長期インターンとは?そもそもの意味を解説

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そもそもインターンとはなにか。日本とアメリカでの扱いの違い

それではまず、インターンとは何か、という疑問から解消していきましょう。

文部科学省の定義では、インターンとは

学生が在学中に自らの専攻、将来のキャリアに関連した“就業体験”を行うこととして幅広くとらえることとしている

とされています。

つまり、平たく言うとアルバイトのように従業員として働くのではなく、「企業で働く」ということを体験する機会ということです。

実施する内容はインターンの種類によって異なりますが、就業体験を行うという点に関してはどのインターンも変わりません。

日本のインターンはインターンの結果がそのまま採用につながるケースも一部ではありますが、少数派です。
それに対し、アメリカでは「インターン=選考」という考え方があり、インターンの結果と学力によって学生を採用するのです。

日本 アメリカ
  • 就業体験がメイン
  • 採用につながるのは少数派
  • 実力をテストされる場
  • インターンの主な目的は採用活動である

長期インターンとはなにか

いくつかあるインターンの種類の中でも「長期インターン」(インターンバイト)と呼ばれるインターンについてご説明します。

長期インターンとは、数ヶ月から一年ほどの長期間に渡って行われるインターンです。また、場合によっては一年以上継続して行う場合もあります。

行う内容は様々です。実際に企業に所属する社員と同じような仕事をするという場合もあります。例えば、社員が使う資料の準備をしたり、アポイントメントなどの電話対応をしたりといった、社員のサポート業務を行います。
中には、新規事業を立ち上げるプロジェクトに所属し、アイデアを出す所から参加できるといったような場合もあります。

一方で、実務ではなくひたすらデータを入力したり、リストに沿って電話営業を繰り返していくといった作業に近いものもあります。

内容については企業一つひとつによって違うので、詳しくは企業の担当者に聞いたり、面接の際に確認をするようにしましょう。

長期インターンは、中小企業や、創業から間もなく、社員数も少ないようなベンチャー企業で多く募集しています。
そしてその多くにおいて、給料が発生するので、有給インターンなどと呼ばれる場合もあります。

長期インターン以外にはどのようなインターンがあるのか

長期インターンの他には、以下のようなインターンが存在します。

  • 短期インターン
  • 海外有給インターン

短期インターンとは、その名の通り短い期間で行われるインターンで、1日だけのものから、数週間程度のものまで様々です。
長期インターンとの違いは、短期インターンではどのようなことを行うのかというプログラムがあらかじめ決められていることが多く、その内容は実際の実務を行うというよりは、企業の説明やワークショップなどによって企業への理解を深めるような内容になっています。

海外有給インターンとは、海外の企業が募集しているインターンに参加し、給料をインターンで稼ぎながら海外で生活するインターンのことを言います。
中には大学を休学してまで海外有給インターンに参加する方もいらっしゃいます。

企業はなぜ学生インターンを採用するのか。その真意を探る!

ではなぜ、企業は学生インターンを採用するのでしょうか。
その主な目的は以下のようになります。

戦力として期待している!

学生インターンを単純に社内の戦力として捉える場合があります。
この場合、単純に作業を行わせる要員ではなく、新規プロジェクトに参加させるなど積極的に学生を業務に関わらせてくれる企業が多いのが特徴です。

また、若者向けのサービスを打ち出している企業などはマーケティング目的で学生をインターン生として受け入れている場合もあります。

労働力確保のため

上記の戦力と近い理由のようですが、実は似て非なるものです。
インターン生を社内の”戦力”としてではなく、労働力と捉えている場合があります。
分かりやすく言えば、データ入力や、リストに沿ったアポ取りなど、単純作業に近い作業ばかりが業務内容として指定されている場合です。

こういった場合でも、自分から働きかければ様々な仕事を担当させてもらえる場合もありますので、自分から働きかけてみましょう。

社会貢献のため

学生をインターン生として迎えることで、社会に貢献をしているという場合もあります。
企業が学生をインターンとして迎えることは、制度を整えたり担当の社員を配置したりとなにかと労力がかかるのですが、そうしてでも学生の受け入れを行うということは社会貢献の一環と捉えることができるでしょう。

企業とのミスマッチを防ぐ

近年、就職が決まった企業で働き始めて、すぐに会社を去ってしまう方が増えてきています。
その主な原因が、実際に働いてみたら思っていた仕事、企業ではなかったというミスマッチにあります。
企業側としたら一人辞めてしまうとまた一人新たに雇わなければならず、時間と労力を無駄に消費することになってしまいます。
それを防ぐため、事前にインターンという場を設け、学生と企業とのミスマッチを未然に防いでいるのです。

社員教育の一環にしている

学生インターンを受け入れるということは、その管理や教育を含めて、社員に負荷を与えることになります。
そのことによって、学生ではなく社員をも教育をしようという狙いがあります。
また、学生インターンという新鮮な人材を企業内で働かせることで、企業の雰囲気や社員の活性化につなげるという狙いもあります。