【学生と企業側の目線】インターンシップの目的をまとめました

考える男の人
Pocket

長期と短期、種類で変わるインターンシップの目的

それではまず、インターンシップの種類をおさらいしましょう! インターンは、大きく分けて短期インターンと長期インターンに分けることができます。
インターンに参加する期間の違いはもちろんなのですが、学生がインターンする目的も違ってきます。

短期は“就活”インターン! 学生は職業体験のための参加

短期インターンとは、一日もしくは一週間程度の期間で行われるインターンです。参加対象となるのは、就職活動を目前に控えた大学3年生であることが多いです。

また短期の中でも、その内容によって2つのインターンに分けることができます。
一日で行われるインターンは説明型と呼ばれ、企業の事業内容についての説明や、会社内の案内などが行われます。数日から一週間程度で行われるインターンはプロジェクト型と呼ばれ、学生同士や社員と一緒にその企業にまつわるテーマのワークショップを行い、最終日までに結論を出してプレゼンを行う、といったような学生参加型のインターンになります。

短期インターンは、就職活動の一環としてやそれに向けて行われるイメージです。自分の志望する業界や企業に関する理解を深めて、就職活動本番に向けて自分の目指すべき方向性を明確にします。
短期インターンの目的には、次のようなものがあります。

  • インターン先業界の仕組みや仕事の知識を付けるため
  • インターン先企業についてざっくりと理解する、社内の人と繋がるため
  • 就職活動の練習や自分の位置づけの確認するため

まず業界研究を目的とできます。ある業界に就職したい! なんとなく興味がある業界がある! という学生はざっくりとその業界がどのような仕組みなのか、どのような仕事の上に成り立っているのかを学ぶことができます。

同様に興味のある会社・企業を見ることも目的となるでしょう。その会社の人と繋がれる機会でもありますね。ただし、業界研究も企業研究もどちらもあくまで“ざっくりと”です。数日数週間でその会社や業界のウチガワまで理解するのは難しいことは頭に入れておかなくてはいけませんよ。

また勉強や成長だけではなく、就活に向けての練習を目的とすることもできます。サマーインターンに向けての面接の練習や、今大学生の中で自分はどのくらいのレベルなのかを考える目的で短期インターンに参加するのも良いでしょう。

長期は“バイト”インターン! 最初のキャリアという目的

長期インターンとは、数ヶ月から一年を通して行われるインターンです。対象は大学生全般ですが、大学1,2年生が申し込めるのは特徴でしょう。

長期インターンの多くは時給や日給で給料が支払われる有給のインターンです。内容としては、短期のインターンとは違い、社員と一緒になって実際に会社の業務を行います。

長期インターンも、もちろん就職活動に向けてを目的にすることもあると思います。次では短期にはない、長期インターン特有の目的について説明します。

  • スキルの獲得といった成長をするため
  • 会社をウチガワから見て将来働くビジョンを見すえるため
  • 楽しくお金を稼ぐため

「長期インターンを通じて成長したい!」「将来役に立つスキルを身に付けたい!」というのが長期インターンの志望動機として多いものではないでしょうか。
長期インターンでは、その業界や職種に関するスキルや経験を積むことができるのはもしろん、社会人・ビジネスパーソンとしての基礎を身につけるのを目的にインターンすることができます。

スキルだけではなく、自分の将来働く姿を見すえることができるのも長期インターンならではの目的です。短期インターンでも「自分の将来働くことに照らしあわせて……」なんて言いますが、たかだか数日でわかるわけありませんし、そもそもそこまで仕事をさせてくれる会社なんてありません。
業界や職種に限らず、「企業で働くこと」という就業体験ができるので、将来、就職活動でどのような企業への就職を目指すのかという考えを深める良い機会となるでしょう。

バイトでは物足りない! もっと楽しくお金を稼ぎたいという目的も長期インターンにマッチしているのではないでしょうか。目標達成や自分の成長を楽しめる人ならきっと良いお金稼ぎの方法になると思いますよ。

学生がインターンに参加するときは目的意識を持とう!

このように、インターンにはいくつかの種類に分けられますが、その種類ごとに目的がそれぞれ異なります。

長期にしても短期にしもインターンに参加する上で気をつけたいのが、この目的意識を忘れないようにすることです
「目的意識、目的意識って意識高くない?」だとか「なんか選考で目的意識について聞かれたけどとりあえず書けば良いんでしょ」とか思っているかもしれませんが、本当に重要なんです。

そもそも目的意識というのは、ものごとを通じて達成しようとしていることを自覚することです。インターンならば、

  • 短期インターンの3日間を通じて、金融業界について理解しよう
  • 長期インターンを通じて、上司の働く姿勢を盗もう

といったことを考えながらインターンすることです。

インターンでは企業側が学生に対して就業体験ができる場を設けてくれる制度であり、きちんと目標設定を行ってから参加することで、多大なスキルや経験を得る事が出来ます
しかしただなんとなく参加するだけでは、そういったスキルや経験というのはあまり身に付きません。
そういった学生がインターンに参加することは企業にとってもマイナスになってしまいます。

インターンに応募または参加する前には、なぜ自分はそのインターンに参加するのか、その目的をきちんと考えるようにしたいですね。
どんなに長くても1〜3ヶ月の短期のインターンなら、インターンの内容がある程度明確なのでそこまで目的を見つけるのに苦労しないのではないでしょうか。一方で長期インターンの業務内容は、やってみないとわからないところは多いですよね。1年以上やるような長期インターンは、まずやってみてその中で目的設定・目的意識を考えるので良いと思います。

目的別! あなたの狙いに合ったインターン企業は…?

それでは、目的別にどのような企業を選べば良いのかを見ていきましょう。いくつか例を挙げてみました!

就職先や業界を絞りたい

将来の就職先や業界を絞るために行う場合は、短期インターンに参加しましょう。
また、もしまだ企業や業界が絞れていないということであれば、職種から考えてみるのはいかがでしょうか。
「営業」「企画」「マーケティング」「事務」などといった職種別に、自分に合っていそうなインターンを探してみるのです。
また、希望する企業や業界がインターンを募集していない時も、自分の希望する職種の短期インターンに参加してみるのは、後に控える就職活動の際、面接でその経験をアピールできるなど、有益な体験になります。

また、短期インターンは比較的期間が短いので、いくつかのインターンに参加してみることをおすすめします。

スキルや経験を身につけたて成長したい

インターンを通じてスキルや経験を身につけたい場合はベンチャー企業の長期インターン参加がおすすめです。
短期インターンは非常に短い期間でインターンを行うため、スキルや経験を身につけるのには向いていません。しかし長期インターンであれば一つの仕事に長く関われるので、その中でスキルや経験をしっかりと身につけることができるのです。
また、ベンチャー企業であれば大企業などに比べてインターン生に任される仕事の裁量も大きいので、スキルや経験をつけ、成長するにはうってつけのインターンと言えるでしょう。

自分の将来を考えるきっかけを作りたい

もし現段階で志望する企業や業界がある場合はその企業や業界の長期インターンに参加するのが良いでしょう。
職種別に興味があるのならばその職種で長期インターンを募集している企業のインターンに参加してみるのも良いでしょう。
長期インターンは短期インターンに比べて就業時間も期間も長く、じっくりとその企業や業界が自分のキャリアに合うかどうかの見極めを行うことができます。

また現段階で、特に業界や職種が絞れていないという方は、なんとなくでも良いので自分が面白そう、と興味が持てるインターンに参加してみましょう。
例え業界は関係なくとも、「企業で働く」という経験を積むことは、自分の将来のキャリアを考える上で非常に大きな経験になります。
自分は、組織の中でどのように働くのが性に合っているのかという感覚を得ることができるだけでもキャリア形成には役に立つでしょう。
そしてその経験から、将来自分はどのような仕事をしたいのかという考えを深めていけば良いのです。

また、長期インターン先を選ぶ際には可能であれば過去にインターン生を受け入れた事のある企業を選びましょう。
そういった企業は学生を受け入れた経験があるので、サポートや教育体制が整っていることが多くより有意義な経験を積む事が出来るでしょう。

企業側がインターンを受け入れる狙いと目的

ここまで学生がインターンをする目的を紹介してきましたが、企業側がインターンを受け入れる目的とはどのようなものがあるのでしょうか。

企業がインターンを受け入れる理由は、インターン受け入れている会社の場所によって大きく変わります。あなたがインターンをする目的に合っているのかどうかしっかり確認しておきましょう!

企業の人事が学生インターンを受け入れるのは採用が狙い

インターンがこんなにも有名になった理由は、新卒採用の手段としてとても有効だからです。どの企業も、できるだけ優秀な学生と早めに接点を持ちたいと思っています。
そのため企業はインターンを通じて、自社を学生にアピールし、より優秀な学生に応募・選考へ進んでもらえるようにアピールします。
また、これは企業によりますが、インターンをすでに選考の場と捉えている場合もあります。優秀な学生はすぐに内定が決まってしまう場合も多いので、インターンの時点で優秀な学生に目をつけ、声をかけるという場合も存在するようようです。

企業の目的として、採用を狙うと同時に企業のPRも目的としている場合が多いです。インターンシップという“社会貢献”をすることで、企業のイメージをあげようという狙いです。企業の名前が広がれば、人材採用にも繋がりますからね。

このインターンは人事が主体で行っているので、大きなことができないことが多いのが特徴です。実際に仕事をしている現場の人の協力を全て得るのは不可能なことに加え、人を受け入れることは面倒を見るために企業にコストがかかります。
そのため期間が短かったり、実際の業務ではなくワークショップなどの形式になることが多いんです。

企業全体として学生インターンを採用しているのは労働力が目的

人事が学生インターンを受け入れるのが採用なのに対して、会社全体として学生インターンを受け入れる文化や風習がある会社もあります。イチ部署ではなく、イチ企業として学生インターンを受け入れていることから、ベンチャー企業や中小企業といった規模の小さい企業が多いです。
企業として募集しているインターンの場合、採用はもちろん他にもいくつか目的が考えられます。

まず労働力の確保を目的に学生を受け入れているパターンです。長期インターンに参加する大学生の中には、まだ働いたことはなくとも実際の仕事の現場で必要な能力が高い学生も多く、そのようなスキルやポテンシャルをもった学生と共に働くことを期待しています。そのため、社内の戦力としてインターンを受け入れているという場合もあるようです

次に、大学生を受け入れることによる職場の活性化を図ることです。大学生の受け入れ、その新鮮な意見や考え方を取り入れることにより、社員にも考え方の刷新を促したり、単純に元気な大学生が職場に居ることによる職場の雰囲気を活性化させる目的もあります。
大学生や比較的若い年代に向けてのサービスを提供している企業はマーケティングが目的の場合もあります。