圧迫面接を行う企業の狙いとは?ありがちな態度と対策方法をお教えします

リクルートスーツを着て座っている3人
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3割以上の学生たちが圧迫面接を経験

就職活動を行っていると、「圧迫面接」と言う言葉に出くわすことがあるかと思います。

質問に答える度に「なぜそう思うの?」としつこく追求されたり、「成績が悪いのに卒業できるの?」といった、面接官たちの高圧的とも言える態度が特徴として挙げられます。

また、就職活動を続ける学生のおおよそ3割以上もの人たちが、圧迫面接を経験していると言うのです。

面接官たちが圧迫面接を行う理由は一体どこにあるのか。圧迫面接にありがちな態度や発言、こうした状況に追い込まれた場合の対処法についてお話しましょう。

そもそも圧迫面接とは

パソコンの前で頬杖をついて考え込む女性

冒頭で少しお話しましたが、そもそも圧迫面接とは何を指しているのでしょうか。

圧迫面接とは、面接に来た学生たちに対してわざと批判的な質問や発言をすることによって、応募者たちの対応を評価する面接スタイルです。

「君さぁ、何で内定もらえないのか分かる?」「考え方が甘いよ」といった威圧的かつ否定的な発言や質問を繰り返し、応募者たちを追いつめていき、その反応をチェックするのです。

つまり、無意識ではなく意図的に「圧迫面接」を行っているんですね。

本当にあった!圧迫面接の実例

川辺で頭を抱えているスーツ姿の女性

圧迫面接について調べてみると、多くの就活生たちがこの「圧迫面接」に苦しめられていたのです。実際にあった例をいくつがご紹介します。こうした実例がある、ということを頭に入れておくだけで対処法が見えてくるはずです。

これまでの学生生活を否定される

就活中の男子学生がとある企業に面接を受けに行った際、面接官から先攻していた学科について聞かれ自己をPRすると、面接官は「それは単なる心構えでしょ?私が聞いてるのはそれが役立つかどうか」と高圧的な態度。
しどろもどろになり受け答えできずにいると「そんなものがさぁ、うちで役に立つと思ってるワケ?」と詰められたそうです。

目も合わせず面接官同士でコソコソコソコソ

書類選考を見事通過し面接までたどり着いた男子学生。
面接が始まるやいなや、4人の面接官はうつむき加減でろくに相手の目も見ようとせず、彼が発言すれば面接官同士でコソコソ話をして鼻で笑うという始末だったそうです。
英文学科だった彼に対し「英語のお勉強してたみたいだけど、うちでは役に立たないと思いますよ?」と、見下すような態度だったと言います。

このように、高飛車な態度で面接にやって来た学生たちを見下し、わざと受け答えに困るような圧迫面接を受けた、という就活生たちは思いのほか多いのです。

圧迫面接にありがちな面接官の態度

続いては、圧迫面接あるあるをご紹介します。もし面接官たちに下記のような態度や発言が目立つようであれば、それは圧迫面接かもしれません。ぜひ、今後の参考にしてみてください。

頬杖をつく、あくびをする

応募者が話をしている最中、面接官たちはわざと突然頬杖をついて遠くをみたり、あくびをして飽きたようなオーラを出し始めます。

携帯やパソコンをいじり始める

スーツの内ポケットからおもむろに携帯を取り出したり、急にノートパソコンを開いてキーボードをカチャカチャカチャカチャ、、、。敢えて興味のない態度をとったりすることもあれば、応募者の名前を検索してFacebookをチェックしている可能性もあります。

面接官同士でヒソヒソ話

応募者が発言すると、面接官同士でアイコンタクトをとってヒソヒソ話をしたり、鼻で笑ったりととても陰湿な態度を取られることがあります。

学生に対して「なぜ?」としつこく追求する

面接官の質問に答える度に「なぜそう思ったの?」となぜを連呼し、どこまでも追求しようとします。面接官たちは応募者がどう切り返すのか、臨機応変に対応できるかどうかを判断しているんです。

学生の発言に「君さぁ、なんで内定もらえないかわかる?」と攻撃的な発言

志望動機や学生時代の専攻学科についてあれこれ質問し、挙句の果てにはなぜ内定がもらえないのかと詰め寄ることがあります。これに対する返答の仕方を伺い、どれほどのメンタル忍耐力持ち合わせているのか見極めているんです。

「へぇ〜」「あ、そう」などと素っ気ない返答

応募者の受け答えに対し、「へぇ」「あ、そう」「で?」などと素っ気ない態度をとる面接官たちもいます。冷たくあしらうような態度を取られた応募者たちは、「自分は何かまずいことを言ったのではないか」と動揺してしまうでしょう。しかしこれもまた、圧迫面接においてはわざと行っている場合が多いのです。

圧迫面接をする企業の意図とは

そもそも、高圧的な態度や発言によって応募者たちを追い詰める圧迫面接の意図とは一体何なのでしょうか?

それは、機転の早さ、ストレス忍耐力、臨機応変な対応力があるのかどうかを判断するためです。

例えば「何で内定がもらえないかわかる?」などと聞かれたら普通は、「何でそんなこと言われないといけないの?」と少しムッとしてしまいますよね。

面接官たちは、こうした意地悪な質問をぶつけた時に応募者たちが見せる表情、態度から本来の姿や性格を見抜こうとしているんです。

クレームや予想外のハプニングが多い営業職においては特に、答えにくい質問をすることで感情的にならずに物事を対処できるかどうか、その場を切り抜けられるのかどうかを見極めています。

つまり、面接官たちは意図的に嫌な質問をしたり素っ気ない態度を取って、職業の適性や優秀な人材かどうかを判断しているのです。

ちなみに、こうした圧迫面接は日本だけではなく海外でも行われていて、英語では「Stress interview(ストレスインタビュー)」と呼ばれています。

圧迫面接で注意すべき態度

・いかにもイライラしたような態度や表情を見せる

・返答に困り、口ごもってしまう

・面接官の対応や質問に反抗的な態度をとる

感情的な態度を取ってしまっては、面接官たちの思うつぼ。たとえ腹わたが煮え繰り返りそうになっても、一貫して冷静な姿勢を見せることが大切です。

圧迫面接への対応方法

では次に、圧迫面接に遭遇してしまった際の有効的な対処法についてお教えしましょう。

「これは圧迫面接だ」と悟る

志望動機や学生生活で学んだことを真っ向から否定したり、あなたの人格を否定するのは面接官たちが意図してやっていることです。相手も仕事として嫌な役を“演じている”と思えば、冷静な態度で切り返せるようになります。

表情や態度に出さない

たとえイラっとするような質問をされても、それを態度や表情に出さないことが大切です。面接官たちは、応募者たちがふとした瞬間に見せる眉間のシワ、こわばった表情を見逃しません。常に見られていることを意識し、明るく前向きな表情を心がけましょう!

面接官の意見を否定しない

面接官たちの質問に食ってかかるような攻撃的な態度は、火に油をそそぐようなもの。これでは面接官たちの罠にまんまとハマってしまいます。怖気付いたり突っぱねるのではなく、「仰る通りです。ただ、、、」と一旦受け止めてから自分の主張を述べるといいでしょう。

圧迫面接はブラック企業だけではない

圧迫面接=ブラック企業だと感じてしまいますが、決してそうだとは限りません。先ほどもお話しましたが、クレーム処理や予想打にしない事態が起こる営業職やサービス業では特に、いかに感情的にならずにうまく対処できるのかテストしているケースが多いのです。

しかし、就業環境自体に問題があって離職率が高いためより長く働ける人材を確保したい、という目的で圧迫面接を行っている企業も中には存在します。

もしこうした圧迫面接に遭遇してしまった場合は、本当に自分に合っているのかどうか、長く続けられる環境なのかどうかを見極める必要があります。

圧迫面接に動じない心を持とう!

面接官たちの心無い反応や高圧的な態度が目立つ圧迫面接は、誰でもひるんでしまうもの。嫌味な言い方や質問に寄って、応募者たちの対応力、ストレス忍耐度、臨機応変の早さを見極めています。

こうした状況下でも感情的、反抗的にならず、冷静な対応、振る舞いを心がけることがとても大切です。

むしろ、ピンチの時こそチャンスです!「あ、これが圧迫面接ね」くらいの余裕を持った気持ちでいられると、身構えたり動揺することなく乗り越えられるのではないでしょうか。