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友達がいなくて辛い……。
大学1、2年生に多い悩みのひとつに「大学に友達がいなくて辛い」というものがあります。大学は高校とは違い、基本的に専攻する講義は自分で選択することから人によって時間割が異なり、特定の友達ができにくいのです。
高校時代に仲の良かった友達は、新しい友達ができていて、自分だけ置いていかれたような気持ちになってしまう……。
しかし、考え方によっては、ポジティブな捉え方もできます。なぜなら最近では「ソロ充」という言葉があるほど、1人でいることは必ずしもネガティブなことではないとされているからです。そこで今回は、友達がいないことで得られるメリットについてご紹介しましょう。
そもそも友達がいないとなぜこんなにも辛いのか?
孤独を感じてしまう
なんと言っても一番は、孤独を感じてしまうからではないでしょうか。次の講義への移動のときやランチをするときなど、仲の良い友達同士で行動している人たちと自分を見比べて、寂しさを感じてしまうのです。
まわりの目が気になってしまう
ひとりで過ごす時間が長いと、まわりから「あいつ友達いないんだ」と思われているのではないか、と不安を感じてしまうもの。寂しさを感じてしまうのとは少し違い、「孤独」=「格好悪い」という考えがベースにあります。
だから、学食でひとりでご飯食べる姿は格好悪い。そしてそんな姿を誰にも見られたくない……。そんな気持ちが強く出るあまりに、まわりの目が気になってしまうのです。
友達がいないと就活に影響する?
「友達がいない大学生は就職に失敗しやすい」という言葉を耳にすることがあります。私も学生時代に所属していたサークルの先輩から当時言われました。友達がいないことと就活がどう関係あるのでしょうか?
就活情報が共有されない
就活が始まると、会社説明会やら本選考やらで面接はどうだったか、どんな質問をされるかなど、さまざまな情報が必要となります。
自分だけでは拾いきれない企業の情報も、友達やサークルの先輩など、多くの人の経験や失敗談を聞くことで、就活のノウハウを学び、よりよい就職先を見つけることにつながるもの。したがって、友達からの情報は非常に貴重となります。
しかし、友達のいない学生はこういった情報がほとんど入ってこないので、就活の面でも不利になり、ひとりで悩みを抱え込んでしまうことになりがちです。
モチベーションを維持しにくい
就活中に自分の胸の内を打ち明けられる友達の存在は、大きな心の支えとなります。面接の手応えを感じられなくて落ち込んでいるとき、なかなか内定をもらえず絶望しているとき。
同じ状況の友達と励まし合うことで、就活を続けるためのモチベーションを維持することができます。辛いときに愚痴を聞いてくれる友達がいるだけで、前向きな気持ちになれるものですよね。
コミュニケーション能力がないと思われる
経団連がおこなった「企業が採用活動選考で特に重視している候補者の要素」についての調査によると、9割近くが「コミュニケーション能力」を重視するという結果が出ています。
そもそも「コミュニケーション能力」とは、相手の言うことを正しく理解したり、自分が伝えたいことについて適切な言葉を選んで相手に伝えたり、対話中の意見のすれ違いや不明点を解決する能力のこと。
つまり、上司からの指示や情報の伝達を正しくおこない、スムーズに仕事を決行する能力が求められるのです。しかし、友達がいないとコミュニケーション能力を高める機会がそもそも少なくなるため、面接官から「理解力がない」などとマイナスに思われてしまう可能性が高まるというわけです。
友達がいないことで得られる10のメリット!
ネットでは「大学の人間関係は薄くなりがち」「大学ではなかなか友達ができづらい」という意見が数多く見受けられます。
つまり、多くの人は心から信頼できる相手を求めているのだと言えます。しかし、大学での人間関係というのは長い人生のうちのほんの一部に過ぎません。
もちろん、一生付き合える関係に繋がる出会いもあります。しかし、友達がいないということは、まわりの目が気になるという悩みはありますが、友達がいないことで得られるメリットも存在するんですよ。
1.自分の時間を作れる
なんと言っても1番のメリットは、自分の時間を作ることができるという点ではないでしょうか。インターンに参加したり、アルバイトを掛け持ちしたり、ひとり旅行に出かけてみたり。
自分の好きなように時間を使うことができます。本当は行きたくないけれど、付き合いが悪いと思われたくないから、仕方なく飲み会に参加する、打ち上げに行く、という面倒な付き合いから解放されるのです。
2.勉強する時間を確保できる
自分の時間を作った結果として、勉強する時間を確保することができます。誰かと会わない分、資格を取得するための勉強に集中できるようになるのです。また、セミナーや講義に積極的に参加するなど、自分のやりたいことを突き詰められるきっかけにもなります。
3.交際費を節約できる
飲み会や打ち上げへの参加がない分、月々の交際費を節約できるというメリットがあります。毎週のように飲み会、週末は恋人と旅行、月末は友達の誕生日会など、その全てに参加していたら、バイトで稼いだお金や両親からの仕送りもどんどん流れていってしまうでしょう。
しかし、友達がいないとそもそもこういったイベントに参加することがほとんどないので、友達関係での出費をおさえられて、その分、貯金や自己投資に回せるのです。
4.自己判断力が身につく
相談する相手がいないということは、ポジティブに考えればまわりの意見に流されずに済みます。相談する相手がいるのは素晴らしいことではありますが、「◯◯した方がいいよ」という意見を聞きすぎると、何が自分にとって1番正しい選択なのかが判断できなくなってしまうこともあるのです。
友達がいないと自分で問題点を分析、解決する能力が自然と身についていくので、自分にとって最良な方法を判断して意思決定できるようになります。
5.心の余裕を持てるようになる
他者からの情報があまり入ってこない分、友達の意見に振り回されることが少なくなり、自然と心の余裕を持てるようになります。特に就活中は、「◯◯企業の内定が決まった」と聞くだけで自分だけ置いていかれたような気がして焦りを感じてしまうもの。
しかし、そういった友達がいなければまわりの情報に流されることもないので、穏やかな気持ちを保てるようになるのです。
6.自分らしさを保つことができる
本当は自分はAがいいけれど、友達がBというから仕方なくBにするなど、友達に意見を合わせることに疲れてしまう学生は多くいます。
また、いくら仲が良くても自分が思ったことを率直に言える関係性というのは、なかなか築きにくいもの。ひとりでいれば、そうした面倒なしがらみがないので、常に自分らしくいられるのです。
7.ひとり耐性が強くなる
トイレに行くとき、ご飯を食べるときなど、いくら仲が良いとはいえ、四六時中一緒にいると息が詰まってしまうこともあります。しかし、友達がいないと何をするにも基本的には単独行動で、全て自分の意思で決めることができるので、自然とひとり耐性が強くなるのです。
老若男女を問わず、ひとりで行動している人を格好良いと感じる人は一定数いるので、そういった考えの人から声をかけられるなど、新たな出会いが生まれるきっかけにもなるかもしれません。
8.視野を広げられる
ひとりで近所を散歩したり、サイクリングに出かけたりすると、日頃は何とも思っていなかった景色や街の風景など、ちょっとした変化にも敏感に気付けるようになります。
「何で◯◯なんだろう」とふとした疑問を持つようになり、今まで興味がなかった分野について知るきっかけにもなるなど、視野を広げられるようになるのです。
9.面倒な人間関係に振り回されなくて済む
やはりこれも、友達が少ないということの大きなポイントになります。誰かと遊んだり、誰かと飲んだり。友達が多い人と比べると、誰かと関わるする機会が圧倒的に少ないので、人間関係におけるストレスがほとんどありません。
もちろん、友達がいるとその分楽しい時間を過ごすことができ、得られる情報量も多くはなります。しかし、面倒な人間関係に悩んだり、振り回されたりすることが少ないので、いつも楽な気持ちでいられるようになるのです。
10.自分と向き合うことができる
やや哲学的な話になるのですが、ひとりの時間が増える分「自分とは一体??」という問いかけをおこないながら自分と向き合うことができるようになります。
自分をより深く知るために、読書をしたり、ボランティアに参加したりすることで、世の中における自分の現在の立ち位置やレベルを知るきっかけにもなるのです。こうした自己分析は、就活面接で説得力のある自己PRをする際に必ず役に立ちます。
友達が多い人にもそれなりの悩みがある
友達がいなくて悩んでいる人と同じくらい、実は友達がいてもその付き合い方に悩んでいる人は多くいます。つまり悩んでいるのは、友達がいない人だけではないのです。
グループ内の暗黙の縛り
何をするにも、いつも一緒に行動をともにするのが当たり前なグループができてしまうと、とても厄介です。グループには暗黙の縛りがある傾向が強いので、たとえ事前に約束をしていなくても「今日は放課後◯◯に行こう」となった場合、なかなか断ることができません。
もし「今日は予定があるからごめん」と断った次の日には、その場でハブられたり、LINEのグループから外されてしまったり、理不尽な仕打ちを受ける可能性があるからです。そんな建設的ではない関係は、苦痛でしかないかもしれません。
親友と呼べる友達は少ない
一見友達がたくさんいるような人でも実は、親友と呼べる友達がいなくて悩んでいるという人はたくさんいます。間違っていることは素直に間違っていると言えて、自分の考えや意見を何でも言い合える深い関係を築けている人は意外と少ないものなのです。
冒頭でお話をした通り、「ひとり」=「格好悪い」という潜在的な意識があるため、どうしても表面的な付き合いをしがちになってしまうのかもしれません。
気疲れしてしまう
友達でも恋人でも、「自分の素を見せられる人は楽」という言葉を耳にしますが、本当にその通りです。大半の人は「嫌われたらどうしよう」「ハブられたらどうしよう」と思う気持ちが先行してしまい、なかなか本音をさらけ出せずにいます。
人付き合いで気疲れしてしまう原因のほとんどは、「嫌われたくない」という自己防衛精神にあります。人の顔色を伺っていい人でいようとする必要はありません。気が向いたときに自分から誘ったり、冗談混じりで本音を伝えてみたりして、適度な距離を保つことも大切ですよ!
でもやっぱり友達は欲しい……!
友達がいないことで得られるメリットはたくさんあるものの、友達がいるというだけで安心できるもの。ということで、大学生活をより充実させるために新たなコミュニティを構築する方法をご紹介します。
サークルや部活動に参加してみる
自分が1番興味や関心を持てるサークルや部活動に参加して、少しずつコミュニティを広げてみるという方法です。学内のサークルや部活動にはさまざまな種類があります。そのなかには自分と同じような考えや趣向の人が集まるコミュニティがきっとあるはずです。
サークルや部活動への参加がきっかけで、新たに夢中で打ち込めるものを見つけられたり、この先一生付き合える親友ができたりと、思いがけない出会いがあるかもしれません。
学内アルバイトをやってみる
大学の図書館やオープンキャンパスでの受付・案内など、学内アルバイトをしてみるというもの。学部や同じクラスでは友達ができなかったとしても、学内アルバイトを通じて知り合った人のなかに気の合う人を見つけられる可能性は大いにあります。
学内の掲示板に募集の張り紙が貼ってあるので、気になったものに応募してみてはいかがでしょうか?
学外のコミュニティに参加してみる
学生団体やボランティア活動に参加している学生は多くいます。同じ目標に向かって活動している人とは打ち解けやすく、仲良くなるまでにそれほど時間はかからないでしょう。
TwitterやFacebookなどのSNSでメンバーを募集しているところは結構あるので、メッセージを送ってアプローチをしてみましょう。
友達がいないことは恥ずかしいことではない!
大学に友達がいないからと言って、そう深刻に悩む必要はありません。ひとりだからこそできることも非常に多く、ひとりでいることで広い視野を持てることもあります。これから、本当に気の合う仲間に出会えるチャンスにつながるはずです。