長期インターンと短期インターンの違いって?それぞれ期間はどれくらいのものなのか調べてみた

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長期インターンの期間ってどれくらい?

インターン

アメリカで始まった長期インターン制度。近年、多くの企業が長期のインターン採用に力を入れるようになりました。長期インターンに参加する期間は、平均すると約4ヶ月ほど。4週間に満たないものは、短期インターンとして扱われています。

就職活動をおこなう前に長期インターンに参加する学生が多く、「将来に役立つスキルを学びたい」「早く社会人の仲間に入りたい」「面接での話題作りをしたい」など、始める理由は人それぞれです。今回は、長期インターンを始めるタイミングや具体的な期間についてのお話をします。

インターンシップの種類と期間をおさらい

最近はインターンといってもいくつか種類があるため、まずはインターンの種類と期間の関係についてまとめておきます。

対象学年 目的 期間
短期インターン 大学3年生 事業説明・企業PR 1日〜1ヶ月
長期インターン 主に大学1,2年生(3,4年も有) スキル・経験 3ヶ月〜1年以上

インターンシップには大きく分けて

・長期インターン

・短期インターン

上記の2種類があります。それぞれその名の通り、開催される期間が長いのか短いのかで分けられています。インターンの種類については下記の記事で詳しく紹介をしています。ぜひ参考にしてみてください。
インターンシップの3つの種類と短期・長期を比較

短期インターンの日数は最大数週間であるのに対して、長期インターンは最短3ヶ月から、場合によっては大学卒業まで働くことができます。いわば、アルバイトのような感覚です。実際のところアルバイトとインターンの大きな違いに関しては明確な差がありますが、ここでは割愛します。気になった方はぜひ、下記の記事を読んでみてください。
長期インターンシップとアルバイトの3つの大きな違いを解説

大学3年生の夏からスタート!短期インターンの平均期間は5日間

笑顔の女性

続いて、期間についてご紹介します。短期インターンは、主に、本格的な就活を控えた大学3年生が参加するインターンです。具体的には、会社の説明会や企業PRといった、企業が参加している学生に対して自社をアピールすることを目的におこなわれます。日本で一般的にインターンと言われるのは、長期インターンよりもいわゆるこの短期インターンの方が多いのではないでしょうか。

就活前の短期インターンも、最近はさまざまな種類や期間のものがあります。短いものでは半日のインターンもあるんですよ。短期(就活)インターンと言えど、2ヶ月近く開催されるインターンシップもあります。とはいえ短期インターンの平均日数は5日程度のものが多いようです

短期インターンの目的は企業PRや採用のためであるのは期間の長短にかかわらず変わりませんが、期間の長さによってインターンのコンテンツは変わってきます。先ほど少しお話をしましたが、1日のインターンであれば、会社の説明や講義など、簡単なグループワークがメインとなります。

3日間のインターンでは、濃い内容のグループワークパネルディスカッションなどがおこなわれることも。2週間や1ヶ月単位でのインターンになると、新規事業立ち上げのモデルワークや、実際に社員が働いている姿を間近で見られるようなものもあるようです。

長期有給インターンは期間が決まっていない

本を読む女性

短期インターンは無給のものがほとんどですが、アルバイトと同じようにお給料が発生する長期インターンの期間についてみていきましょう。

アルバイトの代わりのイメージ!長期インターンの期間は不明確

長期インターンは主に、大学1、2年生が参加するインターンで、学生がスキルセットを得ることを主な目的としています。短期インターンがあくまで就業体験とされているのに対して、長期インターンでは大人たちに混じって、実際のビジネスの場で仕事をすることになります。ベンチャースタートアップ、中小企業での募集が多いのも特徴です。

実務経験を積むことができる長期インターンの期間は、一般的には3ヶ月以上と言われることが多く、イメージとしてはアルバイトのような働き方に近いという特徴があります。だいたいの場合は6ヶ月や1年契約になっていて、都度更新するような形が多いようです。全体の期限として明確にいつからいつまでというのは分かりにくいものになっています。

このように長期インターンは、契約期間がハッキリここからここまでと決められているものもなかにはあれば、そうでないものがあります。そして、契約期間が決められているものでも、企業によっては延長をすることも。

まずは、3ヵ月という短期間での契約としておいて、学生の適性や社風にマッチしているかを判断することが多いようです。その結果によって、あと1ヵ月、3ヵ月という形で少しずつ期間を延長するというパターンになるのでしょう。

また、定められた期間の中での週間勤務条件は週に2、3日というところが多いようですが、こちらも企業によって異なってきます。

長期インターンに参加する場合は週何日働くの?

雑談する男女

インターンを受け入れる企業では週○○時間コミットできること、週○日出勤など決まりごとを事前に設けていることが多々あります。たとえば、6ヶ月間、長期インターンに参加していた場合、一般的には週3日以上、1日5時間以上の勤務がマストとなっているケースが多いようです。

企業側は、長期インターンを受け入れることでより優秀な学生を戦力として迎え入れたいと考えています。出勤頻度が少ない人よりも、多い人の方が業務に早く慣れるので、フルタイムでコミットできる人を採用したいと思うでしょう。よって、フルタイム出勤が可能なことを伝えると採用率がアップするかもしれませんよ!

それではここで、実際にベンチャー企業でインターンとして働いていた人の口コミをご紹介します。

「就活を前に、何かひとつでも良いからスキルを身に付けたいと思い長期インターンをはじめました。特別やりたいことなんてなかったけど、週4日、10時から18時までフルタイムで出勤していました。メールの確認、電話来客対応、資料作成など事務的な作業がメインでしたが、大人たちのなかで働くことはすごく刺激になりました。

一度クライアントへのメールの返信が遅れてしまったことがあり、上司から『こんな簡単なこともできないのか』と叱責されたことがあり、自分の未熟さを痛感しました。そういう社会人として当たり前なことも、今までは全然意識していなかったのでスキル云々よりも必要最低限のマナーを学べたのは大きかったです。今の職場でも、そのときの知見が生きています」(25歳・男性)

 

長期インターンは期間が長いから心配……。辞められるの?

川辺で頭を抱えているスーツ姿の女性

長期インターンは、基本的に、企業と学生との長期雇用契約となります。参加する前に、自分の意志や業務内容のミスマッチがないよう、面談でよく話をすることが大切です

とは言え、実際に企業で働き始めると「職場の雰囲気が合わない」「思っていた業務内容と違う」と感じてしまうことはあります。では、そういった場合、長期インターンを辞めることはできるのでしょうか。率直に結論から言うと、辞めることは可能です。

ただし契約上、「辞める何日前に申告すること」といった形で規定されている場合があるので、入社時に取り交わした契約書をよく確認するようにしましょう。また、取り急ぎ辞めたいという意思を伝える場合は、直属の上司に直接口頭で伝えるようにしてください。最近はメールだけ送ってサクッと終わらせてしまう学生も多くいるようですが、就職したのちにまたどこでその企業と関わり合いが出てくるかも分かりません。そのときに気まずい思いなどすることのないように最低限の礼儀は守って円満に辞めたいものです。

長期インターンする期間は目的によって異なる

インターン

長期インターンに参加する場合、どのくらいの期間が最適なのか分からないという方も多いかもしれません。特別な決まりはなく、参加する期間は目的によって異なります

たとえば、業界に関する最低限の知識を得たいという場合は、3ヶ月から半年ほどで良いでしょうし、スキルをしっかりとつけたい場合は最低でも半年〜1年に設定すると良いでしょう。

また、アルバイトの代わりとして捉え、なおかつ社会人経験をしっかりと積みたい場合は一年以上がっつりコミットすると多くの成長機会を得ることができます。インターンに参加するにあたって、代表的な期間と目的についてを下記の表にまとめました。これから参加したいと考えている方は、参考にしてみてください。

期間 目的
3ヶ月〜半年 業界全体の雰囲気を知りたい。業界に関する最低限の知識を得たい
半年〜1年 業界内で通用するスキルを身につけたい
1年以上 アルバイトの代わりとしてお金も稼ぎつつ、社会人経験を積みたい

長期インターンは、短期インターンに比べて多くの時間を使って参加するものなので、自分なりの目的意識を必ず持って参加しましょう。そうすれば貴重な大学生活を無駄にすることなく、確実に成長につながりますし、就職活動でも頑張ったことのアピールポイントになります。

インターン生は労働者になるの?

インターンに参加する前に、労働基準法についての理解を深める必要があります。そもそも労働者とは、労働基準法では「職業の種類を問わず、事業又は事務所に使用される者で、賃金を支払われる者を言います(労働基準法9条より)」と定められています。

では、労働者に当たるかどうかを判断する基準は何でしょうか?

(1)使用者との間に指揮命令関係があるかどうか

(2)インターン生にやらせた作業が企業の利益に繋がったかどうか

これらを基準に判断されます。つまり、インターンとはいえ、上記の労働者の定義に当てはまるのであれば当然、労働者とみなされます。インターンに参加して、任された業務が会社の売り上げに繋がっている場合、企業は最低賃金はもちろん残業代などもきちんと支払わなければならないのです。

目的を考えてインターンの期間を決めよう

メモをとり将来の目標を決める女性

インターンの期間は数週間のものもあれば、数ヶ月、6 ヶ月、1年とバラバラです。就業体験を得たいのであれば、1dayや3daysなどの短期インターン。現場業務でのOJTを通じてスキルセットを得たいのであれば、半年〜1年など長期のインターンなど。自分の目的をきちんと考えてからインターン先、期間を決めましょう。

【編集:岡冨りさ】