション能力の有無

社会に出ると当然、自分と馬が合う人と合わない人がいます。また、組織の一員として働くということは上司、部下、取引先の人間と円滑にコミュニケーションを取りながら業務を進めていかなければなりません。

学生気分で「◯◯さんは苦手だから話さない」というわけにはいかないので、あらゆる年代・業種の人とも問題なくコミュニケーションがとれるかどうか、ということを知りたいと考えています。

(4)職場の人との信頼関係を築けるかどうか

社風

人と人とが何かを成し遂げるときには、相互の信頼関係やチームワークがとても重要な鍵となります。

「◯◯さんになら安心して仕事を任せられる」という信頼関係があれば、いろんなタスクを任せて自分は他の業務を進められるので、仕事の生産性がアップします。(3)で触れた内容の結果として、コミュニケーション能力があれば社内の人とも信頼関係を構築できるのです。

(5)仕事に対する責任感があるかどうか

企業によってさまざまですが、若手社員にも大きな仕事を任せてくれる体制が整っている企業もあります。いざ上司から業務を任されたとき、受け身でいるのではなく、高い目的意識やオーナーシップを持って業務を進められる責任感があるかどうかも重要なポイントです。

自分で問題点を分析、実行、解決できる自走力がある人材はどこの企業へいっても高く評価してもらえます。

質問に答えるときのポイント

就活

「仕事をする上で大切なことはなんだと思いますか?」と聞いた面接官を「お、なかなかいい価値観を持ってる」と唸(うな)らせるためには、自分がいかに重要な人材かをアピールすることです。その伝え方のポイントが、下記の3つです。

(1)実体験に基づくエピソードを話す

「以前このような経験があったからこそ、当時学んだ◯◯は仕事する上で大切だと感じました」という具合に、実体験に基づくエピソードを盛り込んだ話し方を工夫しましょう。実体験があるだけで、話の信ぴょう性が高くなるため、面接官もより興味を持ってあなたの話を聞いてくれるはずです。

(2)責任感や粘り強さをアピールする

フットサル

社会に出ると、なかなか思い通りに業務が進まないことや無理難題を言われることだってたくさんあるでしょう。

しかし、どんな問題が起こっても目の前のことから逃げるのではなく立ち向かって乗り越える粘り強さが必要です。どんな状況でも自分を律することができる、という責任感や粘り強さはまわりから高い信頼を得ることにつながります。

(3)客観視しながら話す

物事を客観視できる人は成長速度が速いといわれています。仕事をする上で、客観視できるかどうかは非常に重要なポイントです。

例えば、今やっていることは果たして本当に成果に向かっているのだろうか、最短距離で無駄なく進めるためにはどうしたらいいのだろうか、と常に冷静な判断をしながら業務を進められるようになるからです。

「仕事をする上で大切なことは何ですか?」と聞かれたら何と答えるべき?

考える女性

大切にしたいこと、ポリシーというのは、仕事をしながら段々とわかるようになってくるものです。つまり面接官は明確な答えを求めているわけではないため、「心がけていること」をきちんと伝えましょう。具体的には、以下のようなことです。

・仕事を迅速且つ丁寧に進める

・一緒に働く人と積極的にコミュニケーションをとり、効率よく仕事を進める

・情報収集を怠らず、常に学び続ける

・仕事でミスをしてしまった場合は潔く謝り、同じミスを繰り返さないようにする

・ホウレンソウ(報告・連絡・相談)をしっかりとする

・常にチャレンジ精神を忘れず、新しいことにもどんどん挑戦する


エントリーした企業がどんな社風でどんな人材を求めているのかを考えながら、そこに最もフィットするものを選んで話しましょう。

説得力のある例文

考える女性

それでは早速、どんな答え方をすると面接官に好印象を持ってもらえるのか例文を見ていきましょう。

例文1

「私はボランティア活動の経験から、どんな仕事でも人の役に立つことが大切だということを学びました。以前小学校でおこなわれたイベントに参加し、小さな子どもたちと折り紙やお手玉など昔ながらの遊びを一緒に楽しむ活動をしていました。

目をキラキラと輝かせながら折り紙に夢中になる子どもたちの姿を見て、自分でも人の役に立てることがあるのだと感じました。自分の行動によって、まわりの人を笑顔にできた貴重な経験です。

こうしたボランティアへの参加を通して、どんな仕事であってもそれが人の役に立つのだということを念頭において取り組んでいきたいと考えています」


例文2

「私が仕事をする上で大切だと思うことは、丁寧で正確な仕事をするよう心がけることだと思っています。以前、ベンチャー企業でインターンをしていた際、経理を任されていました。

会社のお金に関わることなので、もしも金額を間違えてしまった場合は、会社の信用を左右する責任問題になります。つまり、ミスは許されません。当時の上司からも常々「数字管理だけは徹底しよう」と言われていました。

私は、どんなに忙しいときでも、キーボードの打ち間違いがないか何度もチェックをし、打ち出したものを目視で確認しながら業務に取り組んで参りました。その結果、上司から「いつも仕事が丁寧だから安心して任せられる」と言っていただけたことに喜びを感じました。

この経験を通して、丁寧で正確な仕事をするということをより一層心がけて取り組んで行きたいと考えています」


「仕事をする上で大切なこと」をエントリーシートで聞かれたら?

契約書

面接で聞かれることはもちろん、企業に提出する際のエントリーシートに「仕事をする上で大切なこと」についての質問が含まれている場合もあります。

インターンシップやアルバイト経験がない場合、実体験に基づいたエピソードを書くのはなかなか難しいもの。そうした方々には、学生時代に最も打ち込んだものや、所属していた部活動での経験を通して得たことを書く、というのをオススメします。

また、ボランティア活動や短期留学での経験を絡めながら書くのもアリです。何を話すにしても、実体験を基にしたエピソードは、応募者がどのような活動に取り組み、そこで何を得たのかを知るための重要な手がかりになるのです。

「仕事をする上で大切なこと」を作文で提出する場合は?

大学生

企業によっては作文での提出を求めるケースもあります。決められた文字数のなかで、自分が伝えたいことを簡潔にまとめなければならないので、面接で答えるよりも作文に苦戦する就活生は意外と多くいるものです。

テーマは、アルバイト、ボランティア、サークル、部活動、ゼミ、短期留学などなんでもOK。端的に書く方法はいくつかありますが、1番シンプルなのは起承転結にまとめること。自分が大切にしていることと実体験をうまく絡めながら、経験を通して得た学びを「仕事をする上で大切なこと」という着地にしなければなりません。

書いた作文を読んだときに、その情景が頭の中に浮かぶように書くことで、興味を持ってもらえます。「この就活生の話をもっと聞きたい!」面接官にそう思ってもらうために、ストーリー性のある構成を工夫しましょう。

「仕事をする上で大切なことはなんだと思いますか?」は自己アピールできるチャンス!

自転車

答えがあるようでないこの質問が飛んできたら、自分の強みをアピールできる最大のチャンスだと思って、積極的に売り込みましょう。

前のめりになりすぎるのも良くありませんが、口数が少ない人よりも、どんどん答える人の方が「意欲がある」「積極性がある」と思ってもらえるものです。企業が欲しいと考える人物像とリンクさせながら、アプローチしていきましょう!

具体的な「心がけ」を伝えよう

面接

仕事をする上で大切にしていることは何か、といった仕事に対するこだわり、というのは社会人生活を送るなかで構成されていくものです。

面接官は、就業経験が少ない学生に完璧な答えを求めているわけではなく、応募者の意欲や大切にしている価値観を聞くことで、本音を引き出そうとしています。学生時代の経験を通して得た学びをどう生かしていきたいのか、という前向きな気持ちをぜひアピールしましょう!

【編集:岡冨 りさ】