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8割強の学生がゼミに参加
某メディアが100名の学生を対象に行った「現在、あなたはゼミに入っていますか?」というアンケートによると、80名が「はい」と回答しています。つまり、8割強の学生がゼミに参加しているのです。
「就活で有利だから」「専門分野をきちんと学べるから」「ぼっちになりたくなかったから」など、ゼミに参加する理由は人それぞれ。しかし、成績評価や作文、面接などゼミの選考はとても厳しく、事前に志望理由書の提出を求めるケースが多々あります。
そのため、「なぜこのゼミに興味を持ったのか?」「なぜ志望したのか?」といった志望理由書の書き方がとても重要になるのです。そこで今回は、ゼミ教員の心に響く志望理由書の書き方について紹介します。
ゼミの教員にウケる志望理由書の書き方
ゼミの志望理由書についてお話を進める前に、まずはゼミについてサラッとおさらいしましょう。そもそもゼミとは、「ゼミナール(Seminar)」の略で、ある特定の教員の指導のもと、少人数でテーマに関する報告や議論、講読を行うことを言います。
このゼミには、資料の作成方法や研究発表などについてを学ぶ一般教養ゼミと、ある特定の分野をより深く研究するゼミの2種類があります。後者のゼミに参加する場合は、先ほど触れたように、面接の実施や志望理由書の提出が必要となるのです。それでは、難関を突破するためにはどのような志望理由書を書けば良いのでしょうか?
目的を明確にしておく
志望理由書を書く前に、最終着地点をきちんと明確にしておきましょう。着地点と言うのは、「ゼミで得た学びをどういかしていきたいのか」「卒論はどんなテーマで書くのか」など、簡単に言うとゴールです。
このゴールをはっきりさせるためには、参加を希望するゼミについてきちんとリサーチしておく必要があります。これは、ゼミの志望理由書に限った話ではありません。スタートとゴールさえはっきりしていれば、志望理由も明確になります。
文末は「です」「ます」で統一させる
文末は必ず「です」「ます」で統一させましょう。簡潔さが求められるレポートや論文では、「だ」「である」という文末で終わることがほとんどです。しかし、ゼミの志望理由書の場合は、丁寧さや読みやすさが重要視されます。
これは、志望理由書を読んでくれる教授への敬意や感謝の気持ちを表すためです。講義などで忙しい時間を割いて志望理由書を読んでくれることを考え、失礼のないよう丁寧な言葉遣いを意識しましょう。
理由→結論の順番で書く
志望理由書の1行目は、志望動機から書き出します。500文字近くの長い志望理由書を最後まで飽きずに読んでもらうためには、最初に理由を述べた方が読みやすくなるのです。その後で、興味を持ったきっかけやその経験談、将来像といった志望動機を組み込んでいきます。
そして、最後に結論としてまとめることで、よりわかりやすく魅力的な志望理由書が完成するのです。このテクニックは、レポートや就職後の資料作成などにも応用できます。
推こうする
書き上げた志望理由書は、何度も何度も読み返して推こうしましょう。話が飛躍し過ぎていたり、大事な話が抜け落ちていたり、言葉遣いが雑だったりと、後から読み返すと「おかしい」と感じる部分が山ほどあったりするもの。
必要な箇所とそうでない箇所を削ったり追記したりしながら推こうすることで、より魅力的な内容に仕上がります。「一緒に学びたい」そう思ってもらえるよう、教員のゼミに対する考えを盛り込みながらより良い志望理由書を作りましょう。
志望理由書の書き方の例文
それではここで、志望理由書の例文をいくつかご紹介します。ゼミへの参加を考えているけれども、志望理由書の書き方について悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
例文1
例文2
例文3
ゼミ面接に受かるための対策
ゼミへの希望申請が終わると、面接が実施されます。面接では、志望するゼミの専門分野についての知識のほか、特技や自己PRなどの個々のキャラクターを問う質問が飛んできます。具体的にどのような質問が多いのか、早速見ていきましょう。
ゼミの面接でよく聞かれる質問
・志望動機について・卒論のテーマとゼミで研究したい内容
・ゼミに入ったらやりたいこと
・サークルやアルバイトなど所属活動の有無について
・長所と短所
・まわりからどんな人だと言われているか
・好きな偉人や言葉について
ゼミの面接では、上記の内容について質問されることが非常に多くあります。したがって、ゼミの取り組みや教員に関する情報を徹底的にリサーチしておくことが大切です。それにしても、一体なぜ長所や短所、好きな偉人についても質問するのでしょうか?
それは、あなたの価値観や人生観などを知るためです。ゼミの教員と価値観がズレていたからと言って必ずしも落とされる、というわけではありません。しかし、今後ゼミでの活動を円滑に進めていくうえで、志望者の価値観は重要な判断材料となっているのです。
やりたいことを明確にする
そのゼミで何をやりたいのか、知識や知見をどう活かしていきたいのか、目的や目標をきちんと明確に話しましょう。とってつけただけのあやふやな回答は、すぐに見抜かれてしまうでしょう。今後、ゼミでやりたいことを話す際は、論理的に説明すると明晰さをアピールでき、好印象に繋がりますよ。
教員の考えを理解する
自己アピールも大切ですが、ゼミの教員の考え方からそれていては、あまり意味がありません。ゼミの教員が、どんな学生を必要としているのかを考えることが大切です。それを知るためには、過去に登壇した教員のセミナー内容を片っ端から調べたり、ゼミの方針を理解するなどして情報を洗い出しす必要があります。
PCスキル、専門知識の有無、理解力、正しい日本語が使えるかどうか、一般教養があるかどうかなど、求めるゼミ生の理想像は教員によって様々です。相手への理解が深まることで、教員がどんなゼミ生を求めているのかが明確になるほか、より説得力のある志望理由にも繋げやすくなります。
勉学への意欲を示す
上でも触れましたが、教員によって求める人物像の違いはあるにしても、勉強への意欲と熱意はゼミ面接に受かるためのポイントとなります。発表会に向けてのレポート作成や研究など、専門分野を自ら学ぶ姿勢がとても大切だからです。専門分野の知識を深めるために、自分で考えて行動し、得た情報を研究に落とし込める自走力があるかどうか。これこそが、合否の分かれ道なのかもしれませんね。
元気のある明るい表情
なんと言っても一番は、明るくハキハキと話すことです。ボソボソ話して何を言っているのか全然わからない人よりも、ハキハキ話す人の方が好印象を持ってもらえます。ところで、10〜20名前後の人数で構成されるゼミでは、遠方に出かけてのゼミ合宿が行われる機会があったりします。
研究結果の発表会や講義など、チームワークが重要視されるため「ゼミ生同士でうまく付き合えるかどうか」も重要なポイントです。明るく溌剌とした人とであれば「楽しい活動ができそう」と思ってもらえるのではないでしょうか?
目的がはっきりしていれば志望理由書の完成度は上がる
何か行動を起こす時には、そこには必ず理由と目的があります。「なぜこのゼミでなければならないのか」「何をやりたいのか」「実現には何が必要なのか」など物事を順序立ててから書き出すことで、志望理由書の完成度は格段にアップするのです。理由、そこに至ったきっかけ、目的をうまく組み立てて、ゼミ教員の心に響く志望理由書を作りましょう!