面接で聞かれる「答えにくい質問」への的確な答え方のコツとは?

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面接でよくある答えにくい質問

パソコンをいじる女性

面接では、志望動機についてや自身の強み、学生時代に頑張ったことなどさまざまな質問を投げかけられます。よく聞かれる質問であれば、事前に自分で調べたり、まわりの人に聞いたりしながらある程度の対策はできますよね。

しかし、場合によっては予想もしていなかった質問をされる場合があります。たとえば「あなたを動物に例えると何ですか?」や「休日の過ごし方を教えてください」など。どう切り返せばいいのかわからず、しどろもどろになってしまう人が多いのではないでしょうか?今回は、面接官が答えにくい質問をする意図とそんな質問への上手な答え方を覚えておきましょう。

面接官はなぜ、答えにくい質問をするのか?

コート姿の女性

面接官が一番知りたいこと。それは、あなたの本音です。面接を受ける前は、参考書を買って読んだり、ネットで調べてよく聞かれる質問を調べたり、事前に準備をする就活生がほとんど。しかし、面接官たちは、よくある模範解答を求めているわけではありません。

もちろん、社会人として最低限のマナーや言葉づかいは必要ですが、ありきたりな質問ではあなたがどういう人間なのかを知ることはできないと考えています。そこで、さまざまな角度から質問を投げかけて、あなたの価値観や意欲などを読み取り、あなたの本音を引き出そうとしているのです。

就活生が答えにくいよくある質問

考える男性

それでは早速、就活生が答えにくいと感じる、よく聞かれる質問をいくつかご紹介します。何を聞かれたのかが理解できれば、うまく答えられるようになるはずです。

「あなたを動物にたとえると何ですか?」

聞かれた方は「え?急に動物?」と戸惑ってしまうかもしれませんが、これは意外とよく聞かれる質問です。この質問をすることで、あなたが自分のことをどれだけ客観視できているのかをチェックしています。自分の性格を分析して何かにたとえることで、自分がどんな人間なのかを把握できるようになるのです。

女性がライオンと答えた場合、狩りも子育ても両立する特徴があることから、たくましい人だと思ってもらえるでしょう。犬であれば、忠誠心があって協調性を守りながら行動できるので、人間関係を大切にできる人だということをアピールできますよ。

「あなたのキャッチコピーは何ですか?」

学生

自分の長所や強みを伝えることで、自己アピールにつながります。スーパーやコンビニで売られている飲み物や食べ物には、必ずキャッチコピーがありますよね。そのキャッチコピーに惹かれると、「買ってみようかな」と購買意欲を掻き立てられるもの。

あなたが自分のことをどれだけ売り込めるのか、そして企業にとって本当に必要と思える人材なのかどうかを判断しているのです。ただ自分の性格を売り込むのではなく、企業の理念やビジョンに結びつけたキャッチコピーを考えておくと、面接官に興味を持ってもらえるはず!

「あなたにとって働くとはどういうことですか?」

答えがあるようでないようなこの質問。面接官たちはこの質問に対して応募者がどう答えるのかで、仕事に対する意欲、価値観、キャリアプラン、自社のカルチャーとのマッチングを見極めています。

突然の質問に「えっと……」と困ってしまう人が多いかもしれませんが、仕事への前向きな姿勢がある人、チャレンジ精神がある人と一緒に働きたいと考えているのです。事前に、企業の理念や社風などを調べてそれらを絡めた答え方を意識しましょう。

例文

私にとって仕事とは、生涯を通しての貴重な経験だと考えております。私は将来、部下から慕われる上司になりたいと思っております。社会で経験したことは、将来出会うさまざまな部下との共感につながると考えています。

たとえば、入社したばかりの頃は現場の仕事を覚えるまでに時間がかかって苦労をしたり、よりスピード感のある仕事を求められたり、若手への教育などで悩むことがあると思います。

そうした日々の経験が将来につながると考えているため、常に目の前の仕事に全力で取り組み、そして感謝の気持ちを忘れず、最大限の努力で仕事と向き合いたいと考えております。

 

「現在の学部やゼミを選んだのはなぜですか?」

大学生活

「興味があったので」「前からやりたいと思っていたので」など、中身が伴っていないような答え方はNGです。話を聞いている面接官たちは「それで??」となってしまうでしょう。面接官たちは、あなたがどんな学生時代を過ごし、どのような経験をしてきたのかを知りたいと考えています。

自分が選んだ学部やゼミを選んだ理由はもちろんですが、その経験を通して何を学び、得た知識や知見を今後の社会人生活にどう役立てていきたいのか、具体的な答え方を心がけましょう。応募している企業が求める人物像とリンクさせながら話すと尚良しです。

「○○円あったら、あなたは何に使いますか?」

これは、いわゆるもしもシリーズです。「どうしてそんなことを聞くのだろう」と疑問に感じますよね。しかし、この質問にはきちんと意図があり、あなたの計画性を判断しているんですよ。

たとえば「全額貯金します」と答えた場合は、「堅実な人」と思ってもらえるでしょう。また「○○の講座に通って○○の資格を取りたいと思います」と答えた人は、「将来のキャリアビジョンが明確になっている」と、仕事に対する前向きな姿勢が評価されることもあります。未来の可能性を感じさせるような答え方をするのがポイントですよ。

「○○は国内に何店舗あると思いますか?」

考える男性

「スーパーは国内に何店舗あると思いますか?」「コンビニは何店舗あると思いますか?」など、意図がわからない質問をされることは多々あります。この質問では、正確な回答を求めているわけではありません。

「わかりません」と相手の問いかけをシャットアウトしてしまったり、「えーっと、そうですねぇ……」などと間が空いてしまったりと返答に困るもの。ここで大切なのは、面接官たちは、あなたが物事を論理立てて話せるのかどうかをチェックしているということ。常に物事に対して疑問を持ちながら検証する、というクセをつけることで自然とその力が鍛えられていきます。

「休日の過ごし方を教えてください」

あまり仕事とは関係のないように思える質問です。けれど、あなたという人間性を知るためにあえて、プライベートな質問をする面接官は思いの外、多くいます。休日の過ごし方によって、人間性やその人のひととなりが垣間見えるので、「休日は話題のスポットに出かけ、情報のアンテナを高く張るようにしています」というような答え方だとアクティブな印象を持ってもらいやすいでしょう。

「ゴロゴロしています」という答え方だと会話に発展性がなく、根暗な人というマイナスイメージを与えてしまう可能性があります。好奇心が旺盛な部分や仕事に関連した内容を話せるように心がけましょう!

「仕事以外で関心のあるニュースはありますか?」

考える女性

ニュースや本を読んでいないと非常に答えにくい質問です。面接官は、あなたの興味や関心はもちろんのこと、価値観、仕事への意欲、コミュニケーション能力などを判断しています。

今はスマートフォンの普及によって、雑誌や新聞を買わなくても、ネットでさまざまな情報を収集できるようになりました。面接前には特に積極的にニュースを読み、最低限の時事ネタは常に頭にストックしておきましょう。

「最近、感銘を受けた本はありますか?」

これは、主に出版業界で聞かれることが多い質問です。日頃から、積極的に本を読む人は知的探究心や向上心があると考えているのです。また、この質問によって、あなたの興味や物事の価値観、志向を探ろうとしています。

この質問に答えるためにただ淡々と本を読むのではなく、作者が何を伝えようとしているのかに気を配り、具体的にどの部分に感銘を受けたのかを簡潔に話せるようにしておきましょう。

もし、面接官が本の内容やあらすじについて細かく質問をしてくれる場合は、あなたに興味を持っている可能性がありますよ。ぜひ、本を読んで考える、という習慣を身につけたいものです。

「これまで、人生で挫折を感じたのはどんなときですか?」

雨

挫折というと、大げさに聞こえてしまうかもしれませんが、これまでの人生で失敗をした経験を話しましょう。面接官は、挫折や失敗そのものではなく、あなたがそこからどう立ち上がったのが、どのようにして問題を解決したのかを知りたいのです。

会社に就職すれば、自分の力ではどうすることもできない問題や、つらくて逃げ出したくなることが多々あるでしょう。そうした状況になったとき、自分でどうやって問題を解決して状況を打破できるのか、一緒に働いたときの姿をイメージしているのです。

「幼少の頃から続けていたサッカーで初めてスタメン落ちした」「サークルの大会で予選落ちした」など、何か熱中したり打ち込んだりしているものある場合は、答えやすいかもしれませんね。

「緊張していますか?」

「緊張していますか?」と聞く面接官がいますが、これはあなたへの救いの手です。面接官は、あなたの緊張をほぐしてありのままの姿を見たい、リラックスしてもらい適正な評価をおこなうために、「緊張していますか?」という質問をします。

もし聞かれた場合は、「はい、緊張しております」「はい、御社に入りたいという気持ちが強く、緊張のあまり早口になってしまいました」と素直に胸の内を明かしましょう。「素直な人」とプラスに受け取ってもらえる可能性が高く、好印象ですよ。

「質問はありますか?」

笑顔の女性

面接官からの質問がひと通り終わると「それでは最後に、何か質問はありますか?」と必ず聞かれます。「御社で活躍するために、一番大事な考え方は何だと思いますか?」「入社までに、さらに勉強をしておくことがあればぜひ教えてください」など逆質問をしてみましょう。

この逆質問をすることで、企業に興味がある、意欲がある、向上心があると思ってもらえるため、好印象を与えることができます。ただし、お給料や福利厚生などの質問はタブー。非常識だと思われないように、ポジティブな質問を投げかけて、精一杯アピールしましょう!

面接官の質問には必ず意図がある

スマホを持つ二人

「あなたを色にたとえると何色だと思いますか?」「貯金はしていますか?」など、意図が読めない質問にもすべて理由があります。これらの質問によって、あなたの本音を引き出そうとしているのです。

質問にただ淡々と答えるのではなく、企業の経営理念や求める人物像とリンクさせながら、より魅力的なアピールを心がけましょう!