ちゃんとできてる?就活成功への近道は自己分析のやり方にアリ!?

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自己分析のやり方がわからない……!

考える男性

就活において自己分析をすることは実はとても重要です。自己分析を制す者は就活を制す、といっても良いくらい。自己分析さえきちんとできていれば、魅力的な自己アピールにつながります。

そうはいっても、「自己分析のやり方がわからない」と悩む学生が多いもの。そこで今回は、効率的な自己分析のやり方を解説したいと思います。

自己分析とは?

パソコン

就活中、「自己分析が一番大事」といわれる場面は多いと思います。そもそも自己分析とは、自分を探る作業のこと。就活でいうと、「どんな仕事に就きたいか」「どんな会社に入りたいか」「どんな仕事が自分には向いているのか」などについて考え、自分の適性を理解することを自己分析といいます。

自分の長所や短所、大切にしている価値観をじっくりと分析することで、面接で自分の強みをアピールできるようになるんです。自己分析がきちんとできているかどうかで、面接の合否が左右されるといっても過言ではありません。

効果的な自己分析のやり方は?

考える男子大学生

自己分析にはさまざまな方法があります。就活生のなかには、自己分析用のノートを作ったり、専用のチェックシートを使ったり、人によってやり方が違います。ここでは、一番シンプルで効果的な方法をご紹介します。

1.目標・目的を決める

何ごとも目指す方向が決まっていないと、なかなかその一歩を踏み出せなかったりするものです。自己分析も同じで、自分が将来どうなりたいのかをハッキリさせておく必要があります。

「◯歳で自分の会社を持ちたいから◯歳までに経営ノウハウのスキルを身につける」とか「会社にとって利益を生み出せる人材でありたい」とか、なんでもいいので目標を決めましょう。目標に対してどうアプローチをすれば最短距離で実現できるのか、という細かいところまで決められるとなお良いですね。

2.時系列で書き出す

学生

目標が決まったら、次にこれまでの経験を中学時代→高校時代→大学時代という具合に書き出していきます。一般的には「自分史」と呼ばれていて、古い頃から順番に時系列で書くのがポイントです。具体的にはこんな感じ。

【中学時代】
・得意科目:英語
・不得意科目: 数学
・習い事:なし
・取得した資格:英検準2級
・クラブ活動:サッカー部(4歳の頃からはじめた)
・一番熱中していたこと:英語の勉強(海外ドラマ・映画や参考書で独学)

 

【高校時代】
・一番悔しかったこと:サッカーの試合ではじめて、スタメンから外されたこと
・一番印象に残っていること:サッカーチームを県大会優勝に導いたこと(自分がリーダーに昇格したあと)
・努力していたこと:部活動、生徒会活動、勉強(英語に一番力を入れた)
・将来の夢:通訳、翻訳家
・アルバイト:夏休みの短期アルバイト(一度だけ)
・夏休みにアメリカでのホームステイを経験(3週間)

 

【大学時代】
・印象に残っていること:海外留学、海外ボランティア、海外旅行(ひとり旅)、
・将来の夢:英語を生かせる仕事(通訳、アナリスト、翻訳家)
・アルバイト:カフェ店員、イベント設営(短期)、家庭教師
・興味があるもの:海外文化、英語、人種格差

 

このように経験したことや当時考えていたことを書き出してみると、現在の自分を作り上げているのは過去の経験によるものだとわかります。

また、中学、高校、大学と時系列にすることで、「英語関係の仕事に就きたい気持ちはずっと変わらないんだな」とか「スタメンから外されたときは本当に悔しかった……」という心境の変化も整理しやすくなるんですよ!

3.過去を深堀りする

子ども

自分史ができたら、続いて過去の経験をさらに深堀りしていきます。具体的には、積み重ねた経験がその後にどう生かされているのか、影響しているのか、過去を振り返りながらおこなうのがコツです。

・英語の勉強が好き(中学・高校時代)→海外に留学できた(大学時代)
・4歳の頃からやっていたサッカー→チームリーダーになって県大会優勝(高校時代)
・中学の頃から英語を独学で勉強→海外旅行もひとりで行けるくらいの英語力を習得(大学時代)

 

上記のような書き方のほかにも、「親やまわりの人からよく、◯◯だと注意されていた」「幼少の頃から探究心があり、『なんで?』が口癖だった」など。なんでも良いので、思いついたことはできるだけ細かく書き出していきましょう!

4.モチベーショングラフを作ってみる

中学、高校、大学の時系列でモチベーショングラフを書いてみてください。例えば、「試合のスタメンから外されたとき」と「チームリーダーになって県大会で優勝したとき」では、明らかに心理状態が違うはずです。

そうやって、グラフにすることにより、うまくいかなかった時期、反対に充実感を感じていた時期などがわかります。また、苦しかったときにどんなアクションを起こしたのかを書き出すと、自分の勝ちパターンが見えてきますよ。

5.自問自答を繰り返してみる

笑顔の女性

自分が好きな作家、好きな本、好きな映画、苦手な場所、苦手な人のタイプ、将来の夢など、常に自分への問いかけを意識しましょう。自問自答を繰り返すことによって、「なぜその作家が好きなのか」「なぜ◯◯なタイプが苦手なのか」という『なぜ』の部分を、ロジカルに考えられるようになるんです。

6.知人に他己分析をお願いしてみる

他己分析といって、まわりの人に自分に対する印象を聞くことで、自分がどういう風に見られているのかを知ることができます。気心の知れた友人、自分のことなら何でもわかる両親に聞くのがオススメです。

恥ずかしいかもしれませんが、思いもよらない発見や気づきがあるもの。また、自分を客観視できるキッカケになることは間違いないので、ぜひ試してみてください。

7.初対面での印象を聞いてメモする

雑談中の男女

上の話と若干似ていますが、仲の良い友人に「ぶっちゃけ私の第一印象ってどうだった?」と聞いてみるのも大切です。第一印象は会って3秒で決まるといわれています。

しかも、9割が見た目で判断されるので、他の人に自分はどんな印象を与えているのかを知るのはとても重要なんですよ。勇気がいることですが、思い切って聞いた方が自分のためになります。

自己分析でどんなことがわかる?

考える女性

「自己分析は大事」といわれているのは一体なぜなのでしょうか?

自分の長所と短所がわかる

何といっても一番は、自分の長所と短所がわかること。これに尽きます。面接で聞かれる質問のひとつにこういうものがあります。「あなたの強みは何ですか?」。なぜ面接官はこの質問をするのでしょうか。

それは、あなたらしさを知るためです。過去の経験から裏打ちされたエピソードを組み込んで話すことで、より魅力的な自己アピールにつながります。

自分の適性を知る

笑顔の女性

過去・現在・未来の時間軸で丁寧に自己分析をすることで、自分の適性を知ることができます。誰しも人には向き不向きというものがあります。ライター向きの人、エンジニア向きの人、デザイナー向きの人など、適性は人によって違うもの。

「入ってみたら、自分に向いていない仕事だった」という入社後のミスマッチを避けるためにも、自分に合った仕事を選択する力を養う必要があります。そのためにも、自己分析をすることはとても大切なんですよ。

回答のブレがなくなる

複数の企業から内定をもらっている人には共通点があります。それは、回答にブレがないこと。成功者は、自分をどう売り込めば良いのかをきちんと理解しているんです。

もちろん、企業によって志望動機は変えていると思いますが、その答えには一貫性があります。自己分析を密におこなうことで、臨機応変に答えられるようになり、説得力のある答え方ができるようになるんですよ。

採用担当者を直撃!一番効率的な自己分析のやり方が知りたい!

DiG株式会社のCOO、鎌田睦(かまだ・あつし)さんに話を聞いてみました。

本日はよろしくお願いします。

はい、お願いします。

「就活生は自己分析が大切!」とよく言われていますが、そもそもなぜ自己分析をする必要があるのでしょうか?

就活生が企業選びの精度を高めるためだと僕は思っています。人って感情で動く生き物だから、自分の好みをきちんと言葉で整理できる人って結構少ないんです。そこをきちんと言語化して分析することで、自分に合う企業を見つけるための材料になりますよね。

そうなんですね。採用者側からも自己分析が必要だと感じられる部分はあるのでしょうか?

それは本当にシンプル。社風に合うかどうか、ということを知るためです。

なるほど。自己分析のやり方で悩む学生が多い印象なのですが、何かコツってありますか?

僕のオススメは、過去・現在・未来の時間軸で見ていくやり方。あと、モチベーショングラフを書くのもすごく効果的だと思います。自分がうまくいっているときと、行き詰まっているときの共通点がわかるから、自分の性格をロジカルに分析して理解できるようになるんです。うちに面談にくる学生にみオススメしてます。

例えば、この前うちに相談に来てくれた学生の話であったのが、意識が低いサッカーチームにいたときは意欲がなかったけど、共通の目標を持って頑張っているときは充実感もあったし、良い成績を残せた、とかね。

へぇ!紙に書き起こすことで、こんなにも思考が整理されるんですね。

そうですよ。よく学生から「やりたいことがわかりません」って相談を受けるんですけど、当然ですよね。みんな働いた経験が少ないから。ただ、「こういう人になりたい」っていう理想みたいなものはきっと誰もが持っているはずなんです。

それが年収なのか、キャリアなのか、物なのかは人によって違うと思いますけど。要は、自己分析をすることで「自分のありたい姿」が明確になるから、この先選ぶべき企業も自ずと見えてくるわけですよ。

企業選びの軸をより明確にするためには、幼い頃の記憶まで遡った方が良いのでしょうか?

うーん、そんなこともないかな。基準は物心ついた時期からスタートすれば良いと思います。人によっては4歳からとか、幼少期かも知れないし色々ですけどね。

自己分析の内容を自己PRに落とし込むコツってありますか?

自己分析の内容を社会人に添削してもらう、っていうのが一番効率的だと思います。それと、「10年間サッカー部に所属していました」とか「中学時代から独学で英語の勉強をして、海外留学に行きました」とか、長期的なエピソードを話した方が説得力がありますよね。

確かに……!

長い期間それを続けていてバイオリズムが下がったとき、どう持ち直したのか、どう踏ん張ったのかをアピールすると、面接官を「お!」って思わせることができると思いますよ。

自己分析の仕方によって、自己アピールの仕方がこんなにも変わるんですね。本日は貴重なお話をありがとうございました!

 

自己分析は魅力的な自己PRの材料になる!

肩を組み振り返るサークルクラッシャー

多くの学生が足踏みしてしまう自己分析のやり方。ですが、上で話した流れに沿って丁寧に自分をさかのぼっていけば良いのです。自己分析をきちんとすれば、自分が大切にしている価値観や長所、短所を理解できるようになります。

その結果として、自分の思考を整理できるので、面接で説得力のある自己アピールにつなげることができるんです。「とにかくやり方がわからない」という方はぜひ、今回ご紹介したやり方を実践してみてください!

【編集:岡冨 りさ】